211 コストゼワ、ドマンスキ、シンフォニア・ヴァルソヴィア、井上道義
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2017年4月29日(土)9:45 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
ピョートル・コストゼワ、ピョートル・ドマンスキ(ティンパニ)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
井上道義(指揮・お話し)
グラス:2つのティンパニとオーケストラのための幻想協奏曲 から
       カデンツア、第3楽章

ブラームス:ハンガリー舞曲 から 第5番、第1番、第4番、第6番

ドヴォルザーク:スラブ舞曲集 第1集 op.46 から 第1番、第8番

 
 
 
 

 2日目最初の公演は、毎年恒例の“0歳からのコンサート”です。当然ながら赤ちゃんが泣き叫ぶコンサートなのですが、何だかんだで、毎年聴いていますので、今年も聴かないわけにはいきません。いつもながらに大盛況で、小さな子どもを抱えてコンサートに行けない人たちが楽しみにしていたことが分かります。
 客席はP席や3階席も含めてかなり埋まっており、膝上で聴いている乳幼児を含めますと人数的には満席以上かもしれません。

 オーケストラは昨夜と同様にシンフォニア・ヴァルソヴィアで、ステージ後方にティンパニが2組置かれていました。シンフォニア・ヴァルソヴィアという名前は、どういう意味なのだろうと以前から思っていたのですが、井上さんのお話しで謎が解けました。ワルシャワのオーケストラという意味なんですね。

 賑やかな中に演奏が進められましたが、指揮とお話しが芸達者な井上道義さんということで、ユーモアあふれるトークと、シンフォニア・ヴァルソヴィアのしっかりとした演奏で、楽しく音楽を聴くことができました。

 “誰も知らない曲をやる”と井上さんが話していましたが、最初の「2つのティンパニとオーケストラのための幻想協奏曲」が聴き応えがあって良かったです。
 2つのティンパニで奏でられる音階が“スパイ大作戦のテーマ”だったりして、現代曲ながらも馴染みやすく、ダンサブルな曲を、井上さんが指揮棒なしで踊るように指揮して、視覚的にも楽しませてくれました。
 
 続いては“舞曲”というテーマなら絶対に外せないブラームスのハンガリー舞曲とドヴォルザークのスラブ舞曲です。
 これはしっかりとした演奏であり、オケのアンサンブルのまとまりも良く、昨夜のオーケストラとは別物のように響いていました。若き指揮者ジルベールさんとは一味違った、熟練の技でしょうか。さすが井上さんと唸りました。

 0歳からのコンサートではありましたが、私のようなジジイもしっかりと楽しめました。乳児の泣き声の問題はありましたが、それ以上に聴き応えある演奏だったと思います。

 
(客席:2階C7-31、¥1500)