ラ・フォル・ジュルネ新潟 2011 第3日
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2011年5月8日(日)     新潟市民芸術文化会館
 
 
交流ステージ:松田久子
           ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」より

311 仙台フィルハーモニー管弦楽団&三ツ橋敬子(指揮)


321 成嶋志保(ピアノ)

332 若松夏美(ヴァイオリン)、高田あずみ(ヴィオラ)、鈴木秀美(チェロ)

322 迫 昭嘉(ピアノ)

313 仲道郁代(ピアノ)

323 迫 昭嘉(ピアノ)

314 仲道郁代(ピアノ)、仙台フィルハーモニー管弦楽団、井上道義(指揮)
 
 
 いよいよ第3日目となりました。昨夜の雨は降り止み、天候が回復して何よりです。今朝も早めに会場入りし、交流ステージを聴きました。以後は分刻みのスケジュールとなるため、交流ステージをフルに聴けるのはこれだけでした。熟年パワーの演奏で、技術的には難がありますが、わが道を行く独自の世界を作っておられました。

 最初は三ツ橋敬子指揮の仙台フィルの公演です。音楽仲間からの情報によりますと、昨日の竹澤さんとのコンチェルトは大変な名演奏だったそうであり、聴かなかったことを悔やみました。そこで、今日はどんな演奏を聴かせてくれるのか期待していました。
 さて、ベト7が演奏されましたが、三ツ橋さんのキビキビした指揮の下、情熱あふれる演奏でした。朝一番から精神的高揚を感じ、仙台フィルのすばらしさを実感しました。満員の客席は大興奮でした。これを聴けただけで今日はもう満足とさえ感じました。

 続いては、新潟出身の成嶋さんのピアノです。ベト7のピアノ版が売りだったと思いますが、仙台フィルの快演の後では分が悪かったかも知れません。成嶋さんの調子も良くなかったのでしょうか。実力を発揮し切れなかったようでした。アンコールは大変良かったです。

 次は、鈴木秀美さんらによる弦楽三重奏を能楽堂で聴きました。鈴木さん以外は存じ上げませんでしたが、すばらしい演奏を聴かせていただきました。

 続いて迫さんのピアノ。正統的ベートーヴェンとでも言いましょうか、きっちりと聴かせて頂きました。

 そして、次は楽しみにしていた仲道さんのピアノです。「悲愴」と「熱情」が演奏されましたが、期待通りの熱演に、満員のコンサートホールは熱気に包まれました。

 次は再び迫さんのピアノ。先ほどと同様に、落ち着いた演奏を聴かせていただきました。

 最後は、仲道さんと仙台フィルによる「皇帝」です。これは何も言うことはありません。LFJのフィナーレを飾るにふさわしいものでした。仲道さんのすばらしさは言うに及びませんが、仙台フィルの熱演が心に迫り、拍手は鳴り止みませんでした。皆さんが退場しても拍手は続き、観客も帰る人はいませんでした。
 ルネ・マルタン氏も登壇し、喜びを感動を分かち合いました。団員も手を振って応え、客席と出演者とがひとつになれたように思いました。

 2年目のLFJ。土曜日は客が少ないような感じもありましたが、今日は大変な混雑でした。有料公演のほとんどが完売となり、交流ステージも賑わっていました。

 開催が危ばまれた時期もあった今年のLFJでしたが、関係者のご尽力により、大成功だったと思います。仙台フィルの来演で、震災復興という意味も加わり、さらに盛り上がったと思います。

 来年も要望があれば新潟で開催するとマルタン氏は記者会見で話されたといいます。来年のテーマは「ロシア」とのこと。早くも来年が楽しみです。