習慣 |
フィリピン人の習慣で気づいた点を紹介します。 |
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■ 気さくで親切 |
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フィリピン人は一般的な特徴には、親切、気さく、寛容ということがあげられます。 困っている人は助け合うのが当然の社会です。私が赴任した当初、右も左もわからないころは周りの人にお世話になりました。 フィリピン人は気さくで、すぐに親しくなることができます。目と目があって笑顔をかわすだけで、会話が始まります。配属先をはじめ、アパートの大家、隣人、近所の人、露店の店主など、すぐに仲良くなり毎日たわいも無い会話で過ごしています。 フィリピン人は寛容です。私のような外国人でもすぐに受け入れてくれます。ホームステイ期間中は毎日のように誰かの家のパーティに招待されていました。また、フィエスタ(お祭り)では、各家庭が料理を用意し、訪れた人や通行人に振舞います。このようなところから、フィリピン人はよそ者にも寛容であることがわかります。 このような親しみやすいフィリピン人ですが、フィリピン人を信用できるか?となると、話は異なります。 |
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■ 約束を守らない |
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彼らは約束をすぐ破ります。とくに時間に関することは守られません。 たとえば、「明日一緒に飲みに行こうよ。」と約束をします。その日から翌日昼過ぎまで、彼とはどこに飲みに行こうか?何の酒を飲もうか?などと話をして盛り上がりました。時間が過ぎ、退勤の時間になったときです。「じゃあ6時に待ち合わせね」と確認すると、「は?」と彼は怪訝な顔をします。「飲みに行く約束をしたでしょ?」と尋ねると「そんな約束はしていない。」との返事が返ってきます。 これはフィリピン人共通の「物忘れが激しい」というところに起因するものと考えています。 |
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■ 物忘れが激しい |
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彼らは物忘れが激しいです。 ハンバーガーショップで「ハンバーガーとホットドッグとコーラ」と注文しました。しかし、出てきたのはホットドッグとコーラだけでした。ハンバーガーショップに限らず、マーケットやショッピングモールでも買い物をするときは、注文どおりのものが出てこないことが多いです。 最初は、私の英語の発音が悪いのか、言い方が悪いのかと悩みました。しかし、いろいろ考えているうちにひとつのことがわかりました。 彼らは3つ以上のものを覚えられないのです。ハンバーガーショップなどの店で一度に3つ以上のものを注文すると、必ず最初に言ったものは忘れられます。他の店でも同様、一度に3つ以上のものを注文すると、違ったものが出てきます。 こういった理由で、約束が破られることが多いのではと考えられます。(もっとも、意図的に約束を破ることもあると思われます。) |
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■ フィリピノ・タイム |
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フィリピン人は集合時間にいつも遅れてきます。これはフィリピノ・タイムと呼ばれます。 10時からの会議では、会議が始まるのは11時です。10時になったら、そろそろ移動しようか、といった具合です。彼らにはすでにフィリピノ・タイムが染み付いており、時間通りに始まらないから遅れていったほうがよい、との考えを持っているようです。 電話会社PLDTに電話回線開設を申し込んだときです。1日で開通すると聞いていました。しかし、1週間たっても工事が始まりません。日本人だからバカにされているのかと思い何度か苦情をいいましたが、埒が明かないので、PLDTのオフィスに直接行きました。PLDTの職員は恥ずかしそうに書類の作成を始めました。どうやら日本人をバカにしていたのではなく、もともと「仕事の進みが遅い」ようです。結局、開通まで1か月かかりました。 フィリピン人は「Maybe tommorow」、「Maybe next week」という言葉をよく使います。しかし、こう言われた場合は、「Maybe tommorow」→「Next week」、「Maybe next week」→「Next month」と解釈するのが正しいようです。 日本人は世界一時間に厳しい国民です。日本人にとって、時間にルーズなフィリピン人を信用するには、寛大な心が必要です。 ちなみに、フィリピノ・タイムはスペイン人が持ち込んだ文化だとフィリピン人は言います。 |
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■ フィリピノ・ジョーク |
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フィリピン人はジョークが大好きです。日常でもジョークを連発して笑って過ごしています。 セミナー、会議、授業のときでもジョークは欠かせません。演説の中に必ずジョークを入れます。ちなみに、英語で演説していてもジョークの部分はどういうわけかタガログ語になります。 大学院の授業に出席しました。先生は英語で授業をしていました。抽象的なことを述べた後のたとえ話をタガログ語で話し始め、「この理論をSEXに置き換えると男性の場合は○○○で女性の場合は○○○です。」とジェスチャーつきで講義を行いました。学生は男女問わず大爆笑して聞き入っていました。 |
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■ 清潔感の違い |
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フィリピン人は清潔です。しかし、清潔に対する考え方は異なります。 彼らは毎朝シャワーを浴び、体は常に清潔に保っています。手が汚れたときは手洗いだけでなくアルコールを使って消毒をします。鏡の前に立つとクシををとりだしてヘアースタイルをととのえ、シャツの襟をただします。衣服は必ずアイロンをかけてピシッとしています。彼らの家は毎日掃除をしてピカピカにしています。 しかしながら、彼らはところかまわずゴミをすて、煙草をポイ捨てし、立ちションをします。オフィスは普段仕事をしているところはきれいですが、部屋の隅には使っていない機材が積まれて埃をかぶっています。食事の際には手も洗わずにカマヤンスタイル(手づかみで食べる作法)をとります。学校や街中の公衆トイレの汚さは、言葉であらわすことができません。 彼らはきれい好きですが、彼らの目の届かない部分(私には目が届きますが)は汚くてもかまわない、そういった印象を受けます。 |
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■ カトリック |
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フィリピンはカトリックが8割以上を占める国です。政府はキリスト教政策をとっているようです。 政府機関や学校にはマリア像が掲げられ、行事のたびに神父が呼ばれて演説をし、賛美歌を歌います。また、彼らは日曜日は教会へ行きます。 フィリピンのクリスマスシーズンは9月から12月です。10月になると職場や店にはクリスマスツリーが出現し、サンタさんが飾られます。いたるところで爆竹をならし、クリスマスの訪れを待ちます。 |
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■ トイレ |
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フィリピンのトイレはほかの国と明らかに異なります。 フィリピンでは洋式の水洗トイレが使われます。水洗タンクがないこともありますが、そういう場合は、近くにある桶より水を汲んで流します。これは他の開発途上国と同様です。 明らかに違うのは次の点です。 フィリピンのトイレは便座がないことが多いです。 便座がないトイレでどうやって用を足しているのか疑問に思ってフィリピン人に聞いてみました。 2通りあります。 フィリピンではトイレットペーパーを使いません。トイレットペーパー自体は売られているのですが、それは「ティッシュ」と呼ばれてティッシュペーパー代わりに使われています。トイレでは紙は使いません。 どうやっているのかというと、水を汲んで手を使って処理しているとのことです。 |
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