第4号報告書 |
第4号報告書(赴任18ヶ月目)として、以下の項目について報告します。 |
1. 任国外旅行 2. 任国内旅行 3. 業務上の調査/考察事項 4. 活動報告 5. 今後の活動計画 |
※ 文中には「付録参照」とありますが、付録は掲載していません。ご了承ください。 ※ プライバシーを考慮して、掲載している画像には軽くぼかしをいれています。ご了承ください。 |
1. 任国外旅行 |
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任国外旅行には行きませんでした。 |
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2. 任国内旅行 | |||
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セブにて開催された「Bayanihan Linux セミナー」にカウンターパートとともに参加しました。(図2-A、図2-B参照)
セミナーの内容は、Linuxを用いてハードディスクなしの端末を構築するというものでした。受講したことにより、カウンターパートはLinuxの基礎知識を習得することができました。
今回、北ルソン出身のカウンターパートをセブに連れて行ったことで、フィリピンおよびフィリピン人に関して興味深いことを感じました。
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3. 業務上の調査/考察事項 | ||||||||||||||||||||||||||||
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3.1. コンピュータ学科カリキュラムとJITSEカリキュラムの比較
第2号報告書で報告した活動から継続して、学部内LANの再構築を行っています。
コンピュータ学科カリキュラムの見直しを行うため、コンピュータ学科のカリキュラムとJITSE試験のカリキュラムとの比較を行いました。 3.2. 目的
3.3. 方法
3.4. 結果
コンピュータ学科5年生16名に対して行ったJITSE2002年度午前の問題の結果を表3-iに示します。
※ 詳しい結果は「付録1・Comparison with the curriculum between CpE and JITSE」を参照。 3.5. 考察 A. Computer Science コンピュータ科学 大学のカリキュラムには含まれているにもかかわらず、学生の弱点は数学である。教員は数学をどのようにコンピュータに応用するのかに重点をおいて教えるべきである。 B. Data Structures and Algorithms データ構造とアルゴリズム 大学のカリキュラムに含まれているにもかかわらず、学生の弱点はアルゴリズム解析である。学生は授業で習った内容を現実世界に応用することができないようである。 C. Hardware ハードウェア 大学のカリキュラムに問題は無い。学生は理論的な問題には確実に解答を出しているが、応用問題の正解率は低い。 D. Basic Software ソフトウェアの基礎 大学のカリキュラムに問題は無く、また正解率もまあまあである。 E. System Configuration システム設定 この科目は大学のカリキュラムに含まれていないが、正解率は悪くは無い。教員は他の科目でこれをカバーしているようである。 F. System Development システム開発 大学のカリキュラムに問題は無いが、データベース理論を含めるべきである。 G. System Operation and Maintenance システム運用と保守 この科目は大学のカリキュラムに含まれていないが、正解率は悪くは無い。授業を通してこの科目がカバーされているためだと考えられる。 H. Computer Network コンピュータ・ネットワーク 学生の弱点はネットワークである。インターネットの基礎、TCP/IP、インターネットサービスなどをカバーするように、大学のカリキュラムを変更しなくてはならない。 I. Database データベース 大学のカリキュラムにはこの科目が含まれていない。コンピュータシステムのほとんどはデータベースに関係するため、データベース、正規化、SQLなどをカバーするように、大学のカリキュラムを変更しなくてはならない。 J. Security セキュリティ セキュリティ、リスク管理、関係する法律やガイドラインは重要な科目であるにもかかわらず、大学のカリキュラムでは扱っていない。これらの科目をコンピュータネットワークの授業でカバーするべきである。 K. Standardization 標準化 大学のカリキュラムでは扱っていない分野なので、コンピュータ科学等の授業で扱うべきである。 L. Computerization and Management コンピュータ化と管理 大学のカリキュラムに問題は無い。学生は経験が無いにもかかわらず、結果は悪くは無い。 3.6. その他
この結果を元に、来年度からカリキュラムを変更することになりました。 |
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4. 活動報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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4.1. 学部内学生管理情報システム
第3号報告書で報告した活動から継続して行っていたシステム開発が完了したので報告します。 (1) 活動内容
※ 数百ページに及ぶため紙では添付できないので、ドキュメントCD-ROMを「付録2・学部内学生情報管理システムドキュメント」として添付します。 (2) 活動成果
(3) 問題点と今後の課題
4.2. 大学公式Webサイト (1) 活動内容
大学の情報を世界に流すため、公式Webサイト開発プロジェクトを立ち上げました。
このようなポリシーを決めた理由は、次のとおりです。
Webサイトに必要な情報や文書データは、各キャンパス、各学部を訪問して取り寄せました。中には移動に半日を要する漁村や山間部もありますが、すべて自ら訪問して取り寄せました。
Webサイトの開発にあたっては、教員に作成させようと試みましたが、失敗に終わりました。教員はポリシーに反して、情報がほとんど無い、画像やアニメーションを多用した、重いWebページを構築しました。中身よりも見栄えをよくしようというのはフィリピン人の特性であり、しょうがない部分もあります。
Webサーバにはホスティングサービスを利用して、外注化することにしました。その理由は次のとおりです。
(2) 活動成果
4.3. 学部内LAN
第3号報告書で報告した内容から引き続き、学部内LANの構築を行いました。 4.4. 修学旅行でのJICA-Net見学
2004年10月27日、コンピュータ学科の学生にJICA-Netを見学させました。(図4-B、図4-C参照)
修学旅行の日程がなかなか決まらず、結局正式な日程を連絡したのは当日朝でした。それにもかかわらず見学を快く受け入れてくれたJICA-NetのReubenさんに感謝しています。
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5. 今後の活動計画 |
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5.1. 学部内学生情報管理システムの大学全体への導入
開発が終了して導入した学部内学生情報管理システムをカスタマイズし、大学全体へ導入することを計画しています。 5.2. 大学管理塔のLAN構築および無線ネットワーク構築
大学管理塔(Administration Building)のLAN導入を行い、業務の効率化を支援します。 5.3. 外部組織向けのLinuxセミナーの開催
今までカウンターパートに対して教えた知識を生かして、外部組織(他大学や政府機関等)向けに、Linuxを利用したインターネットサーバ構築、Webシステム開発のセミナーを行うことを計画しています。 |
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