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軍事用語(東奥日用語辞典及青森県方言集)

軍事用語(東奥日用語辞典及青森県方言集)

東奥日報社が昭和7年に発行した『東奥日用語辞典及青森県方言集』に軍事用語が若干収録されています。当時のものとして珍しいと思い、テキストにしました。

一部を除き、表記は新字に変えています。

(2013年2月 金森国臣)

軍事用語

イツトウシヨウ(一等症) 戦場に於て負傷した傷疾

イモンブクロ(慰問袋) 戦地にある将兵を慰むるために色々なものを入れて送るもの。

ウヨク(右翼) 隊列又は陣地の右の端。

エイサウ(営倉) 軍隊に於て処罰を受けたものを留置する所

エンゴシヤゲキ(掩護射撃) 友軍の行動をたすける目的を以て敵を射撃すること。

エンマク(煙幕) 敵に眼つぶしを食はす為発煙剤を以て砲弾又は飛行機等により濃煙を張ること。

カンツージユーソー(貫通銃創) 小銃弾の貫通したきづ。

カイゲンレイ(戒厳令) 戦時或は事変に際して国家の安全を保つため軍隊の手に司法及行政の権利を一時委ねる命令

カガクヘイキ(化学兵器) 毒瓦斯、発煙剤(煙幕用)、焼夷剤等を応用する兵器。

カンチヨウ(間諜) 変装して敵陣中に忍び入り敵情を自国の軍に報告するもの。

カンソーヘイ(還送兵) 戦地に於て傷痍を受けた軍人の本国へ送り返されるもの。

カンペーシキ(観兵式) 天長節、陸軍始其他特別の場合に行はれる儀式で閲兵式と分列式をふくむ。

キドーエンシユー(機動演習) 各兵種より成る大部隊の演習で、秋に行ふ。

キミツ(機密) 軍事上の秘密。

キヨーイクシヨーシユー(教育召集) 在郷軍人を教育する為に召集すること。

キヨクシヤホー(曲射砲) 榴弾砲、臼砲の如き弾道の彎曲する火砲、塹壕や機関銃陣地攻撃に用ゆ。

キヨードーサクセン(共同作戦) 陸軍、空軍或は海軍が共同協力して戦闘をなすこと。

キヨーゲキ(挟撃) はさみ撃つこと。

キユーセン(休戦) 戦争中双方の申出によりて時日を定めて戦を休むこと。

キンムエンシユー(勤務演習) 予後備軍人を教育する為の演習。士官に任ずる為に行ふもの、進級せしむるためのもの、復習のためのものに分たれて順次に第一種、第二種、第三種機動演習といふ。

キンモール(金モール)参謀官のこと。

クーグン(空軍) 陸軍、海軍等に対し、飛行軍隊をいふ。

クーチユーコーゲキ(空中攻撃) 爆撃機より、或は爆弾乃至機関銃をそなへたる飛行機より地上の敵を猛撃すること。

クリーク(英) 小灑、入江のこと。上海方面では運河のこと。

グンジンセイシン(軍人精神) 勅諭の五ヶ條をいふ、即ち忠節、礼儀、武勇、信義、質素。

グンポウカイギ(軍法会議) 陸海軍に於て特定の刑法によつて審判する裁判所。

ケンエツ(検閲) 師団長の検閲、特命検閲、兵監の検閲の別あり、軍隊内の軍紀の張弛、服務の勤情、教育の精粗、保育の良否を検すること。

ケンペイ(憲兵) 軍人軍属等の非違者を警しめる任務を有する軍人。

ケンセイブタイ(牽制部隊) 我が欲する方向に敵を誘ひ又は之を抑留する任務を有する部隊。

コーホーレンラク(後方連絡) 戦線と兵站線、兵站線と本国の連絡。戦線の後方に於ける勤務即ち兵站勤務の如きものを後方勤務といふ。作戦の遂行のために斯かる後方の仕事を警備することを後方警備といふ。

