221 ニコラ・ドートリクール、ヴァルソヴィア・カメラータ
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2017年4月29日(土)11:00 新潟市民芸術文化会館 能楽堂
 
ニコラ・ドートリクール(ヴァイオリン)
ヴァルソヴィア・カメラータ
:リスト:ウィーンの夜会 第6番(シューベルトの「ワルツ・カプリス」)

シューベルト:ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D438

ブラームス(デュパン編):ハンガリー舞曲 第10番、第14番、第5番

サン=サーンス(ミッツェフ編):序奏とロンド・カプリチオーソ

ピアソラ:2つのタンゴ オブリビオン、鮫
 
 
 

 能楽堂に上がって、ドートリクールさんとヴァルソヴィア・カメラータとの共演です。ヴァルソヴィア・カメラータはシンフォニア・ヴァルソヴィアの若手メンバーからなる弦楽五重奏団です。オケの演奏の合間の出演でご苦労様です。

 ドートリクールさんは左手指の故障で、夕方の公演の出演はキャンセルになりましたが、この公演は予定通りの出演となりました。
 最初にドートリクールさんが流暢な日本語で挨拶し、曲順変更についての説明がありました。
 
 ドートリクールさんが若いメンバーたちをリードし、多彩な曲を、パワフルに、情熱的に、ときにしっとりと、変幻自在に弾き分け、左手に故障があるとは感じさせませんでした。

 能楽堂という異文化な空間で聴く弦楽の調べ。残響はほとんどなく、楽器の音がダイレクトに耳に響いてきます。能楽堂特有なのかもしれませんが、低音はふくよかに聴こえ、音量も豊かです。

 5人の若手奏者はドートリクールさんに負けることなく、きれいなアンサンブルを聴かせてくれました。余談ですが、ヴィオラの女性奏者の美しさにうっとりしました。

 聴き応えある演奏に大きな拍手が贈られて終演となりました。こんな素晴らしい演奏ができるのなら、午後の公演をキャンセルすることもないんじゃないのと思ってしまいました。

 
(客席:正面10-6、¥2000)