角田山温泉 ヴィネスパ (新潟市西蒲区) A  (泉質A、浴室A、設備A、眺めA)

新潟市西蒲区角田浜1661 TEL:0256-77-2226 営業時間:7:00-22:00、木曜日は10:00-22:00 定休日:なし
泉質:1号源泉:アルカリ性単純温泉、42.7℃、掛け流し 2号源泉:アルカリ性単純温泉、48.0℃、掛け流し(露天風呂大浴槽のみ循環)
タオル:別 サウナ:あり 露天:あり 石鹸:あり シャンプー:あり 休憩所:あり 食堂:あり
http://www.vinespa.jp/

場所:新潟市街から海岸沿いの国道402号線を進む。角田浜の交差点手前を左折し、農道を進むと葡萄畑の中にカーブドッチ・ワイナリーがある。この敷地内に、2009年4月22日、温浴・宿泊施設がオープンした。2007年7月に1号源泉の掘削に成功したが、掛け流し使用するには湧出量が不足するため、2号源泉を掘削し、2008年3月に湧出に成功した。源泉井戸は角田山麓にあり、カーブドッチまで引き湯している。従来のカーブドッチの建物群に隣接し、中庭を囲むように2階建ての建物がある。中央が入り口になっている。
2022年1月から改修工事が行われ、2022年3月1日にリニューアルオープンし、ブックラウンジが作られて、館内は大きく変わった。玄関に券売機があり、入浴券を購入し、奥の浴室横にある受付に、入浴券と下足箱の鍵を渡し、ロッカーの鍵を受け取る。

料金:日帰り入館料は、平日タオルなしで1000円、夜間割引(17:00〜)800円。土日祝日は休日料金でタオルなしで1500円。小学校入学前の子どもは入館不可。タオルセット350円、館内着350円、入浴券12枚セット11000円。アロマ岩盤浴(女性専用)950円で別料金が必要。貸切風呂があり、2時間5500円(2人)である。
*2013年8月より、営業時間は平日10:00〜22:00、土日祝日は7:00〜22:00に変更され、6:00〜9:00、500円という朝湯がなくなった。(→ブログ
*2021年4月1日より平日夜間割引が700円に値上げされた。
*2021年10月8日より、金曜日、月曜日も朝7時に営業開始となった。
*2022年1月1日より、木曜日以外はすべて朝7時営業開始となった。(→
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*2022年10月より、料金改定された。2022年8月・9月の土日祝日は繁忙期特別料金で1500円となったが、10月からは恒常的に休日料金として1500円が設定された。


浴室:中庭を囲んで反対側の建物に浴室がある。男女浴室の間に岩盤浴(女性専用)がある。男湯に比して女湯が広そうであるが、男湯について記載する。
 浴室に入るとすぐに掛け湯がある。内湯は大浴槽があるのみで広くはない。大きなガラス窓から角田山が見渡せる。浴槽縁に木製の枕状の部分があり、ここに頭を載せると外を見ながらゆったり入浴できる。内湯は2号源泉が使用されている。
 露天風呂は大・小2つの浴槽がある。小浴槽(屋根付き)は1号源泉、大浴槽(一部屋根付き)は2号源泉が使用されている。大浴槽の一部は浅くなっていて、寝湯として使用できる。露天風呂は広くて開放感があり、角田山を眺めながらの入浴はすがすがしい。外に小さなサウナがあり、サウナ入り口に小さな水風呂がある。
 洗い場は仕切付きで8ヶ所。ボディソープ、シャンプー、リンスがある。脱衣場の洗面台には整髪料、ドライヤー、櫛があり、窓際にマッサージ椅子や休憩コーナーがある。
 伝え聞くところによると、女湯にはジェット風呂があり、パウダーコーナーが充実し、化粧品類も置いてあるとのことである。

泉質:角田山温泉第一号源泉は、ナトリウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉で、源泉温度51.8℃、PH 8.5、湧出量66.2L/分(動力)、掘削深度1500m。主な成分(イオン濃度mg/kg、平成19年7月12日分析)は、Na 389.6、K 5.8、Mg 1.7、Ca 24.8、Al 1.0、Fe 2.2、Sr 0.2、F 1.0、Cl 216.0、Br 0.7、I 0.9、S2O3 1.1、SO4 395.9、HCO3 288.6、CO3 8.1、メタ珪酸 37.7、メタホウ酸 3.7、遊離CO2 1.3 などガス性除く成分総計は1379mg/kgである。微白濁し、ほとんど無味無臭であるが、わずかにアブラ臭を感じ、軽いツルスベ感がある。
 第二号源泉は、アルカリ性単純温泉で、源泉温度48.6℃、PH 9.1、湧出量418L/分(動力)、掘削深度1200m。主な成分(イオン濃度mg/kg、平成20年4月21日分析)は、Na 254.6、K 2.3、NH4 0.7、Mg 0.3、Ca 4.1、Al 0.4、Fe 1.2、F 1.3、Cl 133.6、Br 0.8、HS 1.1、S2O3 0.4、SO4 239.9、HCO3 147.7、CO3 24.6、メタ珪酸 47.1、メタホウ酸 3.7、遊離CO2 0.1 などガス性除く成分総計は864.4mg/kgである。淡黄色で微混濁、ほとんど無味だが微硫化水素臭があり、ツルスベ感がある。細かい湯花の浮遊あり。
 第一号源泉は露天風呂の小浴槽に使用され、第二号源泉は内湯と露天風呂大浴槽に使用されている。ともに非加水、非加熱(厳冬期のみ加熱することあり)、非循環濾過で、掛け流しされている。入浴剤の使用はなく、湯は毎日交換され、塩素消毒剤は朝の湯の張り込み時に使用あり。2つの源泉は濃度の差はあるが、組成は同様であり、ともに繊細な柔らかな湯である。
 冬季になり、露天風呂大浴槽の温度ムラが生じるようになったため、2009年末より露天大浴槽のみ攪拌のための循環装置が導入され、回路の途中に熱交換器を設置し、通常の攪拌だけでは温度低下が著しい厳冬期の場合には加温させる構造になった。循環回路のため、濾過機と塩素滅菌機も設置し、常時塩素消毒されるようになった。内風呂と露天小浴槽はこれまで通り循環なしの掛け流しである。

