深セン交響楽団&ファジル・サイ (中止)
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2020年5月9日(土) 15:00 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
指揮:リン・ダーイエ
ピアノ:ファジル・サイ
 


ジャン・チェンイー:「わが祖国」より

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番ハ短調 作品37

(休憩20分)

ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 作品95 「新世界より」

 2009年度からスタートした“東響定期+α「オーケストラシリーズ」”のコンサートです。東響新潟定期会員は無料招待という企画ですが、良く考えれば、年会費に含まれていると考えるべきでしょうね。

 深セン交響楽団は、アジアのシリコン・バレーと称され、発展著しい中国広東省の深セン市に、1982年に設立されたオーケストラで、今回が初来日です。今回の日本公演は、新潟・東京・高崎だけということで、貴重なコンサートとなりました。

 私が中国のオーケストラを聴くのは、2002年4月の厦門市交響楽団、2013年4月のLFJ新潟での香港シンフォニエッタ、そして2015年2月のハルビン交響楽団の演奏会以来5年振りになります。いずれの演奏会でも、オケの素晴らしさに感動したことが記憶に残っています。今回も経済発展を続ける中国の底力を見せてくれるものと期待は高まりました。

 そして、このコンサートの魅力は共演のファジル・サイです。言わずと知れたトルコ出身のピアニストで、個性的な演奏は魅力にあふれ、私も数枚のCDを買って楽しんでいます。
 また、作曲家としても活躍し、2014年に交響曲第1番「イスタンブール」、2018年に交響曲第2番「メソポタミア」が日本で初演されています。

 私は、2002年6月に新潟で開催されたリサイタルで初めて演奏を聴き、自由奔放、きらびやかな色彩感豊かな演奏に圧倒されたことが記憶に残っています。
 その後、2004年4月の東京交響楽団第26回新潟定期演奏会にも出演し、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番を演奏していますが、期待を裏切らない軽妙闊達な演奏に感動しました。

 今回の演目は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番です。人気実力共に、中国で若手指揮者ナンバー1というダーイエの指揮で、どのような演奏を聴かせてくれるか楽しみでした。また、ソリストアンコールでは、きっと自作曲を聴かせてくれるのではないかと期待は高まりました。

 と、期待していたのですが、新型コロナウイルス感染症により、コンサートは中止となりました。サントリーホールでの東京公演は10月に延期になったのですが、新潟公演は中止です。残念ですが、仕方ないですね。
  
 

(客席:2階C*-**、 S席:定期会員招待)