ウィーン放送交響楽団 | |
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2009年3月11日(水) 19:00 新潟市民芸術文化会館コンサートホール | |
指揮:ドミトリー・キタエンコ | |
ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲 ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調「運命」 (休憩15分) ブラームス:交響曲第1番ハ短調 (アンコール) ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「憂いもなく」 |
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平日の7時の開演に間に合うように行くのはなかなか大変です。早めに仕事を切り上げ、車を飛ばして大急ぎで到着しましたが、駐車場は満車。今日はいろいろ催し物が重なったようでした。市役所の駐車場に駐め、ホールまで駆け足しました。ギリギリ7時前に到着し、息を切らして入場。レセプショニストから開演なので急ぐように促されてホールに入ると、空席の多さにびっくりしました。P、A、Eブロックなどの安い席はぎっしりなのに、S席エリアがガラガラです。いつもなら真っ先に埋まるはずのCブロックはガラガラ。1階席両脇もガラガラです。高い席の売れ行きが悪かったようで、何ともバランスの悪い客の入りです。かく言う私もA席でしたけれど。懐寂しく、3階正面のS席のすぐ隣のA席を買ったのでした。 拍手の中楽員が入場。ウィーン・フィルと同様に、全員揃うまで起立して拍手に応えてくれました。弦の配列は、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、右奥にコントラバスであり、ヴァイオリンは左右対向配置となっていました。 白髪のキタエンコが登場し、いよいよ開演です。1曲目は「オベロン序曲」です。弦の美しさにうっとりしました。柔らかなサウンドがホールを満たし、優しい演奏に心癒されました。空席が多いせいか、いつもに比してホールの響きが多く、豊潤なオーケストラサウンドでした。 後半はブラームスの1番です。「運命」で耳が慣れたせいか、オケの音色としては聴きやすく感じました。しかし、やはり盛り上がりに欠ける演奏であり、緩急の変化がなく、機械で刻んだような単調さを感じました。それでも第2楽章のヴァイオリンソロなどはうっとりとして聴いていました。フィナーレはそれなりに盛り上がり、「運命」よりは数段楽しむことができました。 結局、最初の「オベロン序曲」とアンコールの「憂いもなく」が素晴らしかったですが、大事な「運命」と「ブラ1」、特に「運命」が期待はずれでした。何度も聴いている超有名曲ですから、普通の演奏では物足りなく、何かを期待しすぎたのが良くなかったのかもしれません。キタエンコなら何かをやってくれるんじゃないかと期待しすぎたようです。オケは一部に異音を聴くことがありましたが、ホルンは終始頑張っていたようですし、身振り大きくオケを引っ張っていたきれいなコンミスも良かったと思います。さすがウィーンを冠するオケだけあるなあと思う瞬間も時々ありました。 (客席 3階 I 3−27、A席:¥11000) |