新潟交響楽団第99回定期演奏会
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2016年11月20日(日) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:伊藤 翔
トランペット:関山幸弘
 


リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 ハ短調

アルチュニアン:トランペット協奏曲

(アンコール)じょんからラッパ

(休憩15分)

バルトーク:舞踏組曲

ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」組曲(1919年版)

(アンコール)ストラヴィンスキー:サーカスポルカ

 このところ多忙で、今日も当初は仕事の予定でしたが、代わってもらうことができました。今日は北区フィルハーモニーのファミリーコンサートや山宮るり子さんのリサイタルなど魅力的な公演が重なり、悩ましい日曜日となりました。
 日時が違ってくれたら良いのにと思わざるを得ませんが、この演奏会に出演されるK先生からチケットをいただきましたので、潟響定期を選びました。

 朝は晴れ間も見えましたが、だんだん曇ってきて、天候は怪しげになってしまいました。早めに会場入りし、開場待ちの列に並んでいましたら知人に出会ってびっくり。お久しぶりでした。

 2階正面は指定席でしたので、今日は2階左サイドのDブロックに席を取りました。会場には潟響に新時代をもたらした指揮者の松沼さんらしきお姿も見られました。

 拍手の中団員が入場。全員揃うまで起立して待つ東響定期方式です。コンミスの松村さんが登場して一段と大きな拍手が贈られました。
 先月イタリアで開催された第1回ニーノ・ロータ国際指揮コンクールで優勝した常任指揮者の伊藤さんが登場して開演しました。

 最初はリストのハンガリー狂詩曲です。最初の音が鳴って、オケの音の美しさに驚きました。これまでの潟響とは一味違い、低音がしっかりした豊潤なピラミッドサウンドです。演奏もしっかりとしており、迫力も十分です。有名な曲ではありますが、ミュラー=ベルクハウスの編曲による演奏は初めてのように思い、新鮮な音の響きで楽しめました。素晴らしい演奏に、最初からブラボーが贈られました。

 2曲目は昨年N響を退団された関山さんとの共演で、アルチュニアンのトランペット協奏曲です。派手な青いスーツ姿の関口さんが登場して演奏が始まりました。
 アルチュニアンは、ハチャトゥリアンと同じアルメニアの作曲家だそうですが、今回始めてその名前を知りました。民族的な、馴染みやすい曲で、潟響の演奏も素晴らしく、関山さんの見事な演奏もあって、大いに楽しめました。
 大きな拍手とブラボーに応えて、青森県弘前市出身の関山さんが、津軽三味線をイメージして作曲してもらったという曲をアンコールに演奏し、ホールはさらに盛り上がりました。和太鼓も登場した楽しい曲のプレゼントに感謝です。

 後半はバルトークの舞踏舞曲で開演しました。いかにもバルトークというような民族的な香りとリズムが特徴的な曲ですが、潟響の皆さんの躍動感を感じる生き生きした演奏に高揚感を感じました。

 最後はストラヴィンスキーの火の鳥です。序奏の地を這うような低弦の響きが見事であり、今日の潟響は違うなあと再認識しました。各楽器のソロもきれいにこなされ、色彩感ある音響絵巻を見事に表現していました。終曲の盛り上がりも素晴らしく、良い演奏だったと思います。

 アンコールを演奏して終演となりましたが、非常に高水準な演奏だったと思います。最近の潟響の演奏会の中でも屈指の演奏だった思います。若き伊藤さんとの新時代が始まる予感を感じさせる演奏だったと思います。

 来年はいよいよ第100回となります。本来なら6月に第100回定期演奏会となるはずですが、6月はファミリーコンサートとなり、10月22日に第100回定期演奏会が開催されます。演目は100回記念にふさわしいマーラーの復活です。合唱団も必要であり、これから1年をかけて準備されるものと思います。今から楽しみですね。

 

(客席:2階D4-29、¥1000)