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フィリピン活動記:

コンピュータ事情

2003年時の情報です。

フィリピンで主に使われているコンピュータは、デスクトップ、ノーブランドです。3万ペソ(=約6万円)もあれば立派なパソコンが手に入ります。
CPUは現在ではIntel Pentium4が主流です。AMD製のCPUもよく見かけます。Intel Celeron(Pentiumシリーズの廉価版)はあまり見かけません。
マザーボードの多くは台湾製ですが、日本では見かけないような奇妙なものが多いです。たとえば、私の配属先のコンピュータは、Pentium4対応、キーボードコネクタはPS/2の旧式のもの、マウスコネクタはシリアルだったりします。CPUは最新式でありながら、それ以外のパーツ類は旧式といった奇妙なパソコンをよく見かけます。
フィリピン人は見栄っ張りのようです。CPUのブランド名にはこだわりますが、目に見えない部分;マザーボードやパーツ類は気にしていません。
大学向けや政府機関向けのパソコン(もちろんノーブランドです)は、CD-ROMを搭載していないものをよく見かけます。これは費用削減のためだと思われます。そのため、メンテナンスをするときは非常に困難になっています。
ラップトップはあまり見かけません。これはメーカー製で高価であるからです。
フィリピンでは電圧が不安定なため、AVRと呼ばれる変圧器を使っています。また、停電が多いため、サーバや大事なファイルが入っているパソコンにはUPSを接続して利用しています。

海賊版ソフトウェア 海賊版ソフトウェア:パソコンショップで売られている海賊版ソフトウェア。台湾製。フィリピンではほとんどのソフトウェアが海賊版です。

フィリピンでは正式ライセンスのパソコンソフトウェアはあまりみかけません。値段が高価だからです。
よく使われているのは海賊版ソフトウェアで、露店ではもちろん、パソコンショップやショッピングモールでも堂々と売られています。学校や政府機関でも海賊版ソフトウェアが利用されています。
海賊版はOS、ゲーム、RADツール、データベース、あろうことか教育ソフトも売られています。
先日、WindowsXPの海賊版を利用する機会がありました。この海賊版は台湾製です。正式版とは異なり、ライセンス登録と自動アップデートなどの一部の機能が削除されているようです。また、Windowsは最新版への更新ができないようになっています。そのため、ウイルスやワームが発生すると、瞬く間に広がり危険です。
あるフィリピン人プログラマと話しました。フィリピンでは情報システムのほとんどが海賊版OS、海賊版RADツール、海賊版データベースで構築されているとのことです。彼もそれは悪いことだと思っているようで、なんとかしたいがお金が無いからしょうがないと語っていました。