🌡️ 3-4. 減圧蒸留を確かめる

圧力を下げると沸点はどう変わるか、フラッシュ蒸留の続きで発見する

この演習について

山の上ではお湯が100°Cより低い温度で沸騰すること、逆に圧力鍋の中では100°Cを超えても沸騰しないことを知っている人は多いはずです。この関係を利用したのが減圧蒸留(真空蒸留)で、熱に弱い医薬品・香料・食品成分などを、通常より低い温度で蒸留するために工業的によく使われています。

この演習では、フラッシュ蒸留演習で作ったflowsheetをそのまま使い、圧力だけを変えることで沸点がどう変化するかを自分の手で確かめます。

✅ この演習で確認すること

圧力を101325 Paから下げると、同じエタノール20 mol%の混合液の沸騰温度がどのくらい下がるか。COCOに実際に計算させて記録する。

準備

この演習は3-1. 水-エタノールのフラッシュ蒸留演習で作成したflowsheetをそのまま使います。まだ取り組んでいない場合は、先にそちらを完成させてください。

操作手順

Step 1: Flashの圧力を変更する

  1. フラッシュ蒸留演習で作ったflowsheetを開く。
  2. Flashユニットを右クリックしてEdit/viewを選ぶ。ユニット操作のプロパティウィンドウのEditページで、パラメータ一覧からPressureをクリックし、値を101325 Paから50000 Pa(約0.5気圧)に変更する。Vapor Fraction = 0.10はそのままにしておく。

Step 2: 再計算する

  1. ツールバーの▶(Solve/Run)をクリックする。
  2. Flashユニット、またはVapor/Liquidストリームをダブルクリックし、計算後のTemperatureを確認して記録する。

図:圧力を下げて再計算した結果

Step 3: さらに圧力を変えて記録する

  1. 圧力を 20000 Pa10000 Pa のようにさらに下げて、そのたびに再計算し、温度を記録する。
  2. 逆に 200000 Pa(約2気圧)のように圧力を上げてみて、温度がどう変化するかも確認する。
圧力 [Pa] 圧力の目安 計算されたVapor側の温度 [K](記入欄)
200000 約2気圧 記入する
101325 1気圧(基準) 357.25(参考値)
50000 約0.5気圧 記入する
20000 約0.2気圧 記入する
10000 約0.1気圧 記入する

⚠️ この演習ではあえて「正解」を示していません

COCO内部のNRTLパラメータによって、計算される具体的な温度は資料の目安値と小数点以下、場合によっては数K程度ずれることがあります。大切なのは「圧力を下げると温度が下がる」「圧力を上げると温度が上がる」という傾向を自分の手で確認することです。表の記入欄には、必ず自分のCOCOで実際に計算した数値を書き込んでください。

考察のヒント