(47)靴を履かないで運転する
一部の筋金入りのハイパーマイラー(極限までマイルを稼ぐ人)はソックスあるいは裸足でドライブし、アクセルを細かく調節できるようにしています(定速走行時における“負荷運転”/“目標MPG運転”のとき特に重要です)。
これはそれほど驚くべきことではありません。レースカーのドライバーは、自動車からの最高の触覚レベルのフィードバックを得て、ペダルをうまく調節するためという同様の理由で一般的に非常に薄い靴をはいています。
(48)運動量を節約する:急ブレーキをかける
これは矛盾しているように思えますが、まれには惰性走行したり、軽くブレーキをかけたりするよりも、急ブレーキをかけると燃料を節約できることがあります。これは前方での予測不能/予期不能な停止あるいは減速に直面したり、前方に大きなスペースがなかったりしたときの“被害対策”テクニックです。
例:変化を予測させる信号が他になく(歩行者用信号がなく、かつ交差道路で待機している自動車がない)明るい赤信号に接近すること。軽く/適度にブレーキをかけている場合、交差点までの全行程を走ってしまい、完全に停止してしまうしか選択肢がなくなります。
しかし初めに急ブレーキをかけた場合、速度が落ち、低速度で交差点までの距離を惰性走行する時間を手に入れることができます。判断力と運により、明るい青信号まで到着し、完全停止を防ぐことになります。
言うまでもなく、後ろに自動車がいる場合、急激な減速は安全な選択肢ではなくなります。
(49)燃料の節約をゲーム/課題にする
最良の燃費を得るために自分自身(あるいは他の人たち)と競争することで、多くを学び、技能を洗練し、もっと一生懸命やるためのモチベーションを驚くほど向上させることができます。
EcoModder.comなどのウェブサイトでは他のドライバーを基準に御自身の燃費を判断したり、非公式の燃料節約の挑戦を組織化したりすることができます。
ハイブリッド・フェスティバル(例:hybridfest.com、greengrandprix.com)では、リアルタイムで他のドライバーと競争して御自身の技能に磨きをかけることができる燃料節約ラリーを定期的に実施しています。
(50)“レーシング・ライン”を使う
安全なときに、コーナーを通ってどのように“レーシング・ライン”を選んだらよいかを知ることは、運動量を保持するのに役立ちます。通常、レーシング・ラインとは最大限可能な半径で曲がり角を通る経路のことであり、より快適(車体の横揺れと遠心力が少ない)に、より少ないタイヤ・スクラブで高速を可能にする場合があります。
これは、タイヤの摩耗によって増える経費が燃料の節約を上回ることがある高速ターンを推奨しているわけではないことに注意してください。低速でも、“レーシング・ライン”を選ぶと得をします。
(51)追い越しを促す:方向転換のふりをする
正常な車の流れ以下で走行しているドライバーは、できるだけ邪魔することなく、後ろから接近しているドライバーが安全に追い越しできるようにすべきです。
(御自身は直進を続けるつもりではあるけれども)合図して、屈折車線に移動することで方向転換の“ふり”をするのもひとつの選択肢です。
註:“不十分な伝達”の結果として不要な動きをドライバーにさせないようにするには、判断力と注意力が要求されます。もし御自身の行動によって最も安全な状況をつくり出すつもりであれば、実際に方向転換する準備を整える必要があります。
(52)追い越しを促す:右側に沿って進む
正常な車の流れ以下で走行しているドライバーは、後ろから接近しているドライバーに対し、速度を落とさせることなく追い越しができるようにすべきです。
後ろのドライバーの注意をひく方法のひとつは、御自身の自動車を走行している車線の右端へはっきりと移動させることであり、後続の自動車が安全に追い越せるときに行います。
移動方向へのウィンカーあるいはハザードランプの点滅を加えると効果的な場合があります。
もちろん、もし選択の自由がある場合は、後続の通行をそうさせるべく完全に道路から離れて路肩へ移動することも意味があります。
