ジュニアオーケストラ・フェスティバル2016 in NIIGATA
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2016年8月21日(日) 12:30  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
 
ロビーコンサート
  新潟市ジュニア邦楽合奏団
    川崎絵都夫:子どもの四季


みたかジュニア・オーケストラ (指揮:内藤佳有)
  シューベルト:交響曲第4番 ハ短調 D417 「悲劇的」

北九州市ジュニアオーケストラ (指揮:田中一嘉)
  ビゼー:カルメン第1組曲より 
       第1幕への前奏曲、アラゴネーズ、 第3幕への前奏曲、アルカラの軽騎兵
       トレアドール
  ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」 第4楽章


ジュニアオーケストラ浜松 (指揮:鈴木恵里奈)
  シューベルト:歌劇「フィエラプラス」序曲
  エルガー:行進曲「威風堂々」Op.39 第4番 ト長調
  エルガー:行進曲「威風堂々」Op.39 第1番 ニ長調

仙台ジュニアオーケストラ (指揮:平川範幸)
  ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」より ワルツ、ロマンス、ギャロップ
  チャイコフスキー:スラブ行進曲 Op.31


トリフォニー・ホール・ジュニア・オーケストラ (指揮:角田鋼亮)
  チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」

新潟市ジュニアオーケストラ教室 (指揮:藤井裕子、松村秀明)
  A合奏 (指揮:藤井裕子) 
    ヴァインベルガー:歌劇「パグパイプ吹きシュバンダ」より ポルカ
    モラン:ロシアの踊り「トレパック」
  B合奏 (指揮:松村秀明)
    J.シュトラウスII:喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
    芥川也寸志:交響管弦楽のための音楽


フェスティバル・オーケストラ (指揮:松村秀明)
  シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
  シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op.26


*アルカスSASEBOジュニアオーケストラはフェスティバルオーケストラのみに参加  

 2001年から3年ごとに開催されている「ジュニアオーケストラフェスティバル」が今年も新潟市で開催されました。今年で6回目となりますが、新潟市での開催は5回目となります。私は、2007年2010年2013年に引き続いて、4回目の参加となります。

 今日の参加団体は、出演順に、「みたかジュニア・オーケストラ」、「北九州市ジュニアオーケストラ」、「ジュニアオーケストラ浜松」、「仙台ジュニアオーケストラ」、「トリフォニーホール・ジュニア・オーケストラ」、「新潟市ジュニアオーケストラ教室」と、フェスティバルオーケストラ参加のみの「アルカスSASEBOジュニアオーケストラ」を含めて7団体です。全国各地から新潟に集まり、金曜日から練習と交流をすすめ、今日のメインコンサートを迎えました。

 私は、気合を入れてコンサートに臨むときに恒例にしているのですが、西区某所でラーチャンを食べ、早めに開場待ちの列に並びました。ホワイエではロビコンのリハーサルが行われていて、きれいな邦楽の音が響いていました。
 開場時間となり、2階Cブロック正面に席を取り、新潟ジュニア邦楽合奏団によるロビーコンサートを楽しませていただきました。毎回フェスティバルに花を添えてくれますが、ジュニア邦楽合奏団も新潟が誇るべき宝物だと思います。浴衣姿の団員が鯨岡さんの指揮で、味わい深い演奏を聴かせてくれました。全国から来られた方々も楽しまれたものと思います。

 開演時間となり、以後2団体ずつ、15分の休憩をはさみながら、それぞれ30分の持ち時間でプログラムを組んで演奏が進められました。演奏準備の間にはオケの自己紹介もあって楽しかったです。

 トップバッターは「みたかジュニア・オーケストラ」です。小編成のオケで、弦楽器は私の目視で7-6-5-5-2という編成で、ヴァイオリンが左右に分かれ、コントラバスとチェロが左、ヴィオラが右の対向配置です。
 シューベルトの交響曲第4番「悲劇的」を全曲演奏するという意欲的なプログラムでしたが、小編成ならではの、快活でキレがある演奏であり、スピード感と躍動感にあふれていました。いきなりの快演に、最初から心躍りました。

 続いては「北九州市ジュニアオーケストラ」です。編成が大きくなり、お馴染みの「カルメン組曲」を迫力たっぷりに、色彩感豊かに演奏しました。
 続く「新世界より」も生き生きと演奏してくれました。終盤の緩徐部で若干の息切れが感じられましたが、最後は大きく盛り上げてまとめてくれました。

