1945年8月15日

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1945年8月15日、『朝日新聞』 「詔書」

戦争終結を報じる、『朝日新聞』
昭和20年8月15日(朝刊)紙面

米・英・支(中)による、三国共同宣言(ポツダム宣言)を日本が受諾し、終戦となる。
以下、ポツダム宣言の全文。

三国共同宣言(ポツダム宣言)全文

千九百四十五年七月二十六日
米、英、支三国宣言

(千九百四十五年七月二十六日「ポツダム」において)

一,吾等合衆国大統領、中華民国政府主席及グレート・ブ
リテン国総理大臣は吾等の数億の国民を代表して協議の上
日本国に対し今次の戦争を終結するの機会を与ふることに
意見一致せり

二、合衆国、英帝国及中華民国の巨大なる陸、海、空軍は
西方より自国の陸軍及空軍に依る数倍の増強を受け日本国
に対し最後的打撃を加ふるの態勢を整へたり 右軍事力は
日本国が抵抗を終止するに至る迄同国に対し戦争を遂行す
る一切の連合国の決意に依り支持せられ且鼓舞せられ居る
ものなり

三、蹴起せる世界の白由なる人民の力に対するドイツ国の
無益且無意義なる抵抗の結果は日本国国民に対する先例を
極めて明白に示すものなり 現在日本国国民に対し集結し
つつある力は抵抗するナチスに対し適用せられたる場合に
於て全ドイツ国人民の土地、産業及生活様式を必然的に荒
廃に帰せしめたる力に比し測り知れざる程更に強大なるも
のなり 吾等の決意に支持せらるる吾等の軍事力の最高度
の使用は日本国軍隊の不可避且完全なる壊減を意味すべく
又同様必然的に日本国本土の完全なる破壊を意味すべし

四、無分別なる打算に依り日本帝国を滅亡の淵に陥れたる
我儘なる軍国主義的助言者に依り日本国が引続き統御せら
るべきか又は理性の経路を日本国が履むべきかを日本国が
決定すべき時期は到来せり

五、吾等の条件は左の如し吾等は右条件より離脱すること
なかるべし 右に代る条件存在せず 吾等は遅延を認むる
を得ず

六、吾等は無責任なる軍国主義が世界より駆逐せらるるに
至る迄は平和、安全及正義の新秩序が生じ得ざることを主
張するものなるを以て日本国国民を欺瞞し之をして世界征
服の挙に出づるの過誤を犯さしめたる者の権力及勢力は永
久に除去せられざるべからず

七、右の如き新秩序が建設せられ且日本国の戦争遂行能力
が破砕せられたることの確認あるに至る迄は連合国の指定
すべき日本国領域内の諸地点は吾等の茲に指示する基本的
目的の達成を確保する為占領せらるべし

八、カイロ宣言の条項は履行せらるべく又日本国の主権は
本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局
限せらるべし

九、日本国軍隊は完全に武装を解除せられたる後各自の家
庭に復帰し平和的且生産的の生活を営むの機会を得しめ
らるべし

十、吾等は日本人を民族として奴隷化せんとし又は国民と
して減亡せしめんとするの意図を有するものに非ざるも吾
等の俘虜を虐待せる者を含む一切の戦争犯罪人に対しては
厳重なる処罰を加へらるべし日本国政府は日本国国民の間
に於ける民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を
除去すべし言論、宗教及思想の自由並に基本的人権の尊重
は確立せらるるべし

十一、日本国は其の経済を支持し且公正なる実物賠償の取
立を可能ならしむるが如き産業を維持することを許さるべし
 但し日本国をして戦争の為再軍備を為すことを得しむる
が如き産業は此の限にあらず
 右目的の為原料の入手(其の支配とは之を区別す)を許可
さるべし 日本国は将来世界貿易関係への参加を許可さる
べし

十二、前記諸目的が達成せられ且日本国国民の自由に表明
せる意志に従ひ平和的傾向を有し且責任ある政府が樹立せ
らるるに於ては連合国の占領軍は直に日本国より撤収せら
るべし

十三、吾等は日本国政府が直に全日本国軍隊の無条件降伏
を宣言し且右行動に於ける同政府の誠意に付適当且充分な
る保障を提供せんことを同政府に対し要求す
右以外の日本国の選択は迅速且完全なる壊滅あるのみとす

(外務省訳)





詔 書


 朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ
収拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク 朕ハ帝国政府ヲシテ米
英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ
 抑々帝国臣民ノ庸寧ヲ図リ万邦共栄ノ楽ヲ階ニスルハ皇祖皇宗ノ
遺範ニシテ朕ノ眷々措カサル所曩ニ米英二国二占宣戦セル所以モ亦実
ニ帝国ノ自存ト東亜ノ安定トヲ庶幾スルニ出テ他国ノ主権ヲ排シ領
土ヲ侵スカ如キハ固ヨリ朕カ志ニアラス 然ルニ交戦己二四歳ヲ閲
シ朕カ陸海将兵ノ奮戦朕カ百僚有司ノ励精朕カ一億衆庶ノ奉公各々
最善ヲ尽セルニ拘ラス戦局必スシモ好転セス世界ノ大勢亦我ニ利ア
ラス加之敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ頻ニ無辜ヲ殺傷シ惨害ノ
及フ所眞ニ測ルヘカラサルニ至ル
 而モ尚交戦ヲ継続センカ終ニ我民族ノ減亡ヲ招来スルノミナラス
延テ人類ノ文明ヲモ破却スヘシ斯クノ如クハ朕何ヲ以テ億兆ノ赤
子ヲ保シ皇祖皇宗ノ神霊ニ謝セムヤ是レ朕カ帝国政府ヲシテ共同宣
言ニ応セシムルニ至レル所以ナリ
 朕ハ帝国ト共ニ終始東亜ノ解放ニ協カセル諸盟邦ニ対シ遺憾ノ意
ヲ表セサルヲ得ス 帝国臣民ニシテ戦陣ニ死シ職域ニ殉シ非命ニ斃
レタル者及其ノ遺族ニ想ヲ致セハ五内爲ニ裂ク且戦傷ヲ負ヒ災禍ヲ
蒙リ家業ヲ失ヒタル者ノ厚生ニ至リテハ朕ノ深ク軫念スル所ナリ
惟フニ今後帝国ノ受クヘキ苦難ハ固ヨリ尋常ニアラス爾臣民ノ衷情
モ朕善ク之ヲ知ル 然レトモ朕ハ時運ノ趨ク所堪へ難キヲ堪へ忍ヒ
難キヲ忍ヒ以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カント欲ス
 朕ハ茲ニ国体ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚シ常二爾
臣民ト共ニ在リ若シ夫レ情ノ激スル所濫ニ事端ヲ滋クシ或ハ同胞排
擠互ニ時局ヲ乱リ爲ニ大道ヲ誤リ信義ヲ世界ニ失フカ如キハ朕最モ
之ヲ戒ム 宜シク挙国一家子孫相伝へ確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重ク
シテ道遠キヲ念ヒ総力ヲ将来ノ猿設ニ傾ケ道義ヲ篤クシ志操ヲ鞏ク
シ誓テ国体ノ精華ヲ発揚シ世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ
 爾臣民其レ克ク朕カ意ヲ体セヨ
  御名御璽
 昭和二十年八月十四日
                           各国務大臣副署