(53)丘陵地でのテクニック:位置エネルギーをムダにしない
丘陵地のふもとで赤信号にぶつかったり、あるいは何か他の予測可能な停止/発進状況に直面したりしたときは、最高速度に加速する前に、頂上の近くで停止するのがベターです。待機し、青色で通過するように出発の時間を調節すると、位置エネルギーがブレーキ・ダストとブレーキ熱に変わるのを防ぐことができます。(“スマート・ブレーキング”とも呼ばれています。)
(54)エンジンを切った惰性走行
エンジンを切った惰性走行(EOC: Engine-Off Coasting)がハイブリッド車の効率を向上させた最大の要因のひとつであり、多くはアクセルを離したときエンジンを自動的に停止し、自動車は惰性走行します。
惰性走行(EOC)は、ニュートラルに移行し、キーを“Run”から“Acc”へ切り替えることによって、非ハイブリッド車でも簡単に実行することができます(ステアリングがロックされないよう“Off”へ切り替えないように気をつけます)。エンジンが停止したら、すぐにキーを“Run”の位置に戻し、走行距離計が引き続き移動した距離をカウントできるようにすると、再発進の準備ができたことになります。
このテクニックは、マニュアル・ステアリングと手動変速機の自動車に最も適しています。(著しく向上したステアリング力は、一部の自動車ではパワーアシストを必要とすることがあります。また、自動変速装置を装着した自動車のほとんどはエンジンが停止した状態で走行するように設計されていないため、変速機が破損することがあります)。
非ハイブリッド車では、惰性走行(EOC)は高度なテクニックであると考えられており、スキルが身につくまで試すべきではありません。さらに、エンジンを切った状態での惰性走行は一部の地域では非合法です。
(55)負荷運転(DWL)
“目標運転”とも言います。ごく簡単に言えば、このテクニックは燃料消費量の“目標”率を選ぶことであり、丘陵地を上るときでも、非常に強い横風のときでも、この目標率を守って運転します。
言い換えれば、坂を上っている間はアクセルを手控えて速度を落とし(場合によってはシフトダウンもする)、下り坂で速度を取り戻します。
丘陵地を上る道で速度を維持するためにアクセルを踏み込み、そして下るときには放すという方法よりも、はるかに効率的です。
負荷運転(DWL)は、効率志向の人が起伏の多い地形で走行制御システムよりも効率よくドライブができる方法です。
言うまでもなく、交通状況によっては、このテクニックの使用は他のドライバーに悪影響を及ぼします。
同様に、真空計器を使ってもできますが、最大限実施可能な範囲で負荷運転/目標運転を行うには燃料節約の器具類が必要であり、勘に頼ると程度はずっと劣ることになります。
(56)交通渋滞:アコーディオンを弾く
もし最悪の“停止&ノロノロ運転”の交通状況に直面した場合は、絶えず“アコーディオン”を弾くように、できるかぎり前にスペースを空けておき、前の自動車が停止したり、発進したりしても、御自身の自動車が一定の速度で移動できるようにします。
もちろん、一部の人は、そのスペースに割り込んでくるでしょうが、冷静に対処してください。
注意することは、全体のアブソーバーになることができない後続のドライバーをイライラさせることがあり、配慮する必要があります。
(57)パルス・アンド・グライド(P&G)
支障がなければ、一定の速度を維持するよりもパルス・アンド・グライド(つまり“燃焼と惰性走行”)を使います。
パルス・アンド・グライドの説明
(58)自動車を押す − 1
ごくわずかな距離だけ自動車を動かす必要がある場合(例:車庫から出す)、エンジンをかけるのではなく、転がすことを検討してください。
(59)自動車を押す − 2
傾斜面で出発する場合、エンジンをかける前に可能な限り遠くまで転がして自動車に勢いを付けてください。
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