バリ島旅行記
1日目

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1997年7月19日、いよいよバリ島に向けて出発です。
午前10時10分、関空4階団体受付カウンターに集合です。窓際のシートを確保するため、30分前には集合場所に到着。渡されたチケットはD、Eと中央の席だったため、窓際に変えてほしいと頼んだところ、「今日は連休の初日のため混んでいて、満席なんですけど・・・」などと言われながらも、何とか窓際席をGetできました。
マクドナルドで軽く朝食を食べ、出国手続きに向かう途中、ふと搭乗券を見ると座席番号がHとKになっています。「げげっ、つづき番号とちゃうで、これ。」「ほんまやん、あいだに2人分席があるがな!7時間もはなればなれかいな。」([注]夫婦で24時間、いつも一緒にべたべたしているわけではありません。でもまあ、楽しい旅行の時ぐらい、ねえ・・・。飛行機の中はたいくつやし・・・)搭乗時間50分前、いまさら変更はききません。しかたなくそのまま出国し、飛行機に乗り込みました。飛行機は、日本アジア航空221便、大阪12時10分発デンパサール17時45分着のDC10・・・知らなかったんです、DC10のエコノミー席って窓際2席、中央5席の1列全9席でIとJが欠番なんですね・・・。めでたく2人は、窓際の隣同士の席に着けたのでした。
7時間後、飛行機は無事バリ島のデンパサール空港(ングラ・ライ国際空港)に到着しました。
特に問題なく入国手続きを済ませ、ターンテーブルで自分の荷物を探します。回ってくるトランクを見つけ、ターンテーブルから降ろそうとした時、「XXツアー?」と、トランクに付けてあった旅行会社のタグを見て、現地の担当者らしき男性が荷物を降ろしてくれました。そのまま荷物を運んでもらい税関を通り、ずらりと並んでいる両替商の窓口のうち、向かって一番左にある窓口で両替をする様に促されました。窓口に近づくと、中から「じゅうまんえん!、にじゅうまんえん!」と、女性がこちらに向かってさけんでいます。後ろからも、荷物を運んでいる男性が、「じゅうまんえん!、にじゅうまんえん!」とさけびます。その迫力に恐怖感を感じながら、何がなんだか分からないまま10万円ほど両替しそうになりそうです。とりあえず2万円を両替すると(1円=19.15ルピア)、今度は荷物の男性が「ちっぷ、しぇんえん、ちっぷ、しぇんえん」と、くり返します。どうも、「チップを千円くれ」と言っている様です。ここで、「しまったっ」と気がつきました。この男は、旅行会社の人ではなく、空港のポーターだったのです。知ってたんですっ!!!ガイドブックにも、バリ島旅行記のホームページにも書いていたんですっっ!!!!バリの空港には、勝手に荷物を運んで法外なチップを要求する「勝手なポーター」がいることをっ!!!でも、最初に声をかけられる時、旅行会社の担当者のふりをするとは知らなかった・・・・。(よく考えると、税関を通る前に旅行会社の人が来るはずが無いのですが。)
しかたなく、チップを千円ではなく千ルピア(約50円)わたすと、「ちぇっ」といった感じでチップをもぎ取り、「かってなポーター」は立ち去りました。「なんじゃっ、あの態度はっ!!!ああーもうっ腹が立つぅー!!わかっていたのにぃーっ!!!きぃぃーい」そのうえ、出口まで並んでいる他の両替商のレートを見ると1円=20ルピア程度と、さっきの両替レートより良い所ばかりではないですか!「両替屋ともグルかいっ!」そんな考えまで浮び、よけいに腹が立ってきました。「ああ、もう、今すぐにでも、日本に帰りたいーっ!」旅行初日のせっかくの楽しい気分は台無しで、バリ島の第一印象は最悪となり、この悔しさは旅行の最後まで引きずりました。バリ島は、今や観光産業で成り立っている島と言っても良いと思います。その玄関口で、この様な、島の印象を悪くする行為が野放しにされていて良いものでしょうか。インドネシア政府はどう考えているのでしょうか?(ちょっと大げさかな・・?)
港の出口を出ると、今度は本物のガイドさんが出迎えてくれました。フォーシーズンズに泊まるのは私たちだけらしく、すぐに車に乗り込みました。ガイドさんは、現地の人で、日本語を勉強し始めてまだ6か月との事でした。(うーん、ちょっと何ゆうてるかわかれへんでぇ・・この人)と思いつつも、(まあ、ほんまに6か月でここまで話せるようになったんやったらすごいなぁ)と思い直し、「日本語、うまいですねぇ。」などと話しながらホテルへと向かいました。ホテルは空港の南のジンバラン湾に面しており、車で20分位の所に有りました。到着した時間は午後6時30分位で、日も暮れかけて少し寒いぐらいです。残念ながら、車の中からは有名な夕日は見る事ができませんでした。
テルのロビーはオープンな空間で、フロアには壁が無く、ジンバラン湾が一望に見渡せるすばらしいロケーションです。そのまま階段を降りて行くとプールがあり、その右側にはメインレストラン、左側にはホテルのお寺、さらに降りて行けば、ビーチへと続いています。ガイドさんがチェックインしている間、ゆっくりソファーに座ってウェルカムドリンクを飲み、空港での怒りも薄れていきました。
HOTEL 部屋は全147室、すべてヴィラタイプとなっており、ホテルは20室前後からなる7つの村で構成されています。敷地内は広大で、1戸建ての家(ヴィラ)がいくつも並ぶ町並みになっています。私たちの部屋は、Village VIIの218号室で、ロビーから部屋までは、「バギー」と呼ばれる敷地内移動用の電動カートで連れて行ってくれました。
HOTEL 部屋の玄関から中に入ると庭があり、右側には屋外のダイニングスペース、奥にはプライベートプール、そこからは、やはりジンバラン湾を一望でき、プールサイドにはパラソルの下にテーブルとビーチチェアがあります。屋内に入るとベッドルームとなっており、真ん中に蚊帳付きのダブルベッド、天井には大きな扇風機、奥のバスルームには、映画で見るようなバスタブがあり、裏庭には屋外シャワー・・・・。 HOTEL そこには、日本での生活とは別世界が広がっていました。「はぁー、ええなぁやっぱり1戸建ては・・・」などと現実的な想いも交錯しつつ、私たちの南の島の楽園での(短い)生活が始まったのでした。
その日の夕食は、ホテル内の"Warng Mie"という麺類のレストランでとりました。もちろん、インドネシア風やきそば、「ミー・ゴレン」(Mie Goreng)を食べました。添えられていた「えびせんべい」(”クルプック”と呼ぶそうです)がとてもおいしかったので、ウエイトレスさんに「もっとほしい」と頼むと、アルミホイルに大量に包んでくれ、部屋に持って帰るはめになりました。(ビールのおつまみに最高!)

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