今年もたくさんのコンサートに行くことができました。残念ながらチケットを買いながらも行けなかったコンサートもいくつかありました。魅力あるコンサートが同時刻開催ということもあり、新潟の音楽環境のすばらしさも感じました。
順位付けは難しいので、日付順に、記憶に強く残っているコンサートを列挙したいと思います。県外で聴いた素晴らしいコンサートもあったのですが、新潟に限定して選びます。
なお、毎年感動の涙を流している新潟市ジュニアオーケストラ教室の演奏会は別格ですので、ここでは除いておきます。
2016年3月20日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
東京交響楽団第94回新潟定期演奏会
飯森さん指揮によるフォーレのレクイエムは、この曲の魅力を十二分に表現し、心を打つ音楽に酔いしれました。合唱も、独唱者も、そしてオケもすばらしかったです。他の曲も、飯森さんの曲作りはわかりやすく、聴かせどころを見事に決めて、理屈なく楽しめる音楽を聴かせてくれました。
2016年4月30日(土) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
LFJ新潟2016 311 無添加純正!これが音楽の自然食品
今年のLFJ新潟からひとつ選びたいと思います。この公演は新潟市ジュニア合唱団とアンサンブル・ヴェガの共演。ジュニア合唱団の歌声のすばらしさ、曲のすばらしさ。特に「幸せはすべての人に」は聴くたびに泣かずにいられません。今年のLFJで涙があふれ出たのはこの公演だけでした。
2016年5月15日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
佐渡裕指揮 トーンキュンストラー管弦楽団
レイ・チェンとのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、そしてR.シュトラウスの英雄の生涯。佐渡さんが見事にオケを統率し、ダイナミックな迫力あるオーケストラサウンドを聴かせてくれました。
2016年5月22日(日) 新潟市北区文化会館
山本貴志ピアノコンサート
緩急の幅が大きく、ダイナミックレンジも大きく、メリハリをつけた演奏。音に切れがあり、小気味良さを感じます。歌わせどころはゆったりと、しっとりと、心の琴線を刺激します。これが山本ワールドです。デフォルメ感も感じますが、確固たる自分の音楽世界を形成していました。「
2016年6月12日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
茂木大輔のオーケストラ・コンサート No.12
今年のテーマはドヴォルジャーク。「新世界から」を中心として解説と演奏が行われました。毎年もぎオケの素晴らしさには驚かされます。臨時編成のオケとは思えず、へたな常設オケより良いのではないでしょうか。
2016年7月1日(金) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団
機動力にあふれたオーケストラから生命感にあふれ、生き生きとした音楽が生まれました。山田さんとバーミンガム市交響楽団の密接な信頼関係から一期一会の奇跡の演奏が成し遂げられたものと思います。
2016年9月18日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
東京交響楽団第97回新潟定期演奏会
にいがた東響コーラスの鍛えられた見事な歌声と独唱者に支えられて、感動の演奏となりました。広上さんのエネルギッシュな指揮に応えて、オケも合唱も、その力を最大限に発揮していました。各独唱者も声量豊かであり、感動の歌声でした。オーケストラに合唱、さらにパイプオルガンまで加わるのですから、これ以上の贅沢はなく、魂が揺さぶられるような高揚を生みました。
2016年10月22日(土) 長岡リリックホール コンサートホール
東京フィルハーモニー交響楽団 長岡特別演奏会
バッティストーニはオケを煽りに煽っていましたが、それに追従して一糸乱れぬアンサンブルを聴かせた東京フィルの皆さんには脱帽です。まさに若さの爆発。高速道路をスポーツカーで疾走すような爆演に、理屈なしで気分は高揚し、気分爽快になりました。
2016年11月20日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
新潟交響楽団第99回定期演奏会
最初の音が鳴って、オケの音の美しさに驚きました。これまでの潟響とは一味違い、低音がしっかりした豊潤なピラミッドサウンドです。最近の潟響の演奏会の中でも屈指の演奏だった思います。若き伊藤さんとの新時代が始まる予感を感じさせる演奏だったと思います。
2016年12月3日(土) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
イリーナ・メジューエワ ピアノ・リサイタル
豪快さで圧倒されましたが、楽譜を見ながらの一音一音に神経が行き届いた演奏で、荒っぽさはありません。特別なスタインウェイから特別な音を引き出していたと思います。メジューエワさんとピアノ、そしてホールが一体化し、一期一会の名演を創り出していました。
このほか、「東京交響楽団第98回新潟定期演奏会」も聴いた方々の評判がよく、本来ならベスト10に入るはずと思いますが、急な仕事が入って聴けなかったのが残念です。
この中からベスト1を挙げるとしますと、イリーナ・メジューエワ ピアノ・リサイタルを選びたいと思います。30分にも及ぶアンコールを含め、色彩感豊かな演奏で聴衆を魅了しました。
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