第12回新潟クラシックストリート
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2022年5月5日(木) 12:00 新潟市内各所
 

12:00 新潟市民プラザ
Trio Elepixs
サクソフォン:田村亮太、ピアノ:小林浩子、エレクトーン:小助川謙二
  コリア・スベイン
  小助川謙二:色彩
  ピアソラ:リベルタンゴ
  久石譲/小助川謙二:ジブリメドレー
  葉加瀬太郎:情熱大陸

13:30 新潟市音楽文化会館ホール
新潟中央高等学校コーラス部
  小さな恋のうた
  青い珊瑚礁
  Ubi caritas et amor
  旅愁〜女声合唱のための〜
  Credo
  寂庵の祈り

15:00 りゅーとぴあ スタジオA
Euphorbia
フルート:市橋靖子、ピアノ:川崎祥子、パーカッション:本間美恵子
  紅風
  だったん人の踊り
  家路
  プリンク・プランク・プルンク
  いのちの歌
  サザエさん

16:00 新潟市音楽文化会館練習室11
白と黒
ピアノ:品田真彦、チェンバロ:笠原恒則
  平林朝子:チェンバロとフォルテピアノのためのタンゴ
  W.F.バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲 ヘ長調 F.10

16:30 新潟市音楽文化会館ホール
アンサンブル・フィーデル
  ボロディン:弦楽四重奏曲第2番 第1楽章、第3楽章
  グリンカ:大六重奏曲 第1楽章
 

 3連休の最終日、今日も天候に恵まれて、初夏を思わせる清々しい陽気となりました。今日は3年ぶりに開催された新潟クラシックストリートに行って来ました。

 新潟クラシックストリートは、2010年に始まったラ・フォル・ジュルネ新潟の関連イベントとして、2011年5月に第1回が開催されました。以後毎年開催され続け、2017年を最後にラ・フォル・ジュルネ新潟がなくなった後も継続されました。今年は第12回となっていますが、2020年の第10回、2021年の第11回はコロナ禍で中止になりましたので、欠番ということになります。
 主催は新潟ジャズストリート実行員会で、長い歴史を誇る新潟ジャズストリートのノウハウを元に開催されています。
 2014年の第4回が5月3日に開催された以外は、すべて5月5日に開催されており、今やこどもの日の定例行事になっています。私は、2019年の第9回は仕事のために参加できませんでしたが、それ以外は毎回参加させていただいています。

 今回は12時から18時30分まで、市内20か所の会場で、全92公演が開催され、延べ383名が参加するそうです。多数の公演が同時刻同時開催されますので、どこをどう回るのか思いを巡らし、悩むのも楽しみのうちです。
 今年は3年ぶりに行動制限のないGWではありますが、混み合いそうな小さな会場は遠慮して、収容人数が多く、密になりにくい会場を選んで、参加することにしました。

 早めに昼食を摂り、某所に車をとめ、歩いて新潟市民ブラザへと向かいました。時間的に余裕があるはずだったのですが、途中まで歩いたところで、チケットを車に忘れたことに気付き、取りに戻ったため、大急ぎで小走りする羽目になりました。気温は高く、汗をふきふき、息を切らして到着しました。大した距離でもないのですが、体力の低下を実感しました。

 ということで、今日最初の公演は、12時開演の市民プラザでの Trio Elepixs です。ピアノの小林浩子さん、サクソフォンの田村亮太さん、エレクトーンの小助川謙二さんの3人のユニットです。
 小林さん、田村さんの演奏は、何度も聴かせていただいていますが、小助川さんは聴いたことがなく、この3人での演奏は、当然ながら初めてです。これまでの演奏会は、興味深く思いながらも、残念ながら聴く機会がなく、今回のクラシックストリートでは是非聴きたいと思っていました。
 エレベーターで6階に上がり、記名してホール内に入りますと、1曲目のスベインの演奏が終わろうとしており、邪魔にならないよう後方に席を取りました。
 以後曲目紹介をはさみながら、演奏が進められました。サクソフォン、ピアノ、エレクトーンという珍しい組み合わせですが、エレクトーンの多彩な音色と小助川さんによる編曲の素晴らしさもあって、どの曲も楽しめました。
 サクソフォンのハイトーンの美しさに感嘆し、小型のエレクトーンにも関わらず、オーケストラのような表現力の多彩さに驚き、小林さんのピアノの落ち着いた響きにほっとしました。期待通りの演奏に、大急ぎで駆け付けた甲斐があったと実感しました。

 久しぶりの古町通りを急ぎ足で歩き、新潟市音楽文化会館へ移動しました。途中、クラシックストリートのパンフレットを手にした人に多数出会いました。好天に恵まれて、賑わって何よりです。

 さて、音楽文化会館では、13時開演の練習室11での浅利さん、大木さん、笠原さんの公演を聴こうと思ったのですが、定員70人の会場はすでに満席の大盛況で入室困難であり、聴くのを断念しました。