コーシヤホー(高射砲) 飛行機を撃つ大砲で海軍では高角砲といふ。

コンセイリヨダン(混成旅団) 歩兵旅団に他兵種が附属したもの。

サエツ(査閲) 軍隊教育の規定に関らず、ほしいままに視察すること。

サンポー(山砲) 山地戦に用ひる大砲。

サンカイ(散開) 歩兵などが戦闘をする為に疎散の隊形をとること。

サンペイゴー(散兵壕) 散兵(各人一歩以上の間隔をとりて散列したる兵)の射撃に便なるやうに造られたる塹壕。

サヨク(左翼) 隊列又は陣地の左の端。

シレイ(指令) 上部機関からの指導命令。

ジユーホー(重砲) 榴弾砲、加農砲(砲身の長き火砲)の如き口径の大なる火砲。

シヨーイダン(焼夷弾) 弾体内に燃焼剤をこめおきて建築物又は地物などを焼く弾丸。

ジキヨク(時局) 現時の事態。

シユツドー(出動) 部隊が軍事的行動をはじめること。

ジユツペイ(恤兵) 物品、金銭などを送つて戦役に従事する兵士を慰むること。

ジンチセン(陣地戦) 堅固に設備された敵陣の攻防戦。

セイクー(制空) 敵の航空機を駆逐し戦場の上空を我が航空機の安全、自由な空中勢力範囲とすること。

ゼンシヨーセン(前哨戦) 前哨部隊(敵の情況をさぐり休止の軍隊を警戒するために出さるる部隊)間の戦闘

ゼンエイ(前衛) 敵に向つて行軍する部隊が不意に敵より襲はれざるため其の前方に出して警戒捜索せしむる部隊。

ゼンセン(全線) 全戦線(戦闘線)。

センペイ(尖兵) 前兵(警戒のために前衛本隊より出さるる部隊)の前方に行進する斥候の大なるものにして一分隊以上の兵を士官指揮す。

センシヤ(戦車) タンクの訳。

センセンフコク(宣戦布告) 国交が断絶して開戦を宣告すること。

セントーキ(戦闘機) 運動軽快にして機関銃を有し敵の偵察機や爆撃機を攻撃激退するもの。

ソーグーセン(遭遇戦) 行動しつつある雙方の軍隊が衝突したる時起る戦闘。

ソーコーシヤ(装甲車) 車体を銅鉄で装ふた機関銃、速射砲等の装置のある自動車。

ソクシヤホー(速射砲) はやく射撃しうる大砲。

ダムダムダン(ダムダム弾) 印度のダムダム造兵廠で創製されたので此の名あり、小銃弾ではあるが頭部にニツケルや銅の外皮がないので、人体に命中すると鉛の頭部が出て傷を大にする弾で、万国協定では使用を禁じたことになつてゐる。

タイキメイレイ(待機命令) 戦闘準備を万全にして、命令一下直ちに出動しうるやうにせよとの命令。

チユーオートツパ(中央突破) 戦術の一方法であつて、敵陣の中央なる主力部に味方の全攻撃を集中し突撃撃破すること。

チケイテイサツ(地形偵察) 任務達成上の便否を主眼とし地形を探索すること。

テイセン(停戦) 戦を停止すること。

テイサツキ(偵察機) 偵察用の飛行機で近距離用のもの遠距離用のものあり、空中写真撮影、砲弾観測にも任ずる。

テキダントー(擲弾筒) 爆弾を近距離に擲射する兵器。

デンキホー(電気砲) 火薬を用ひず無煙無声二百里以上砲弾をとばす電気仕掛の大砲。

トクムキカン(特務機関) 陸軍で海外に設くる情報、高等政策の機関。

トククワブタイ(特科部隊) 歩兵をのぞく他の全べての兵種を特科といふが。此の特科の部隊をいふ。

ハヘイ(派兵) 軍隊を派遣すること。

バクゲキキ(爆撃機) 重軽二種あり、重は遠距離に飛び敵の都市、工業地等に爆撃を加へるもので軽は戦場用で軍隊の地上戦闘に協力するもの。

ハクゲキホー(迫撃砲) 敵に接近して攻撃する際用ゐる一種の火砲。

ヒセントウイン(非戦闘員) 軍医、獣医、主計などの如く直接戦闘に参加せざる者。

フホーシヤゲキ(不法射撃) 万国協定乃至は休戦協定に違反したる射撃。

ブシヨ(部署) 配置。

ブソーカイジヨ(武装解除) 敵軍の武装を解除して戦闘力を失はしめること。

ヘンボーグン(辺防軍) 国境警備の軍。

ペンイタイ(便衣隊) 便衣とは支那語で通常服のこと。便衣隊とは此の平服を着用して軍事上の特殊任務に服する人々の集団のこと。

ヘイタン(兵站) 戦時師管と作戦軍との連絡を保持するもの後方機関を一般に兵站といふ。

ホヘイホー(歩兵砲) 歩兵隊自ら敵の戦車や機関銃を破壊する為使用する軽便な小型の大砲。

ホーレツ(放列) 砲兵隊の戦闘隊形。

ホールイ(堡塁) 土を堀り塁壁を設け諸種の材料を応用して敵弾敵眼をさけ、そして敵を防御するもの。

ミツシユーブタイ(密集部隊) 散開に対す。密に集結せる部隊。

ムセンソージユー(無線操縦) 電波によつて遠方にある無人の機器を操縦することで、艦艇、水雷、航空機、戦車等の操縦に可成りの程度まで成功してゐるが内容は各国共秘密にしてゐる。

モーカンジユーソー(盲貫銃創) 小銃弾が貫通せず身体内に止まつてゐるきづ。

ヨートカ(陽渡河) 敵をあざむくために真の渡河点に非ざる地点よりいつはり渡河すること。

リヨジコーグン(旅次行軍) 敵に出会ふおそれがないときの行軍。

リクセンタイ(陸戦隊) 海上兵の陸上の戦闘訓練を授けられたる部隊。

リユーサンダン(榴散弾) 弾体内にある多数の弾子と火薬を入れ著発曳火の二作用をなす砲弾。

リユーダンホー(榴弾砲) 彎曲したる弾道を描いて軍艦の甲板を破壊し又は蔭蔽による敵を撃攘する任務を有する火砲。

レツシヤホー(列車砲) 特別構造の鉄造車両の上に大砲をのせたもので位置を変へながら射撃出来る火砲で、要塞、海岸防備に使用する。

新訂・最新軍事用語集 英和対訳』(2019年1月刊)を出版しています。出版社は日外アソシエーツ、総発売元は紀伊國屋書店です。


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