プラハ交響楽団 ニューイヤー・コンサート 
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2016年1月11日(月) 14:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:ピエタリ・インキネン
ヴァイオリン:千住真理子
 


シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64

(ソリストアンコール)
  J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 第3曲 ガボット

(休憩20分)

ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92

(アンコール)
  ドヴォルザーク:スラブ舞曲第10番
  ブラームス:ハンガリー舞曲第5番

 ようやく新年最初のコンサートとなりました。今年も良い音楽をたくさん聴きたいと思います。昨年はコンサートに行き過ぎて、それぞれの感動が薄れてしまったようにも感じましたので、今年は少し絞って聴きたいと思います。また、スケジュールを良く考えて、チケットを無駄にしないよう注意せねばと思っています。

 ということで、新年最初はニューイヤーコンサートです。すでに新潟では、定番のウィンナワルツのニューイヤーコンサートが開催されていますが、残念ながら行けませんでした。今日はニューイヤーコンサートと銘打ってはいるものの、通常のコンサートとプログラム的には変わりありません。
 私がプラハ交響楽団を聴くのは2008年1月以来、千住さんは2009年11月のリサイタルを聴いて以来となります。また、千住さんとプラハ交響楽団との共演は、2001年1月に新潟で聴いており、そのときの演目も今日と同じくメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲でした。あれからかなりの月日が経ち、今度はどのような演奏を聴かせてくれるのかが楽しみです。

 暖冬とはいえ、ここ数日は肌寒い日々が続いています。今日も朝から小雪が降っており、気温は真冬並みです。某所に寄って時間調整した後、半月振りにりゅーとぴあへと行き、開場とともに入場しました。
 客の入りとしてはまずまずの盛況というところでしょうか。ステージ周りは3階も含めてほぼ埋まっているのに、Bブロック、Dブロックに空席が目立ちました。最近こういうパターンが多いように思います。

 拍手の中に楽員が入場。コンミスも他の楽員とともに入場し、すぐにチューニングがj開始されました。いわゆる16型のフル編成で、なかなか豪華なステージとなりました。
 最初は「フィンランディア」です。昨年聴いたオーケストラ演奏の最後の曲は、「新潟第九コンサート」のアンコールで演奏された「フィンランディア」であり、新年最初に聴く曲がやはり「フィンランディア」というのは何という偶然でしょうか。
 演奏は新年の幕開けにふさわしく、明るく元気を与えてくれるような演奏でした。弦のアンサンブルも美しく、金管の鳴りも良く、厚みのあるオーケストラサウンドを聴かせてくれました。

 続いては、クリーム色のドレスが麗しい千住さんが登場し、メンデルスゾーンの協奏曲です。以前も感じたのですが、ヴァイオリンの音色が若干金属的に感じ、線の細さを感じました。もう少しふくよかさといいますか、艶が感じられると良いように思いましたが、私の個人的好みであり、演奏そのものは流麗であり、うっとりと聴き入りました。アンコールに「ガボット」を演奏してくれましたが、これも新春にふさわしい爽やかな演奏で楽しませてくれました。

 後半は「ベト7」です。これは興奮と感動の演奏で、理屈なく楽しませていただきました。第1楽章出だしのオーボエの音色が気になりましたが、その後は颯爽とした演奏で、盛り上げてくれました。第2楽章を切々と演奏し、第3楽章から第4楽章へとアタッカで駆け抜け、エンジン全開でフィナーレへと全力疾走しました。この曲の魅力を良く表現してくれて、新年早々の爆演に高揚感を感じました。
 ただし、実は前半から感じていたのですが、オーボエの音色が変であり、壊れたチャルメラのように感じました。そんな印象を持ったのは私だけでしょうか。少なくとも私好みではありませんでした。そして、隣のフルートが元気良すぎに思えましたが・・・。

 アンコールはサービス良く2曲演奏。スラブ舞曲を哀愁たっぷりに演奏し、ハンガリー舞曲で盛り上げて終演となりました。

 細かいところで気になることもありましたが、全体としてはすばらしい演奏であり、オーケストラの楽しみを満喫することができました。寒さを吹き飛ばすような熱い演奏は、新年の始まりにふさわしいものでした。

 良い音楽を聴いた喜びを胸に外に出ましたら、相変わらず雪がチラチラ。公園の芝生が白くなっていました。ほどほどの雪で済んでくれますように。車の外気温は1℃。さすがに冬ですね。
 
  

(客席:2階C6-11,、S席:会員割引¥10800)