2008年コンサート・マイ・ベスト10



 2008年はこれまでで最も多くのコンサートに出かけました。プロ、アマ含め56回となりました。この中で、記憶に残ったコンサートを開催日順に10公演を選んでみました。

2月2日:マリインスキーオペラ「ランスへの旅」
 ゲルギエフ/マリインスキー劇場の公演を見に東京遠征しました。「イーゴリ公」も良かったですが、「ランスへの旅」の洒落た演出が楽しめました。翌日に見た新国立劇場の「サロメ」も良かったです。

2月17日:東京交響楽団第46回新潟定期演奏会
 飯森さん指揮によるベートーヴェンの交響曲第1番、第2番が新鮮でした。庄司紗矢香とのストラヴィンスキーも良かったです。

4月6日:茂木大輔のオーケストラコンサート
 毎度の事ながら、茂木さんの斬新な切り口には感心します。日頃聴けない戦争交響曲を生で聴けたのは良かったです。オケのメンバーにヴァイオリンの磯絵里子さん、フルートの高木綾子さん、オーボエの古部賢一さんなど、どうしてこんな所にいるのか不思議なほどのソリストまで混じっていたのは驚きでした。

4月20日:長岡市民合唱団 ブノワ:HOOGMIS(盛儀のミサ)
 東京シティ・フィルを迎えて船橋洋介先生の指揮でのブノワの日本初演に立ち会えたとのはいい経験でした。それにしましても長岡市民合唱団の意欲的な活動には感服します。

5月13日:小澤征爾指揮新日本フィルハーモニー交響楽団
 腰痛による悪コンディションの中で新潟に来演してくれたことに感謝しなければなりません。壮絶な「悲愴」は心に染みました。

7月12日:クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル
 昨秋の柏崎の震災復興祈念コンサートが中止になり、その代替として来日し、柏崎の他、新潟と軽井沢でコンサートが開かれました。今まで聴いたことのないきらめくようなピアノの響き、ほとばしる情熱と超絶技巧に息を呑みました。

9月20日:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ムーティの指揮で、今回の日本公演では新潟だけで演奏された「グレート」のキビキビとしたメリハリのある演奏に引き込まれました。高額なチケット代分の感動は得られたと思います。

9月28日:新潟メモリアルオーケストラ第18回定期演奏会
 マーラーの交響曲第3番の新潟初演でした。アマチュアが取り組むには大曲、難曲過ぎるように感じますが、見事に演奏した新潟メモリアルオーケストラの頑張りにブラボーを贈りたいと思います。

11月18日:エディタ・グルベローヴァ ソプラノ・リサイタル
 予想に反して若々しく、存在感たっぷりに光り輝くその姿に驚き、衰えを感じさせないその歌声にさらに驚嘆しました。まさにコルトゥーラの女王と呼ぶにふさわしいと感じました。

11月29日:ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団
 はるか福島県のいわき市まで遠征しました。ゲルギエフの熱気あふれる指揮ぶりは期待を裏切りませんでした。いわき芸術文化交流館・アリオスという豪華なホールにも感動しました。


 長岡市民合唱団のブノワ「盛儀のミサ」日本初演や新潟メモリアルオーケストラのマーラー3番の新潟初演は特筆すべき快挙と思います。
 しかし、この中でベストワンを上げるとすると、エディタ・グルベローヴァ ソプラノ・リサイタルでしょうか。年齢を感じさせない歌声に感動し、東響の演奏も良かったと思います。(グルベ老婆と表現された人がいて、大笑いしてしまいまし
た。)