ラ・フォル・ジュルネ新潟2012 第3日
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2012年4月29日(日)   新潟市民芸術文化会館 ほか
 
 


321 クレール・デゼール(ピアノ)、ツェムリンスキー弦楽四重奏団

331 ボロディン弦楽四重奏団

342 新潟市ジュニアオーケストラ、上野正博(指揮)

312 モスクワ大司教座合唱団、アナトリー・グリンデンコ(指揮)

323 クレール・デゼール(ピアノ)

313 横坂源(チェロ)、ムジカ・ヴィーヴァ、アレクサンドル・ルーディン(指揮)

324 サンヤ・ビジャーク(ピアノ)、リディア・ビジャーク(ピアノ)

314 小山実稚恵(ピアノ)、ムジカ・ヴィーヴァ、アレクサンドル・ルーディン(指揮)
 
 
 
 いよいよ3日目。今日も上天気です。白山公園周辺ではデモ行進のシュプレヒコールがうるさかったです。メーデーには早いし、何だったのでしょうか。

 今日の1公演目はデゼールとツェムリンスキー弦楽四重奏団の共演です。グラズノフの弦楽四重奏に感激し、デゼールを加えてのショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲は心に染みました。

 能楽堂に移動し、2公演目は、注目していたボロディン弦楽四重奏団です。予想通りの演奏ではありましたが、能楽堂というデッドな響きもあり、心に響くものは少なかったように思います。

 ここで昼食をと思いましたが、時間が押しており、音文へ移動。3公演目はジュニアオケです。ファンとしましては、晴れ舞台を見届けねばなりません。会場は満席。若さ溢れる熱演でしたが、響きの薄い小さなホールじゃなくて、コンサートホールで演奏させてやりたかったです。

 大急ぎで昼食を摂り、4公演目はモスクワ大司教座合唱団です。屈強そうな12人の男たちによるロシア聖歌は初体験であり、地を這うようなバスの歌声は心に響きました。終演後にCDを買って、サインをいただきました。

 続いて5公演目は、1公演目にも出演したデゼールのピアノです。髪型を変えて登場しましたが、私好みの美形です。緩急、強弱の付け方が絶妙であり、独特の「ため」と「間」が独自の世界を創っていました。渾身の「展覧会の絵」でした。(あまりの感激に、先ほど買ったCDを客席に忘れてしまったのですが、ちゃんと取っておいてくれてありがたかったです。感謝です。)

 大急ぎで交流ステージへ。新潟が誇るミューズたち、大ファンであるトリオ・ベルガルモの出演です。黒いドレスの3人は、いつもよりさらにきれいに輝いていました。 来年は交流ステージではなく、「Regard de Niigata」として本公演への出演を期待したいです。

 そして6公演目は我らが誇り、横坂源さんです。大きく成長した姿をみせてくれました。演奏した「ロココ風の・・・」は、指揮のルーディンも昨日弾き振りしていますが、甲乙付けがたい出来だったと思います。オケのチェロパートの協力を得て演奏したアンコールの「鳥の歌」は最高でした。

 7公演目はビジャーク姉妹による「春の祭典」です。本音を言えばオケで聴きたい曲ですが、ピアノ連弾でも十分楽しめました。演奏後のサイン会にニヤニヤしながら並んでいるところを知人に見つかってしまい、ちょっと冷や汗をかいてしまいました。

 急いでコンサートホールへ行き、8公演目は、今年のLFJ新潟の最後を飾る、小山実稚恵さんによるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。満席のホールは見るだけで高揚します。演奏はフィナーレを飾るにふさわしい情熱溢れる演奏であり、ホールは興奮のるつぼと化しました。
 最終公演ならではのこの興奮は、言葉では言い表せません。昨年の仙台フィルとの興奮と感動を思い出しました。

 これで今年のLFJ新潟は終わりです。集客数がどうだったのかは気になりますが、内容的には大成功だったと思います。どの公演も演奏水準が高く、甲乙付けがたい名演奏のオンパレードでした。
 大成功の鍵は、大活躍したムジカ・ヴィーヴァとルーディンさんにあるのではないでしょうか。今年はプロオケが室内オケであるムジカ・ヴィーヴァだけで、寂しさもあったのですが、終わってみれば感動の連続でした。ブラボーを贈りたいと思います。

 そして何よりも、運営に携わった関係者の方々、そして多数のボランティアの皆様、大変ご苦労様でした。皆様のおかげで、楽しく音楽に没頭することができました。ありがとうございました。

 記者会見でマルタン氏は、来年も新潟で開催したいと意欲を見せていたそうです。篠田市長に頑張っていただいて、来年も新潟を盛り上げてほしいです。