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      災害の年2011年。震災の影響で中止や変更を余儀なくされた催しもありましたが、なんだかんだでたくさんのコンサートに行きました。 
     基本的に日曜日の午後はコンサートを探して行っていましたので、数だけは増えてしまいました。中でも今年で2回目となるLFJ新潟は、プレ公演も含めて、ほぼフル参加しました。そのほか、名古屋や東京でのコンサートも聴くことができました。 
     このようにいろいろありましたが、記憶に残っているコンサートを開催順に10公演を選んでみました。 
      
      
    2011年1月23日(日) だいしホール  
    シャーリー・ブリル クラリネット・リサイタル 
      
    曲によって2本のクラリネットを使い分け、繊細な音から荒々しい音まで、クラリネットの多彩な音色を堪能しました。 
      
    2011年3月12日(土) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    山本真希オルガンリサイタルシリーズ No.11 巨匠J.S.バッハ 
      
    大震災直後のコンサートであり、合唱とコラボした、コラール集は、震災犠牲者への鎮魂曲のごとく感じられました。 
      
    2011年5月8日(日)  新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    ラ・フォル・ジュルネ新潟2011 仲道郁代(ピアノ)、仙台フィルハーモニー管弦楽団、井上道義(指揮) 
    LFJのフィナーレを飾るにふさわしいものでした。楽員の皆さんが退場しても拍手は続き、観客も帰る人はいませんでした。ルネ・マルタン氏も登壇し、喜びと感動を分かち合いました。団員も手を振って応え、客席と出演者とがひとつになれたように思いました。 
      
    2011年7月17日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    東京交響楽団 第66回新潟定期演奏会 指揮: ユベール・スダーン 
      
    キュッヒルさんをコンマスに迎えての「浄夜」の演奏はすさまじいもの。大編成の弦楽の分厚い響きがホールを満たし、芳醇なサウンドに酔いしれ、心は浄められました。 
      
    2011年9月4日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    東京交響楽団 第67回新潟定期演奏会 指揮: 小林研一郎 
      
    第九はどんな演奏でもそれなりの感動を味わえるという魔力がありますが、コバケンさんの第九は全く別物です。炎のコバケンによる燃え上がるような第九の演奏によりホールは大盛り上がりでした。 
      
    2011年9月11日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    新潟市ジュニアオーケストラ教室 第30回演奏会 
      
    毎年聴いているジュニアオケですが、今年のチャイ5は高レベルの仕上がりであり、これがジュニアの演奏とは思えませんでした。細かなニュアンスがどうのとか、ロシアの陰影がどうのと御託を並べるのは意味がないこと。これだけノリノリの演奏を聴かせてくれて、何の不満がありましょう。 
      
    2011年9月25日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    新潟メモリアルオーケストラ 第21回定期演奏会 指揮:山岡重信 
    重厚で荘厳、堂々とした厚みのあるサウンドは山岡先生の世界。ワーグナーチューバに支えられた金管は大音量でもきれいなサウンドでした。神がかり的な一期一会の名演奏に立ち会えたような幸せを感じました。 
      
    2011年11月21日(月) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    ジャン=マルク・ルイサダ ピアノ・リサイタル 
      
    こんなにきれいなピアノの音をここで聴くのは初めてのように思いました。そのピアノから紡ぎだされる音楽は、作曲家が違っても、全てがルイサダの音になっているように思いました。ベートーヴェンやシューベルトを聴いたというのではなく、ルイサダを聴いたというようなコンサートでした。 
      
    2011年11月22日(火) サントリーホール 
    ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演 指揮:
    サイモン・ラトル 
      
    弦の各パートの音の濃密さに驚き、管楽器の狂いのない音に感激しました。さすがに各楽器とも名手ぞろいのスーパーオーケストラと驚嘆しました。音が消え、ラトルが手を下ろすまでの数十秒間の沈黙。この無音の時間をステージと客席とで共有できたことは幸せでした。 
      
    2011年12月4日(日) 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール 
    イリーナ・メジューエワ ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ選集 
      
    ピアノの音のきれいさ、完璧なテクニックに裏打ちされた、流れるような演奏に息を呑みました。ダイナミックレンジが広く、スリムな体からは想像できないような力強い音を作り出していました。 
      
      
    これらの中で、ベスト1を選ぶとすると、「東京交響楽団
    第66回新潟定期演奏会(指揮:スダーン)」です。  |