シンフォニア アンサンブル ニイガタ 第15回定期演奏会 
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2016年1月17日(日) 14:00  新潟市江南区文化会館 音楽演劇ホール
 
 
(プレコンサート)
  鈴懸の径
  りんご追分

第1部
  アイーダ大行進曲
  海を越える握手
  序曲「バラの謝肉祭」

(休憩10分)

第2部 〜七色の虹にのせて〜
  千本桜
  ルパン三世のテーマ
  花は咲く
  真っ赤な太陽
  すべてをあなたに
  ムーンライト・セレナーデ
  トリステーゼ

(休憩15分)

第3部 大形ジュニア器楽クラブとの合同ステージ
 <大形ジュニア器楽クラブ演奏>
   デイドリームビリーバー
   ドヴォルザーク:交響曲第8番 第3楽章 

 <合同ステージ>
   川の流れのように
   麦の唄
   ディズニーメドレー

(アンコール)
   インザムード

 暖冬から一転して寒い日が続いています。疲れがたまって、今日は家でゆっくりしていようかと思い、昼まで布団をかぶって寝ていましたが、気分転換も必要と思い、出かけることにしました。
 かといって、新潟ジャズストリートで会場巡りする元気はなく、車で行くには便利な江南区文化会館で開催されるこのコンサートに行くことにしました。

 1時15分頃にホールに到着。図書館で雑誌を読んで時間調整してから入場し、中ほどに席をとりました。客の入りはそれなりにというところでしょうか。
 ほどなくして、ステージ上ではプレコンサートが始まりました。クラリネット、サックス、ビブラフォン、コントラバス、カホンという編成で、ジャジーな演奏を聴かせ、2曲目はヴァイオリンも加わって、しっとりと楽しませてくれました。まさか吹奏楽のコンサートにヴァイオリンが出てくるとは思いませんでした。

 第1部はアイーダで開演しました。指揮者なしでの演奏でしたが、迫力あるアンサンブルを作り出していました。以後、飛行機のフライトになぞらえて、CAに扮して曲目紹介しながら演奏が進められました。演奏もさることながら、MCを務めた女性の流暢な英語のアナウンスに感銘しました。
 初めて聴く楽団ですが、予想以上の高水準の演奏に驚きました。演奏技術がどうのということはさておいて、音楽を演奏する喜びが伝わってきました。「吹奏楽を演奏する」ということではなく、「音楽を楽しもう」という気持ちが聴く方にも伝わって、聴く喜びを感じさせてくれました。指揮なしでこれほどの演奏をしてくれるなんて、驚きを感じました。

 第2部はラフな衣装に着替えて、ポップスステージです。各セクションを虹に見立てた7色に色分けして、順にギャグを交えた曲目紹介をしながら7曲演奏されました。
 初音ミクの歌による千本桜に始まり、ルパン三世で盛り上げて、団員による歌唱を2曲、さらにムードあふれる音楽と、多彩な曲目を楽しく聴かせてくれました。ヴァイオリンが加わったり、団員の子供さんがステージに登場したりして、思わず微笑んでしまうようなアットホームな雰囲気が良かったです。

 第3部は大形ジュニア器楽クラブとの共演です。最初は子供たちだけの演奏でしたが、小学生とは思えないすばらしい演奏に驚きました。懐かしいアコーディオンにピアノ、オルガンなどが加わり、アンサンブルも良かったです。特にドヴォルザークには感激しました。オーケストラ演奏にも引けをとらないような感動をいただきました。子供たちに、そして指導された先生にブラボーを贈りたいと思います。

 その後は合同演奏となりましたが、感動のステージでした。「川の流れのように」などは、これまで聴いたこの曲の器楽演奏では最良でないかとすら感じました。ディズニーメドレーも楽しい演出があって良かったです。

 アンコールを演奏して終演となりましたが、心から楽しませていただきました。これまでたくさんのコンサートを聴いていますが、ほんわかとした、アットホームな演奏・演出に、これまでにない喜びを感じました。ヴァイオリンがあったり歌があったりと、既成観念にとらわれない独自の取り組みもあって良かったと思います。
 「ジャンルにとらわれない楽しい吹奏楽」というのがキャッチフレーズですが、多彩な演目を堪能させていただきました。市内には多数の吹奏楽団体がありますが、演奏技術という点だけでは推し量れない、魅力にあふれた楽団だと思います。

 寒さが続き、精神的疲れもたまって、身も心も冷え切っている毎日でしたが、心が温まる音楽を聴かせていただき、明日からの元気をもらったように思います。本当に聴きに来て良かったです。出演された皆さんに感謝したいと思います。

 明るい気分で帰路に着き、家までは信号は4つのみ。20分かからずに帰宅できました。私にとっては市内で最も便利なホールです。

  

(客席:10-10、無料)