 休憩をはさんで、次は「ジュニアオーケストラ浜松」です。ステージいっぱいの大編成のオケで、ハープも2台並んでいます。「フィエラブラス序曲」では、出だしの弦のトレモロの美しさに驚きました。とてもジュニアとは思えないほどでした。その後の金管のコラールでの乱れはあったものの、素晴らしい演奏だったと思います。
 エルガーの「威風堂々」の2曲も、イギリス音楽のノーブルさを感じさせながら、美しくまとめてくれました。ジュニアらしからぬ、まさに堂々とした演奏でした。
 第1番は新潟市ジュニアオケのアンコールの定番で、毎回涙を流しているのですが、この演奏もそれに引けを取らないもので、感激してしまいました。大編成のオケの喜び、楽しみを知らしめてくれる素晴らしい演奏でした。

 続いては「仙台ジュニアオーケストラ」です。すぐ前に演奏した浜松同様の大編成のオーケストラです。ステージいっぱいのオケに関わらず、ヴィオラが6人だけというのが不思議でした。
 エネルギッシュな指揮に応えて、「仮面舞踏会」も「スラブ行進曲」も、ダイナミックな演奏であり、良く鳴っていました。単に音量豊かなだけでなく、アンサンブルの乱れはなく、濁りのないゴージャスなオーケストラサウンドを聴かせてくれました。緩徐部での美しさも特筆でき、オケの質の高さを物語っていたと思います。

 再びの休憩を置いて、次は「トリフォニーホール・ジュニア・オーケストラ」です。編成は小ぶりとなり、弦5部は、私の目視で9-8-7-4-4という編成です。
 プログラムは「ロメオとジュリエット」だけでしたが、小編成ということを感じさせない音量と、迫力ある演奏で楽しませてくれました。個々の奏者の演奏技術の高さが感じられました。

 そして最後は、われらが「新潟市ジュニアオーケストラ教室」です。最初は藤井先生の指揮でのA合奏。最近のA合奏はレベルアップしているのですが、今回もちゃんと聴かせる演奏だったと思います。もちろんお兄さん、お姉さん方の演奏とは差がありますが、小編成に関わらず、ちゃんとしたオーケストラサウンドになっているのが素晴らしく、同じステージに立てるだけの技量はあるものと思います。
 続いては松村先生の指揮でB合奏。最初の「ジプシー男爵」をそつなく、しっかりと演奏し、ジュニアオケのレベルの高さを知らしめてくれました。
 次の「交響管弦楽のための音楽」が圧巻でした。9月の定期演奏会の演目でもあり、練習が積まれているものと思いますが、今日の各オケの演奏の中でも一番の演奏だったと思います。特に管楽器のソロがうますぎます。目を閉じればこれがジュニアとは信じられないほどです。さすがにやりますねえ・・。9月の本番が益々楽しみになりました。

 休憩を置いて、「アルカスSASEBOジュニアオーケストラ」の団員も含めて、各オケの選抜メンバーによるフェスティバル・オーケストラの演奏です。
 まさにステージいっぱいのオーケストラは視覚的にも壮観です。コンマスは新潟の男女(1曲目:女子、2曲目:男子)が努め、指揮は松村先生です。
 「スペイン」の豪華なサウンドは贅沢そのもの。ハープが片づけられてさらに編成が大きくなった「フィンランディア」は感動の涙を誘いました。これほど大編成のオケは滅多に聴けません。第1ヴァイオリンだけで20人、コントラバスだって12人ですから。
 「フィンランディア」はこのフェスティバルの定番になったようで、毎回演奏されていますが、ジュニアたちの熱い情熱と、音楽を演奏する楽しみが伝わってくるようでした。3日間のフェスティバルを締めくくるにふさわしい感動を与えてくれました。

 振り返って、どのオケも演奏水準が高く、甲乙つけがたいですが、新潟のB合奏が1番じゃなかったでしょうか。ホストオケの重責を見事に果たしていたと思います。そして2番は仙台、3番がトリフォニーというのが私の感想でしたが、皆様方の印象はいかがでしたでしょうか。

 りゅーとぴあ、新潟市音楽文化会館、新潟県民会館と、音楽施設が寄り合って存在するこの環境は、全国的にも誇るべきであり、このようなフェスティバルを主催するにふさわしい環境だと思います。新潟を中心に、このフェスティバルをさらに発展させ、ジュニアオケの甲子園的な存在になってもらえたらなあ、などと勝手に想像を膨らませています。
 

(客席:2階C3-7 、会員割引:¥1800)