結論を先に書きます。今年も泣いてしまいました。
待ちに待ったジュニアオケの演奏会の日が来ました。春のスプリングコンサートと並んで、私の音楽ライフに欠かせないコンサートです。毎年子供たちのひたむきな音楽に心が洗われ、感動に胸を熱くしています。
このコンサートを生きがいに私は生きているようなもの。ストレスいっぱいな生活ですが、ジュニアオケの熱い演奏を聴くことで、来年まで頑張ろうというやる気と元気をいただきます。
ウィーンフィルが来ようが、ベルリンフィルが来ようが、私はジュニアオケを選びます。そんな気概を持って毎年欠かさずに、まさに万難を排してコンサートに臨んでいます。
特に今年は先日の「ジュニアオーケストラ・フェスティバル」での感動的名演が記憶に新しく、期待はいやがおうにも高まりました。
上古町の楼蘭で冷やし中華を食べ、早めに開場待ちの列に並びました。開場とともに、いつもの2階正面(昨日と全く同じ席)に席を取り、すぐに3階バルコニー移動してロビーコンサートを待ちました。
いつものように藤井先生作曲によるファンファーレで開演しました。ホワイエに豪華なファンファーレが響き渡り、気分を盛り上げました。演奏もさることながら、毎年新たな曲を作曲している藤井先生に拍手です。
その後は各パートごとに演奏が進められましたが、いずれも練習の成果が良く発揮されており、きれいなアンサンブルを聴かせてくれました。
ホールに戻って、いよいよ開演です。最初はA合奏です。いかにもジュニアというような子どもたちが、しっかりとした演奏を聴かせてくれました。弦の数が少なくて、バランスこそ良くありませんが、藤井先生が楽しそうに指揮をして、爽やかな音楽を創り出し、オーケストラの楽しみが伝わってきました。
続いてB合奏です。前半は先月の「ジュニアオーケストラ・フェスティバル」で演奏された「交響管弦楽のための音楽」です。前回同様に、いや、前回以上に気合が入った演奏で、さすがと唸らせました。近年でも屈指の演奏ではないでしょうか。前回の演奏から3週間となり、さらに練習が積まれ、ジュニアであることが信じられないような高水準な演奏に仕上がっていました。これはもう、ブラボーを叫ぶしかありません。参りました。
休憩後はコンマスが女性から男性に代わり、ベートーヴェンの「運命」です。この曲は6月に北区フィルの定期演奏会で聴いたばかりですが、決して引けを取らず、むしろ上のように感じました。若さとひたむきさに裏打ちされて、熱気、情熱という点では、大人たちを凌駕していました。
さすがに、「ン、ジャジャジャジャーン」の「ン」を合わせるのが最初は難しそうでしたが、繰り返すうちにしっかりと息も合って、見事な演奏にまとまりました。第2楽章も朗々と歌い、第3楽章から第4楽章へとエンジン全開となり、感動のフィナーレを迎えました。
交響曲の中でも定番であり、有名すぎてやりにくさもあるものと思いますが、これだけの演奏を聴かせてくれれば何も言うことはありません。
そして、アンコールはいつものように「威風堂々」。私はこれを聴くために1年頑張って生きています。演奏が始まるとともに胸が高鳴り、次第に目に涙が込み上げてきます。有名な主題が奏されると、もはや感動の嗚咽を抑えきれなくなり、目からは涙がこぼれ落ちました。
終盤にパイプオルガンが加わりますと、感動もピークとなります。この感動、感激、興奮は、ジュニアオケならではのもの。偶然にも、昨日の武蔵野音大の演奏会のアンコールでもこの曲が演奏され、聴いたばかりなのですが、感動ではジュニアが何倍も上です。
高校3年生はこの演奏で卒団します。これまでジュニアオケで過ごした日々を思いながら演奏しているものと思います。そんな熱い想いが演奏にこめられています。その想いが聴く方にも伝わり、奏者と聴衆が一体となり、感動を分かち合いました。
松村先生が卒団する3年生一人一人と握手し、最後は全員で礼をして感動のエンディングとなりました。目からは涙がこぼれ落ち、涙を拭きながらホールを後にしました。
高い金を払って聴くプロの演奏でも、魂を揺さぶるこのような感動を得られることは滅多にありません。ジュニアオケは、裏切ることなく、毎年そのような感動を与えてくれます。これがあるのでジュニア通いは止められません。新潟市にこのようなオケがあるなんて最高ですね。ジュニア合唱団、ジュニア邦楽合奏団と並んで、ジュニアオケは新潟市の宝です。これからも応援していきたいと思います。
公私共に疲れ気味の日々なのですが、子どもたちに元気をいただいて、明るい気分で帰宅の途につきました。これから1年、頑張る力をいただきました。来年のこの日を楽しみに、難題いっぱいの明日からの生活に立ち向かって行きたいと思います。
(客席:2階C3-7、無料) |