*平成29年9月5日付の新しい分析表が掲示されています。 
 角田山温泉第一号源泉は、泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)、源泉温度42.7℃、湧出量記載なし、PH 9.0。主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Na 192.2、K 3.0、Mg 0.2、Ca 2.5、F 0.9、Cl 55.1、Br 0.2、I 0.2、NO2 0.5、SO4 123.9、HCO3 245.9、CO3 27.0、メタケイ酸 46.3、メタホウ酸 2.1、遊離CO2 0.3 など、ガス性除く成分総計は700mg/kg。
 角田山温泉第二号源泉は、泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)、源泉温度48.0℃、湧出量記載なし、PH 9.0。主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Na 258.1、K 2.0、Ca 2.3、F 1.3、Cl 147.1、Br 0.3、I 0.2、NO2 0.2、SO4 187.6、HPO4 0.1、HCO3 152.6、CO3 27.0、メタケイ酸 61.0、メタホウ酸 3.7、遊離CO2 0.1 など、ガス性除く成分総計は844mg/kg。
 第二号源泉は前回の分析と細かな成分の違いはありますが、濃度・源泉温度とも大差はありません。しかし、第一号源泉の方は、前回(ガス性除く成分総計1379mg/kg)よりかなり薄くなり、塩類泉の基準(1g/kg)を下回り、単純温泉になってしまいました。源泉温度も前回(51.8℃)よりかなり低くなっています。地下水の混入でもあるのでしょうか。
 温泉は生き物であり、前回の分析より10年が経過し、成分的変化は仕方ないでしょう。いずれもPH 9.0とアルカリ度は高く、アルカリ性単純温泉の魅力は満喫できますので、温泉を味わうに問題はありません。


コメント:高額な入館料相応に館内は高級感が漂う。一般の日帰り温泉とは一線を画し、コンセプトが全く異なる。子どもの入館が制限され、大人の癒しの空間を楽しむことができる。家具・調度類は高級感があり、高級ホテルという雰囲気である。
 1階には浴室のほかに、和食処、ショップ&ヘアサロン、マッサージ室、ドリンクバーなどがあり、中庭を囲むように明るく開放的なロビーがあって、シティホテルのラウンジのように、テーブルや椅子が多数配置されている。2階には談話室、ライブラリー、女性専用の仮眠室、リラクゼーションルーム、さらにエステ(サロン&スパ アヴェダ)などがある。女性専用の設備は充実しているが、男性用の休憩設備は乏しい。
 明らかにセレブな女性を対象とした施設であり、私のような温泉目当ての中高年オヤジは居心地が悪い。男性用の休息設備もほしいところである。入浴に限れば、掛け流しのお湯、雄大な露天風呂と魅力たっぷりであるが、日帰り温泉施設として評価すると、やはりタオルなし1000円は高額に感じる。温泉だけが目的の人は朝風呂の500円が狙い目であったが、2013年8月からなくなったのは残念である。日帰り入浴だけでなく、各種宿泊プランや日帰りプランもあるので、お勧めに思う。

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 2022年3月1日にリニューアルオープンし、館内は大きく変わった。入り口付近はワイン売り場となり、以前の入館受付はワインカウンターとなり、試飲もできるようになった。ブックラウンジということで、館内各所に本棚が並べられ、新刊本がテーマごとに計4000冊並べられ、テーブルや椅子も多数配置され、本を読みながらゆっくり過ごすことができる。気に入った本があれば購入も可能。本に囲まれて休息するという非日常を味わうことができる。ブックラウンジだけの利用も可能であり、1ドリンクつきで1000円で、時間部制限である。

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(No.447 2009/4/26、2009/5/4、2010/1/3、2012/4/15、2013/8/1、2018/1/27、2021/4/1更新、2021/12/25追記、2022/3/13追記・更新、2022/10/1料金改定)

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