新潟メモリアルオーケストラ 第18回定期演奏会
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2008年9月28日(日) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:山岡重信
メゾ・ソプラノ:与田朝子
合唱:新潟メモリアル合唱団(合唱指揮:箕輪久夫)
児童合唱:新潟市ジュニア合唱団(合唱指揮:海野美栄)
 
 
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 「復活祭の朝の合唱」

(休憩15分)

マーラー:交響曲第3番 ニ短調

(アンコール)
 同 第5楽章

 
 

 不幸があって、悲しい1週間でした。コンサートどころじゃないかも知れませんが、ふさぎ込んでばかりでは故人に申し訳ありません。気分を変えてコンサートに出かけることにしました。実は今年のコンサートでは先日のウィーンフィル以上に楽しみにしていました。何といってもマーラーの3番の新潟初演ですから。お昼にお馴染みの某ラーメン店でラーチャンを食べてりゅーとぴあに向かいました。このラーチャンは食べるだけで癒されます。心が疲れたときにはこの一杯が欠かせません。

 ホールに着くと1時15分、ちょうど開場の時間でした。自由席でしたので、Cブロックに席を取りました。一般にはなじみのない曲のためか、例年より若干空席が目立つように感じましたが、中央の席はぎっしりです。TV収録されるようで、TVカメラが各所に配置されていました。開演時間前から楽員がバラバラに入場して音出しが始まりました。合唱団も入場して全員が揃うとちょうど開演時間となりました。

 ステージ後ろの入り口から山岡先生が登場して、1曲目は「復活祭の朝の合唱」です。笠原恒則さんによるパイプオルガンの演奏で始まり、合唱とオケが加わっていきました。合唱は「合唱団にいがた」を中心に結成されたそうですが、声の出は今一歩というところでしょうか。ソプラノソロはすばらしかったです。花束をもらっておられたので、プロの方なのかもしれませんが、どなただったのでしょうか。短い曲だったので、あっという間に休憩に入りました。

 そしていよいよマーラーです。予め100分を超える大曲であり、途中に休憩はないことをアナウンスしていました。前と同様に楽員はバラバラに入場し、音出しが始まりました。ステージにあふれんばかりのフル編成のオケは壮観です。P席に女声合唱、右手のAブロックに児童合唱(女性ばかり)と鐘が配置されました。
 ステージ奥の入り口から山岡先生が登場して演奏開始です。最初のホルンがいやにゆっくりに感じます。もうちょっと勢いがあった方がいいように思いましたが、いかにも山岡先生らしい出だしです。さすがに30分以上かかる第1楽章は聴く方も疲れましたが、なかなかの演奏です。第1楽章が終わった後で、楽員の座り場所の移動があって、その間山岡先生は椅子に座って休んでおられました。チューニングの後、穏やかな第2楽章へ進み、第3楽章ではステージ裏のポストホルンのソロが頑張ってくれました。第4楽章になってメゾゾプラノの与田さんの独唱が加わりました。なかなか重厚な歌声がホールに響き、感銘を受けました。第5楽章になり、女声合唱と児童合唱が加わりましたが、女声合唱は声の出が悪く、力及ばずという感じでした。そして第6楽章。これは良かったです。感動的な弦楽合奏による美しいメロディ。いかにもマーラーというような感情のうねりが見事に表現され、心の高ぶりを感じました。全曲を通じて一番良かったのではないでしょうか。アンコールに第5楽章が演奏されて終演となりました。

 マーラーの大曲の新潟初演は大成功だったと思います。アマチュアが取り組むには大曲、難曲過ぎるように感じますが、見事に演奏した新潟メモリアルオーケストラの頑張りにブラボーを贈りたいと思います。立派なプログラムまで付いて無料というのも驚きです。来年は9月13日に、「合唱団にいがた」と共演してホルストの「惑星」とハイドンのオラトリオ「四季」が演奏されます。毎年意欲的なプログラムで感謝感激です。来年が今から楽しみです。オケの皆さん、本当にありがとうございます。
 

(客席:2階 C6-11、自由席:無料)