東京交響楽団 第65回新潟定期演奏会
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2011年5月22日(日) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮: シュテファン・アントン・レック
ヴァイオリン: シェロモ・ミンツ
コンサートマスター: グレブ・ニキティン
 




モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216

  (アンコール)J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番より ガヴォット


(休憩20分)


マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調



 

 
 

 今日は朝起きたら雨模様。どうなるかと心配しましたが、昼前には上がって曇り空となりました。今日は4月以来の東響定期です。前回は3月の代替公演でしたから、今日が今年度初の定期演奏会となります。今週は、金曜日は名古屋で名古屋フィル、昨日は東京で日本フィルの定期演奏会を聴いているので、3日連続となります。別々のホールで、別々のオケを聴くというのは贅沢ですね。

 今日の定期は、お馴染みになったアントン・レックによるマーラーの5番がメインですが、前半のヴァイオリンのミンツも楽しみです。
 ちなみに、アントン・レックの来演は、2007年12月2009年6月以来3回目、ミンツの来演は、2005年5月以来2回目となります。

 拍手の中楽員が入場。楽員も全員揃うまで起立して待ちます。最後にニキティンさんが登場して一段と大きな拍手が沸きます。これが新潟流ですが、やはりこうじゃなきゃと感じます。

 前半はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲です。オケは小編成ですが、ホールの豊かな響きと相まって、芳醇なサウンドが心地よく感じられました。3日連続で別のホールを体験しましたが、りゅーとぴあの素晴らしさが、すぐに実感できました。このような小編成のオケでの響きは、サントリーホールをも凌駕すると思います。

 さて、ミンツの演奏はさすがに熟練した落ち着きのあるものでした。豊かな柔らかな響きはさすがです。東響の演奏も良くて、前半から大満足です。アンコールも絶品。マーラーの前の前菜にするにはもったいない素晴らしい演奏でした。

 後半は大編成となり、メインのマーラーの5番です。演奏の成功を左右する冒頭のトランペットはうまく決まりましたが、山を越えたところで音がひっくり返ったのはちょっと残念。それを除けば頑張ってくれました。
 第2楽章は息を呑む素晴らしさ。第3楽章はハミルさんの素晴らしい演奏もあって大盛り上がり。第4楽章の弦楽アンサンブルに夢幻の安らぎを感じ、そして怒涛のフィナーレへ。

 まさにオーケストラの醍醐味を感じることができました。オーケストラ3連戦は東響の勝ちでした。昨日のコバケンさんも良かったですけれど、われらが東響は僅差で勝利というところでしょうか。客席の盛り上がりも今日が1番。

 会場からはブラボーの声が鳴り止まず、興奮のるつぼとなりました。今シーズン第1回を飾るにふさわしい盛り上がりでした。

 オーケストラっていいなあ・・・。音楽っていいなあ・・・。外に出るとまだ空は晴れ渡り、明るさが残っていました。私の気分も晴れ晴れ。いい音楽は心を和ませてくれます。よーし、明日も頑張るぞ!

 付記:今回からプログラムの冊子がB5からA5に小さくなりました。経費削減ということでしょうか。
 

(客席:2階C5-**、S席:定期会員、5500円)