仙台フィルハーモニー管弦楽団特別演奏会
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2011年10月16日(日) 17:00  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
 
指揮:小泉和裕
 

(ウェルカムコンサート)
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20 より 第1楽章、第3楽章

 

ベートーヴェン:「エグモント」序曲 作品84

ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 作品60

(休憩20分)

ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」

(アンコール)
J.S.バッハ:G線上のアリア
 
 

 今朝は朝雨が降っていてどうなるかと思いましたが、次第に晴れて、過ごしやすい天候となりました。今日は地区の防災訓練があり、町内会役員として参加してきました。その汗を流すため、某所で入浴して一休み。その後にコンサートに臨みました。

 今日のコンサートは、東響定期会員は年間スケジュールに組み込まれたものですが、りゅーとぴあベートーヴェン・ツィクルスのひとつにもなっています。
 仙台フィルといいますと、この春のLFJ新潟での感動的ステージが記憶に新しいところです。いずれの公演も名演の誉れ高く、特に最終公演での興奮と感動は、今後も語り継がれ、いつまでも記憶に残るものと思います。
 今日の演奏会もLFJの感動の余韻が残っており、期待が膨らみました。コンミスの神谷未穂さんは、昨日と明日デュオ・プリマとしての公演があり、今日は出演していません。

 開演に先立ち、ロビーコンサートが行われました。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ホルン、ファゴット、クラリネットによる七重奏曲が演奏されましたが、きれいなアンサンブルがホワイエに響き渡っていました。

 ホールに入ると、管楽器奏者がステージ上で音出ししていました。その後他の奏者が拍手の中に入場しましました。前記しましたように、神谷さんはお休みですから、コンマスは伝田さんです。

 小泉さんが登場して、エグモントで開演です。いいサウンドです。弦も管もきれいな音を出していました。LFJでの感動は嘘じゃなく、オーケストラとしての水準の高さを感じさせました。日頃東響ばかり聴いていますので、新鮮に感じます。小泉さんの指揮による演奏を聴くのは随分久しぶりです。このホームページには記録が残っていませんから、随分前のことと思います。キビキビした指揮ぶりは見ていても気持ちよく感じました。

 続く交響曲第4番もきっちりとしたメリハリのある演奏でした。正統的といいますか、しっかりした演奏で、スタンダードな演奏として安心して聴いていられるような印象を受けました。個人的好みでは、もっと飛び跳ねるような演奏が好きなんですけれど。ちなみに、この曲で好きなCDは、クライバー指揮バイエルン国立歌劇場管のライブ盤です。

 休憩後はメインの英雄です。これもキビキビとしっかりした演奏でした。最後はもっと爆発するかと期待したのですが、品良くまとめてくれました。客観的に考えれば堂々とした英雄で、スタンダードな名演といえます。たいへん良かったと思いますが、曲の長さを感じる場面があり、私の集中力が途切れそうになることもありました。個人的趣味からは、もっと刺激がほしかったようにも思いますが、これはこれで素晴らしい演奏であり、会場の皆さんも盛り上がって、ブラボー屋さんも大忙しでした。

 アンコールはG線上のアリア。しっとりとした弦楽に酔いしれましたが、拍手がちょっと早かったかな。

 仙台フィルは期待を裏切らない名演奏を聴かせてくれました。オケとしてのサウンドもきれいであり、魅力的なオーケストラだと思います。これからもいろんな曲を聴く機会があったら良いなあと思います。

 さて、今日も飴玉バリバリおばさんやエチケットなしの咳おじさんがいましたが、英雄の第2楽章で携帯を鳴らした馬鹿者がいました。困ったものです。
 

(客席:2階C5-**、定期会員)