シャーリー・ブリル クラリネット・リサイタル | |
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2011年1月23日(日) 14:00 だいしホール | |
クラリネット:シャーリー・ブリル ピアノ:ジョナサン・アーナー |
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プーランク:クラリネット・ソナタ 吉松 隆:鳥の形をした4つの小品 作品18 シューマン:幻想小曲集 作品73 (休憩20分) ドビュッシー:クラリネットとピアノのための第1狂詩曲 ブラームス:クラリネットとピアノのためのソナタ 第1番 ヘ短調 作品120-1 (アンコール) タイユフェール:アラベスク ピエルネ:セレナーデ ビゼー(ストルツマン・編):「カルメン」より セグィディーリャ ガライ:ファルファレック ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女 |
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山間部では大雪ですが、新潟市では連日の降雪が一段落し、束の間の休息というところです。今日は魅力あるコンサートが重なっていますが、何となく魅力的なチラシにひかれ、このコンサートのチケットを買ってしまいました。イスラエル出身・ドイツ在住のクラリネット奏者で、ジュネーブ国際コンクール最高位など、なかなかの経歴の持ち主のようですが、私にとっては初めて聞く名であり、予備知識が全くなく、どんな奏者なのか期待が膨らみました。 2時開演かと思って出かけたのですが、2時半の開演。ちょっと時間をつぶして入場しました。ホールは7割程度の入りでしょうか。吹奏楽をやっていそうな中学生らしき一団もおられました。ステージ裏からは、開演前からクラリネットの音出しの音が聴こえていました。 黒いタンクトップに金色のロングスカートのブリルさんとやや小柄なアーナーさんが登場して開演です。最初はプーランクのクラリネット・ソナタでしたが、叙情的な美しい曲でした。クラリネットの柔らかな調べが心に迫りました。第2楽章ではピアノの蓋の下で演奏し、ピアノの弦と共鳴させて、幻想的な響きを作り出していました。 続く吉松の作品では、ピアノの後方で演奏を始めて驚かせましたが、繊細な音から荒々しい音まで、クラリネットの多彩な音色を堪能しました。シューマンでは茶色で金色の金具のクラリネットに変えて演奏しましたが、ちょっと渋めの音色に感じました。 休憩後はドビュッシーを演奏し、茶色のクラリネットに持ち替えてブラームスのソナタが演奏されました。いずれも初めて聴く曲ですが、クラリネットという楽器の奥深さ、素晴らしさを感じさせる演奏でした。 アンコ-ルはサービス良く5曲。アラベスクをしっとりと演奏した後、軽快な演奏で盛り上げ、最後は再びしっとりと締めました。 内容豊富な飽きさせないコンサートであり、曲も演奏も素晴らしいものでした。曲によって2本のクラリネットを使い分けていたのも面白かったです。ブリルさんはチラシの写真そのままの、ちょっとどしっり感のあるチャーミングな方でした。体格が良い分、力強い音が出せるんだろうなあ、などと勝手に想像していました。 ピアノのアーナーさんは、体格でブリルさんの陰に隠れていましたが、息の合った見事な演奏だったと思います。だいしホールが誇るベーゼンドルファーから流れ出る繊細なピアノの調べに、クラリネット以上に息を呑む場面もありました。蛇足ながら、譜めくりの清楚なお姉さんも良かったです。 ということで、2000円の入場料ではもったいないような素晴らしい演奏であり、大満足でした。気が早すぎますが、今年のベストコンサート候補になるんじゃないかという感じもするほどでした。 実は、近くに大きないびきをかいて寝ている人がいて、はなはだ迷惑したのですが、注意してくれた人がいて良かったです。マナーには気をつけたいものですね。 付記:ブリルさんは個人の活動のほかに、今日共演したアーナーさんと二人で、「Brillaner Duo」という名前で演奏活動をしており、CDも二枚ほど出しています。今日の演目の一部も最近発売されたCDに入っており、アンコールのときにアーナーさんがCD買ってくれというようなことを話されていました。会場でCD販売があれば是非買ったのですけれど、だいしホールでは販売が認めらないそうです。ちょっと残念です。なお、この二人はオフステージでもカップルを組まれているそうです。 (客席:D-7、全席自由:2000円) |