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フィリピン活動記:

インターネット事情

2003年時の情報です。

フィリピンではインターネットはよく使われています。街中ではインターネットカフェをよく見かけますし、家庭でも利用されています。
日本と異なる点は、自国のインターネットサービスが少ないことです。Webページを持っている政府機関は少なく、インターネットを利用した業務もあまり行われていません。インターネットは単なる情報入手の手段であり、まだ社会インフラとしては確立されていないように見受けられます。

教育機関に目を向けてみると、私立大学のようなお金を持っているところは専用線や衛星を利用したインターネット接続サービスが利用されており、数百kbps〜数百Mbpsの常時接続を行っています。逆に国立大学や政府機関は予算不足のため、常時接続されていないところがほとんどです。

インターネット接続にかかる費用は、日本と比較すると高いです。これはフィリピンが特別高いというわけではなく、日本でのインターネット接続費用が非常に安いからだと考えられます。

フィリピンでの主なインターネット接続手段は次のとおりです。

  • ダイヤルアップIP接続
  • コンピュータからモデムを経由して公衆回線を利用する方法です。56Kbpsのモデムを利用した場合、45〜52Kbpsの速度で通信可能です。
    日本と同様、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)が多数存在します。料金形態もさまざまです。
    あるISPは、無制限利用で3,000ペソ/月です。
    電話会社PLDTが提供しているダイヤルアップIP接続サービスは、昼間0.50ペソ/分、夜間0.25ペソ/分です。

    ※ なお、フィリピンでは電話回線の極性が反転していることが多いです。そのため、反転した極性を修正する機材、たとえばモデムセーバーなどが必要となります。

  • ダイヤルアップIP接続(プリペイド・カード方式)
  • プリペイド・カード方式でサービスを提供しているISPがあります。
    カードに記載されているユーザ名、パスワードで一定時間利用できるというものです。このカードはコンビニエンスストアやサリサリストアなどで購入することができます。費用も安くてお得です。
    カードの価格は、ISP、接続時間、地域によります。BLASTというISPの場合、マニラ首都圏では100ペソのカードで9時間利用できます。

  • DSL

    マニラなどの大都市や地方都市ではDSLが利用できます。
    接続方式は日本と同様ADSLです。電話局からの距離によって利用できる地域が決められています。
    電話会社PLDTが提供しているDSLサービスは、初期工事費用2,000ペソ、接続費用は128Kbpsの場合2,500ペソ/月、256Kbpsの場合3,000ペソ/月です。

  • 専用線
  • 企業や私立大学など予算があるところでは、専用線でのインターネット接続を行っています。
    任地トゥゲガラオのある私立大学では、専用線100Mbpsの接続で30万ペソ/月の費用がかかっているようです。

  • 衛星
  • 比較的低コストで導入、運用ができるため、教育機関などでよく利用されています。地方では一般家庭でも利用されています。衛星通信のため、天候に左右されるのが欠点です。
    600Kbpsでの接続の場合、15,000ペソ/月で利用できます。家庭向けの場合は値段はずっと安くなりますが、数十Kbpsの速度しか出ないようです。

  • ケーブルテレビ
  • インターネット接続サービスを提供しているケーブルテレビ会社があります。詳細はわかりませんが、数十Kbpsの速度しか出ないようです。


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