2004年に、新潟市民芸術文化会館専属舞踊団として創設され、日本のみならず、海外にも活躍の場を広げて、さらなる飛躍が期待された
Noism ですが、昨年は存続問題で大きく揺れました。
結果として活動延長が決まりましたが、その存在意義が議論される中で、Noismの素晴らしさが再認識されたように思います。
市民に身近な舞踊団として、名前を「Noism Company Niigata」と改めて、新たなスタートを切り、その新生Noismとして再出発した最初の公演が昨年12月でしたが、それ以来、半年ぶりのNoism公演です。
前回は、ドイツで活躍して帰国した森優貴氏の作品との2本立て(ダブルビル)で上演さましたが。今回は金森穣氏による新作の2本立てで、前半がストラヴィンスキーの「春の祭典」、後半が「Fratres
V」です。
「春の祭典」は、「火の鳥」と並んで、ストラヴィンスキーの作品の中でも私が大好きな曲です。大規模な管弦楽編成による演奏は、オーケストラの醍醐味を実感できます。若い頃からLP、CDを買い込んで楽しんでいましたが、実演を初めて聴いたのが1995年11月のゲルギエフ指揮キーロフ管でした。以来、何度かオーケストラ演奏は聴いていますが、バレエ公演は観たことがありませんでした。
ニジンスキーの振付、ピエール・モントゥー指揮によるパリのシャンゼリゼ劇場での初演は、賛否両論の大混乱を巻き起こしたことは有名ですが、その後は20世紀を代表するバレエ作品として定着しました。
このバレエにはいくつもの振付があるようですが、一番有名なのはモーリス・ベジャール振付によるものでしょう。私も20世紀バレエ団による公演や、東京バレエ団の公演などを映像で見たことがありますが、なかなか素晴らしいものと記憶に残っています。
今回は、Noism0+Noism1+Noism2の総勢21人による舞踊です。モーリス・ベジャールの薫陶を受けた金森さんが、どんな振付で楽しませてくれるのか期待が高まりました。
また、後半の「Fratres V」は、2019年7月のNoism15周年記念公演で演じられた「Fratres
I」、2019年12月の公演で演じられた「Fratres
U」に続く3部作の最終作となります。
アルヴォ・ペルトの「Fratres」に載せて、Tは群舞で、Uは金森さんの単独の舞踊により感動を誘いました。Tでの度肝を抜くような演出は、忘れられないものとなっています。今回はどのような舞踊で楽しませてくれるでしょうか。
6月12日、13日、14日に新潟で、19日、20日、21日は東京で、さらに7月2日、3日は札幌で公演が組まれ、期待が高まりました。
ということで、楽しみに待っていたのですが、新型コロナ禍で、新潟公演は来年夏に延期となり、東京公演、札幌公演は中止となりました。
新潟県在住の活動支援会員とマスコミ対象の公開リハーサルが、6月13日、14日に、各回50人限定で実施されましたが、いかがでしたでしょうか。私はテレビのニュースで垣間見ただけですが、素晴らしかったことでしょう。
なお、一般向けのプレビュー公演が8月27日、28日に予定されているそうです。“本公演のような演出は伴わない形での上演”とのことですが、期待が高まります。観に行けると良いのですが・・。
(客席: 、¥) |