新潟出身のピアニスト、成嶋さんの公演です。昨年に引き続いてのLFJ出演となります。昨年私は、ペルトとシルヴェストロフにはまってしまい、いろんなCDを買って、聴きまくっていました。今年の公演の中でペルトを演奏するのは成嶋さんだけですから、楽しみにしていました。
　ちなみに、シルヴェストロフを演奏する公演もあったのですが、他公演との重なりから断念。ペルトの成嶋さんに賭けることになりました。今回指定された座席は、１列目・正面というまさにかぶりつきの席です。

　薄紫色のドレスがきれいな成嶋さんが登場。落ちつたご様子でした。曲順が変更され、当初は「アリヌーシュカの癒しに基づく変奏曲」、「アリーナのために」の順でしたが、「アリーナのために」が先に演奏されました。結果としてこの順が正解だったと思います。
　虚空の中を漂うがごとく、心が無になるような時間を体験できました。曲の良さを見事に表現していたように思います。現代音楽で、こんなにも癒しを与えてくれる音楽があるなんて・・・。ペルトって良いですね。

　ペルトを生で聴けただけで感激だった私ですが、後半のラフマニノフも良かったです。これまで何度か成嶋さんの演奏に接する機会がありましたが、今回が最上の演奏だったように思いました。
　
　
（客席：１-１１、￥2500）