東京交響楽団新潟特別演奏会「2020初冬」
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2020年12月6日(日) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
指揮:鈴木雅明
ピアノ:児玉 桃
コンサートマスター:水谷 晃
 


モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番

(ソリストアンコール) シューマン:トロイメライ

(休憩20分)

シューベルト:交響曲第8番「グレイト」
 

 今日の演奏会は、本来であれば第123回新潟定期演奏会として開催され、指揮者はミケーレ・マリオッティ、ピアノ独奏はロベルト・コミナーティの予定でしたが、コロナ禍にあって予定変更され、新潟特別演奏会「2020初冬」として開催されることになりました。

 曲目の変更はありませんが、指揮者は鈴木雅明さん、ピアノ独奏は児玉 桃さんに変更となりました。イタリアの若手指揮者のマリオッティも気になりましたが、指揮者が鈴木雅明さんとくれば、これは不幸中の幸いといいますか、本来の予定より魅力的に思えます。

 鈴木雅明さんといえば、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)を創設し、世界的に活躍されており、その名声は改めて紹介することもないでしょう。

 ちなみに息子の鈴木優人さんも最近活躍が目覚しく、テレビでもよく目にします。今年3月の第118回新潟定期演奏会で、バッハの「マタイ受難曲」を演奏する予定で、大変注目されていたのですが、新型コロナ第1波のため、前日のサントリー定期とともに中止となりました。今日は、息子に代わって偉大なる父が新潟定期に初登場ということで、非常に楽しみでした。
 また、ついでに紹介させていただきますと、鈴木雅明さんの弟の鈴木秀美さんもチェロ奏者、指揮者として活躍されておられます。チェロの演奏、指揮者としての演奏をそれぞれ聴かせていただいたことがありますが、いずれも感銘深く、これら鈴木ファミリーの素晴らしさには驚きを感じます。
 
 一方、共演する児玉 桃さんは、2016年4月のLFJ新潟2016、2017年4月ののLFJ新潟2017と、2年連続で新潟に来演されているほか、2012年7月の第72回新潟定期演奏会(指揮:秋山和慶)に出演されていて、そのときの演目はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番でした。下世話な話で申し訳ないですが、いずれも演奏の良さもさることながら、妖艶な容姿にノックアウトされてしまいました。
 今回の演目はモーツァルトのピアノ協奏曲第21番です。この曲は人気曲にも関わらず、意外にもこれまで東響新潟定期では取り上げられておらず、ヴィジュアル面も含めて楽しみにしていました。

 そして、今日のメインのシューベルトの「グレート」は私が大好きな曲であり、思い出深い曲です。この曲は、2008年9月20日のウィーン・フィル新潟公演で、リッカルド・ムーティの指揮で演奏され、大変感銘を受けたのですが、その夜に兄が急死してしまうという出来事があり、忘れようもありません。
 その後、2013年9月の新潟メモリアルオーケストラ第23回定期演奏会(指揮:竹内公一)で演奏され、さらに翌年の2014年6月の東京交響楽団第84回新潟定期演奏会(指揮:ジョナサン・ノット)で演奏されており、東響としては6年半ぶりの新潟での演奏になります。

 今日のプログラムは、昨夜のサントリー定期と同じであり、1度本番をこなした2日目ということで、より洗練された演奏が期待できるものと思います。

 と、魅力あふれるコンサートなのですが、残念ながら今日は仕事。聴きに行くことはできませんでした。残念ですが、本業に励むことにしましょう。きっと素晴らしい演奏を聴かせてくれたものと思います。
 
 

(客席: 、 )