ラ・フォル・ジュルネ新潟2017 第2日 | |
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2017年4月29日(土) 新潟市民芸術文化会館 | |
9:45 211 ピョートル・コストゼワ(Timp) ピョートル・ドマンスキ(Timp) シンフォニア・ヴァルソヴィア 井上道義(指揮・お話) 11:00 221 ニコラ・ドートリクール(Vl) ヴァルソヴィア・カメラーラ 12:30 212 加羽沢美濃(Pf) 13:20 交流ステージ ロストックの風(トランペット・ピアノ) ジェレマイア・クラーク:デンマーク王子の行進曲 14:00 交流ステージ にいがた東響コーラスB 木下牧子:夢見た者は 團伊玖磨:「筑後川」より 川の祭り シューマン:流浪の民 男声合唱:米つき唄 女性合唱:「マイ・フェア・レディ」より 躍り明かそう ブラームス:「ジプシーの歌」より No.1、2、7、11 15:00 213 上野星矢(Fl)、ユリアンナ・アヴデーエワ(Pf) シンフォニア・ヴァルソヴィア ディナ・ジルベール(指揮) 16:15 223 ヨルダン・マルコフ ブルガリア五重奏団 17:30 214 辻 彩奈(Vl) シンフォニア・ヴァルソヴィア ディナ・ジルベール(指揮) |
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今日は、天気予報では荒れる可能性もあるとのことで、心配していたのですが、荒れることなく良かったです。 昨夜に引き続いて、2日目を楽しませていただきました。例年タイトなスケジュールを組んでしまって疲れていましたので、今年は余裕を持った予定にしました。 今年は昨年まであった東ロビーでの完全無料の公演はなくなり、チケットの半券が必要な交流ステージのみとなりました。劇場内に作られたステージはゆっくり聴くには良いのですが、出入りが面倒ですし、公演数も少なくなったのが残念です。 最初は毎年恒例の“0歳からのコンサート”です。当然ながら赤ちゃんが泣き叫ぶコンサートなのですが、何だかんだで、毎年聴いていますので、今年も聴かないわけにはいきません。いつもながらに盛況で、小さな子どもを抱えてコンサートに行けない人たちが楽しみにしていたことが分かります。 指揮とお話しが井上道義さんということで、ユーモアあふれるトークと、シンフフォニア・ヴァルソヴィアのしっかりとした演奏で、楽しく音楽を聴くことができました。 “誰も知らない曲をやる”と井上さんが話していましたが、最初の「2つのティンパニとオーケストラのための幻想協奏曲」が聴き応えがあって良かったです。 続いて能楽堂に上がって、ドートリクールさんとヴァルソヴィア・カメラータとの共演です。ヴァルソヴィア・カメラータはポーランド室内管弦楽団の精鋭たちによるアンサンブルと紹介されていますが、今回出演のシンフォニア・ヴァルソヴィアの若手メンバーからなる弦楽五重奏団です。オケの演奏の合間の出演でご苦労様です。 ドートリクールさんは左手指の故障で、夕方の公演の出演はキャンセルになりましたが、この公演は予定通りの出演となりました。多彩な曲を、変幻自在に弾き分け、左手に故障があるとは感じさせませんでした。 ここでビストロ広場で昼食です。今年も例年のように市内の各ホテルをはじめ、たくさんの出店がありました。 何を食べようかと悩みましたが、100食限定というラ・フォル・ジュルネ新潟オリジナル弁当を買うことができましたので、美味しくいただきました。 食事用の席は家族連れで賑わっており、空きはありませんでしたので、ジジイは一人で隅っこの階段で寂しくいただきました。 次はコンサートホールでの加羽沢美濃さんの公演です。ここからのコンサートホールでの公演はセット券を買っていましたので同じ席になります。与えられた席はDブロックの左端。ステージを斜め前から見る場所です。客の入りは良く、3階席までびっしりで、テレビでもお馴染みの加羽沢さん人気でしょうか。後で振り返って、この公演が一番客の入りが良かったようです。 楽しいお話を交えながらの演奏は素晴らしく、会場からのリクエストに応えての即興演奏や、アンコールでの新潟をイメージしての即興演奏などで会場は盛り上がりました。 次は有料公演はやめて、交流ステージを鑑賞しました。まずは品田真彦さんが出演する“ロストックの風”です。品田さんのピアノに載せてトランペットの優雅な響きを楽しました。 ちょっと休憩をはさんで、にいがた東響コーラスのBグループです。指揮は安藤常光さん、ピアニストの名前は聞きそびれました。オーディションで選抜されたメンバーで結成された合唱団ですので、いうまでもなく演奏は美しく、楽しく聴かせていただきました。Aグループは聴けませんでしたが、良かったことでしょう。 次はコンサートホールに移動して、フルートの上野星矢さん、ピアノのアヴデーエワさんとシンフォニア・ヴァルソヴィアの公演です。 最初は上野さんとの管弦楽組曲でしたが、ステージ映えする姿で小柄な指揮者との対比が面白かったです。小編成のオケの上で蝶が舞うように、軽やかに、しなやかに自己主張し、存在感ある演奏はたいしたものです。 オケの編成が通常に戻って、アヴデーエワさんとのグリーグのピアノ協奏曲です。当初は庄司紗矢香さんの出演でレスピーギのヴァイオリン協奏曲のはずだったのですが変更になりました。代役がアヴデーエワさんというのは儲けものでしたが、曲がグリーグに変更されました。この曲は昨年のLFJ新潟でも演奏されたばかりでちょっとがっかりというのが本音です。 でも演奏はさすがであり、煌きと、天に突きねけるような力強さがあり、緩徐部ではゆったりと歌わせ、夢幻の世界へと誘いました。指揮者と同じようは小柄な体型ですが、エネルギーあふれる演奏はさすがにショパンコンクールの覇者ですね。 続いては能楽堂に上がってヨルダン・マルコフ ブルガリア五重奏団です。友人に出会って、しばし談話した後コンサートに臨みました。 どういう団体か全く予備知識もなく、名前の通りブルガリアの団体とばかり思っていたのですが、マルコフさん以外の4人はすべて日本人でびっくりしました。PAを使った賑やかな演奏でしたが、聴く機会のないブルガリアの民謡や、民族楽器を知ることができたのは収穫でした。 移動の途中に劇場に寄って、交流ステージでのエル=バシャさんのマスタークラスを少しだけ覗きました。受講生は昨年の新潟県音楽コンクールで大賞を受賞された高橋萌香さんです。ゆっくり見学したかったですが、次がありますので、早々に退散しました。 そして、今日最後はコンサートホールでの公演です。ドートリクールさんとシンフォニア・ヴァルソヴィアの共演のはずだったのですが、左手指の故障ということで、急遽、辻彩奈さんに変更になりました。全く急だったようで、配布されたプログラムの紙も訂正されていませんでした。 辻さんはショッキングピンクのドレスで登場。代役とは思えない堂々とした演奏で、2曲を弾ききりました。それぞれ1曲でも大変な難曲ですが、2曲続けて演奏したのは大したものです。突然の依頼に応えて演奏できるとはすごいこと。いつでも弾けるレベルで準備されていたということですね。1997年生まれといいますから、まだ20歳というのは驚きです。今回までお名前は知りませんでしたが、こんな大器がいるなんて素晴らしいですね。これから大きくブレイクしていく予感がします。 次も有料公演がありますが、今日はここで終わりにしました。また明日のお楽しみにしましょう。 |