シエナ・ウインド・オーケストラ演奏会
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2009年3月14日(土) 17:00  新潟市民芸術文化会館コンサートホール
 
指揮:佐渡 裕
ゲスト:則竹裕之(ドラム)、内海源太(エレクトーン)
 

 
第1部
ヴェルディ(木村吉宏・編):「運命の力」序曲
真島俊夫:鳳凰が舞う〜印象、京都 石庭 金閣寺

(休憩10分)

第2部
音楽のおもちゃ箱<佐渡裕のトークと音楽> 
〜シェフのおすすめ映画音楽アラカルト〜
 80日間世界一周
 ニュー・シネマ・パラダイス
 ドラムソロ(則竹裕之)
 ロッキーのテーマ
 アフリカン・シンフォニー

(休憩15分)

第3部
〜Disney on Brass発売記念〜
R.M.シャーマン、R.B.シャーマン(福田洋介・編):「メリー・ポピンズ」〜メイン・タイトル
ジアッチーノ(三浦秀秋・編):「Mr.インクレディブル」〜栄光の日々、スーパー・クレジット
ジーマー、バデルト、ジャワティ、ジャブロンスキー、ザネリ、ドゥーリー(清水大輔・編):
「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」

(アンコール)
小さな世界
星条旗よ永遠なれ

 
 

 3月も半ばというのに、雪交じりの大荒れの天気です。こんな中、今日は仕事帰りに、シエナのコンサートに行ってきました。佐渡&シエナの公演は2006年12月(新潟)、2007年9月(長岡)に引き続いて、私としましては、今回は3回目となります。これまでの演奏会では、さすがにプロと唸らせる名演奏を聴かせてくれたので、今日も楽しみにしていました。

 開場少し前にホールに着いたのですが、楽器を持った若者たちで、ロビーは大にぎわいでした。チケットは完売であり、立ち見席まで発売になりましたので、ホールは大入りです。さすがに吹奏楽人口は多いようで、毎回満席です。

 拍手の中楽員が入場。佐渡が登場して開演です。第1部は聴き応えある正統的な吹奏楽です。フルオケに負けない素晴らしい演奏、アンサンブルに鳥肌が立つほどの感動を覚えました。

 第2部は、佐渡の楽しいトークを交えながらの演奏です。佐渡&シエナは数年前にこのホールでCD録音していますが、今日も音響の良さを絶賛していました。「80日間世界一周」では、客席に地球をかたどった大きな風船が投げ込まれ、大盛り上がりでした。則竹のドラムは言葉に言い尽くせないほどのすばらしさであり、おなじみのアフリカン・シンフォニーは吹奏楽の楽しさ、すばらしさを実感させました。

 第3部はディズニーの音楽で、則竹のドラムを交えての迫力ある演奏でした。最後の「パイレーツ・オブ・カリビアン」では内海のエレクトーンが加わって、雄大な音楽が展開され、大きな感動を誘いました。コントラバスクラリネットやコントラバスファゴット、コントラバストロンボーンなどこれまで見たことのない楽器も使用され、その音色を聴くことができたのも収穫でした。エレクトーンはもうひとつのオケに匹敵するほどの豊潤なサウンドを作り出し、昔のエレクトーンのイメージと大違いで驚かされました。こういう様々な楽器を採算を無視して使用した編曲のこだわりも賞賛したいと思います。

 アンコールは佐渡のリコーダーに始まり、楽しく盛り上がりました。そして最後は恒例の「星条旗よ永遠なれ」です。楽器を持った若者たちがステージに上がり、シエナのメンバーが客席に出て演奏し、音楽の楽しさをみんなで満喫しました。

 何度聴いても、シエナの演奏はすばらしいです。楽員は燕尾服で演奏しているように、芸術性の高い演奏を聴かせてくれます。吹奏楽というと学校の部活動や市民楽団を思い浮かべてしまいますが、シエナの演奏は次元が違います。ユーモアある演奏をしても節度あるもので、決してポップスやポピュラー音楽になることはありません。佐渡のトークも飽きさせず、楽しい一時を過ごすことができました。理屈なしで音楽を楽しむことができるのが何よりだと思います。

 明日は妙高で演奏会がありますが、チケットは完売だそうです。明日の公演が終わると佐渡はヨーロッパに飛び、来週はヨーロッパで指揮をするとのことです。日本では「題名のない音楽会」の司会をしたりと大活躍。好き嫌いはありましょうが、音楽の楽しさを若者に伝えようという佐渡の音楽、姿勢は好きであり、賞賛すべきと考えます。佐渡&シエナは今年の8月18日に長岡での公演が決定しました。聴いたことのない人は是非聴かれることをおすすめします。

 帰りになぜか「カップヌードル・ライト」がお土産に配られました。外に出ると雪交じりの寒風が吹き荒れており、駐車場まで駆け足しました。白山公園の桜はつぼみが出始めましたが、春はまだ先のようです。
 

(客席 2階 C3−15、S席:¥6500)