 仕方なく、13時の回はスキップして、13時30分開演の新潟中央高校コーラス部を聴きました。高校生としては県内最高峰の合唱団ですが、最近聴く機会がなく、今回の演奏会を楽しみにしていました。ホール内はそれほど混んでもいませんでしたが、密集を避けて、ホールの後方の席でゆったりと聴きました。
 ステージにピアノ奏者と譜メクリストだけが登場して演奏開始しました。1曲目の「小さな恋のうた」を歌いながら合唱団がステージに登場、続けて「青い珊瑚礁」を、振りを付けながら歌って盛り上げました。以後はピアノなしで、生徒による曲目紹介の後、先生の指揮で本格的な合唱曲が歌われました。
 久しぶりに聴くコーラス部の歌声は美しく、期待を裏切りませんでした。清廉な歌声に、濁りきった私の心も浄化されるように感じました。男子が2人混じっていたのが今回の新たな発見でした。

 続いては15時開演のりゅーとぴあ・スタジオAでのEuphorbiaの公演です。3人の個別での活動には以前から接していましたが、3人揃ってのEuphorbiaとしての演奏を聴くのは、2014年の十日町でのコンサートが最初でした。新潟から十日町まで聴きに行ったのは私くらいではないかと自負しております。以後いろんな場面で聴かせていただいており、毎回楽しい時間を過ごさせていただいています。
 ファンが多い3人であり、満席になること間違いなしでしたので、早めにスタジオA前にスタンバイして、開場を待ち、正面1列目に席を取りました。案の定、定員100人の会場は、すぐに埋まって満席となり、立ち見やロビーで聴く人もおられました。早く行って良かったです。
 オリジナル曲の紅風に始まり、市橋さんのMCで、楽しいトークをはさみながら、和やかな雰囲気の中で、楽しく演奏が進められました。人気者の3人ですので、会場にはファンが結集して、盛り上がりました。本間さんの持参した多数の打楽器の演奏も楽しかったです。最後はサザエさんで盛り上がって終演となりました。9月に結成15周年の記念イベントを開催するとのアナウンスがありましたが、大盛況間違いなしです。楽しみですね。

 新潟市音楽文化会館に戻り、次は16時開演の練習室11での「白と黒」です。チェンバロの笠原さんとピアノの品田さんの二人よる公演ですが、チェンバロとピアノという、同じ鍵盤楽器ながらも全く発音機構が異なり、音色も音量も異なる楽器の共演はなかなか聴けるものではありません。二人の共演を聴くのは、2021年6月の公演を聴かせていただいて以来となります。
 演奏活動の活発さ、人気、実力とも県内屈指のお二人ですので、早めに入場しましたが、会場は満席となり、立ち見の人もおられました。毎度のことながら、開演の直前まで笠原さんはチェンバロの調整をされていました。
 演奏は何も言うことはありません。チェンバロに合わせて控えめな音量で、柔らかなサウンドのピアノも美しく、至福の時間を過ごさせていただきました。

 終演とともに、大急ぎでエレベーターで3階に上がり、ホールで15時30分開演のアンサンブル・フィーデルの公演に急ぎました。ピアノの村山和子さんとともに、西区で活動している弦楽アンサンブルですが、私の知人も参加されており、是非聴かねばと思っていました。中央高校コーラス部のときと同じく、ホール後方の席で、隣を気にせず、ゆったりと聴かせていただきました。
 1曲目は、村山さんの指揮でボロディンの弦楽四重奏曲第2番です。第1楽章と第3楽章のみの演奏でしたが、アマチュアとしてのアンサンブルの不安定さを感じさせながらも、音楽を演奏する楽しみ、合奏する喜びが伝わってくるような、ほのぼのとした温かさに満ちていました。曲の美しいメロディを十分楽しむことができました。パンフレットではヴァイオリン4人、ヴィオラ2人、チェロ2人とクレジットされていましたが、ヴァイオリンは5人おられました。
 続いては、村山さんがピアノ席について、指揮者なしで、グリンカの大六重奏曲から第1楽章が演奏されました。本来は弦5部とピアノからなる曲ですが、コントラバスなしでの演奏です。村山さんの安定感のある美しいピアノが演奏を引き締めて、弦楽合奏も聴き応えあるものに仕上がっていました。曲の良さを十分に味わえました。
 コロナ禍で、メンバーが集まっての練習もなかなかできなかったと話されていましたが、実際に大変だったことと思います。若い人たちに負けず、熟年パワーで頑張っていただき、さらなる発展を祈念したいと思います。
(付記:後日関係者よりお聞きしましたところ、六重奏曲でのコントラバスパートは第2チェロが演奏されたとのことでした。)

 クラシックストリートはまだまだ続きますが、私の予定はここまでです。かなり歩きましたので、日頃運動不足の私は、足もくたくたです。

 家に帰る前に、古町通を歩いていたときに目にした「冷やし中華始めました」の張り紙にひかれて、毎年お世話になっている上古町の「楼蘭」で、今シーズン初めての冷やし中華をいただきました。
 向こうも私が来るのを待っていて下さったらしく、「張り紙見ましたか?」とのこと。「はい」と返事しますと喜んでくださいました。
 味はもちろん最高。昨年より10円高く、980円(大盛り1080円)ですが、味は保証します。帰りに味はどうかと尋ねられましたので、今年も美味しいと答えました。夏になったらもう少し酢を効かせるとのことでした。皆さんもいかがですか。
 

(1日フリーパス券:¥1000)