佐渡 裕指揮 シエナ・ウインド・オーケストラ演奏会 バーンスタイン・ガラ
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2007年9月23日(日) 15:00  長岡市立劇場大ホール
 
指揮:佐渡 裕
 
スラヴァ!
<オン・ザ・タウン>より「3つのダンスエピソード」T.ザ・グレート・ラヴァー
<オン・ザ・タウン>より「アイ・キャン・クック・トゥー」(歌:越智順子)
<オン・ザ・タウン>より「3つのダンスエピソード」U.ロンリー・タウン・パ・ド・ドゥ
<オン・ザ・タウン>より「3つのダンスエピソード」V.タイムズ・スクウェア1944
プレリュード、フーガ&リフス (ドラム:則武裕之、ピアノ:白石准)

(休憩20分)

<キャンディード>序曲
<キャンディード>より「老婆のタンゴ」(歌:越智順子)
<ウエスト・サイド・ストーリー>より「サムウェア」(歌:越智順子)
<ウエスト・サイド・ストーリー>より「シンフォニック・ダンス」

(アンコール)
<オン・ザ・タウン>より「サム・アザー・タイム」(歌:越智順子)
スーザ:星条旗よ永遠なれ

 
 

 このところのコンサート続きでいささか疲れ気味。長岡まで出向くのも躊躇されましたが、チケットを無駄にもできず、のこのこ出かけました。チケット購入の頃は、まさかこれほどコンサートが続くとは思っていませんでしたので、チケット発売日に長岡まで出向いて購入し、長岡市立劇場ではいい場所をゲットしておいたのでした。チケット発売数日で完売になった人気公演です。
 開場前にホールに着いたのですが、すでにかなり人々が集まっていました。楽器を手にした人たちもチラホラ。シエナのコンサートは、アンコールに必ず「星条旗は永遠なれ」を演奏し、誰でもステージに上がって演奏できるのです。昨年の新潟でのコンサートでも大盛り上がりでした。そのときの演目はDVDで発売になっているのでお勧めです。
 今日の公演は「バーンスタイン・ガラ」と題しており、すべてバーンスタインの作品です。バーンスタイン最後の弟子として有名な佐渡ですから、期待が持てます。

 佐渡さんのトークを交えながらコンサートが進みました。演奏はさすがにプロですから、歯切れの良いダイナミックな演奏です。ゲストの越智順子さんのヴォーカルを交えて、バーンスタインのミュージカルを紹介してくれました。日本との戦争中に、アメリカではこんなミュージカルが公演されていたなんて、さすがですね。これでは、かなうわけありませんね。
 佐渡さんと越智さんとの長いトークの間にステージのセッティングが変えられ、ビッグバンドスタイルになりました。「プレリュード、フーガ&リフス」はベニーグッドマンの演奏で初演されたそうですが、複雑でダイナミックな難曲で、聴き応え十分でした。バーンスタインがビッグバンドジャズの曲を書くとこんなにもなるんですね。

 後半も越智さんの歌を交えながら演奏が進みました。佐渡さんと一体になったシエナの演奏のすばらしさは文字では表し切れません。通常のクラシックコンサートでは味わえない感動があります。吹奏楽を馬鹿にする自称音楽ファンがいますが、是非聴いてもらいたいですね。

 アンコールを1曲演奏した後、最後はお決まりの「星条旗は永遠なれ」です。長岡のたくさんの若者が楽器を持ってステージに上がりました。あらかじめ動員されたような一団もありましたが、自主参加の方々が多かったようです。これで盛り上がらないはずはありません。最後の猛スピードの演奏にホールは興奮のるつぼと化しました。アンコールのアンコールまでやっちゃいました。スタンディングオベーションの中、終演となりましたが、引っ込み思案な長岡人をあそこまで熱狂させるとは驚きです。

 さすがにシエナの演奏はいいですね。技術に裏打ちされた元気の良さ、若々しさが真骨頂。容姿端麗な女性陣も大きな魅力です。とは言え、大いに楽しめたとは言うものの、オール・バーンスタインだと少々飽きたというのも正直な感想です。飽きさせないよう構成に工夫はみられますが、似たような曲調が多いので、単調に感じてしまいました。バーンスタインの食べ過ぎですね。
 

(客席:22-24、S席:5000円)