佐渡さんは昨年9月にトーンキュンストラー管弦楽団の音楽監督に就任されましたが、その就任記念の日本ツアーです。新潟での開催は、昨年4月に兵庫芸術文化センター管弦楽団と来演したときに、本人から告知されており、楽しみにしておりました。
今日は晴れの上天気。初夏のような暑さで、日に当たると汗ばむほどでした。りゅーとぴあに行きましたら、すでに開場されていて、多くの人でにぎわっていました。
テレビで人気の佐渡さんですので、今回も満席かと思いましたが、A席以下はかなり埋まっていたものの、S席エリアは空席が目立ちました。どうしたんでしょうね。今月から7月にかけて、これでもかというくらいに魅力ある公演がたくさんありますので、客が分散したのかもしれません。
時間となり、まず佐渡さんが登場して、いつものようにプレトークです。興味深い話しが聞けてよかったのですが、ちょっと長かったかもしれませんね。
その後、拍手の中に楽員が登場。東響新潟定期のように、全員揃うまで起立して待っていて、拍手にも力が入りました。
レイ・チェンさんと佐渡さんが登場して、最初はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲です。レイ・チェンさんの音量豊かなヴァイオリンは、3階最後方の私の席まで朗々と響き渡りました。歌わせ方がうまく、聴き映えする演奏でした。長いカデンツァもお見事。凄いというほどではないですが、オケも良くまとまっており、なかなかの演奏だったと思います。
アンコールのバッハも聴き応えあるもので、レイ・チェンさんの実力のすばらしさを実感しました。この前半だけでも聴きにきた甲斐があったように思いました。
後半は「英雄の生涯」です。オケの編成は大きくなり、弦はいわゆる16型のフル編成となりました。総勢では100人を超え、ステージいっぱいのオケは壮観です。
前半のベートーヴェンも良かったですが、この後半の演奏がさらに良かったです。佐渡さんが見事にオケを統率し、ダイナミックな迫力あるオーケストラサウンドを聴かせてくれました。
ゴージャスなオケの響き。オケの技量の高さを感じました。コンミスのヴァイオリンソロもお見事でした。この曲はなかなか生で聴く機会がありませんが、2003年11月にウィーン・フィルで聴いています。今日の演奏はそのとき以上に良かったように感じました。
アンコールをサービス良く2曲演奏して終演となりましたが、内容的にも時間的にも充実したコンサートでした。この後サイン会も開催され、佐渡さんのサービス精神には頭が下がります。
明日はオフで、明後日は長岡で公演されます。仕事がなければ長岡まで聴きに行きたいくらいです。きっとすばらしい演奏が聴けるはずですので、長岡周辺の皆さんは、是非聴きに行かれますようお勧めします。
(客席:3階 I 7-7、A席:会員割引、¥10800) |