場所:咲花温泉街の奥の阿賀野川河畔にある旅館。湯元館の名が示すように、咲花温泉発祥の旅館らしい。薬師如来のお告げで初代館主がこの地に移住し、その後河畔に温泉が湧き出したとのことで、薬師の湯と称している。 料金:入浴は、大人600円、小人300円、タオルなし。(3軒回って1500円の湯巡り手形も使用可能であるが、土日祝日はダメと玄関先に掲示されている。) 浴室:玄関を入ってすぐ正面に浴室がある。浴室は檜の木枠の大浴槽(パンフレットでは檜風呂と書いてある)があるのみで露天風呂はないが、窓外のすぐ下を水量豊かな阿賀野川が流れ、景色はよく開放感がある。川の対岸は国道49号線、さらにその先を磐越自動車道が走り、絶景というわけにはいかないが、雄大な川の流れを見ながらの入浴は爽快である。岩組みされた湯口には飲泉用の木升が置いてある。洗い場にはボディソープ、シャンプーあり。脱衣場洗面台にはドライヤー完備。 泉質:源泉は咲花温泉6号井。源泉温度44.3℃の単純硫黄泉。主な成分(イオン濃度mg/kg)は、 Li 0.2、Na 195.5、K 4.7、NH4 0.2、Mg 0.8、Ca 49.9、Sr 1.2、F 1.6、Cl 238.2、Br 0.6、I 0.2、HS 12.7、S2O3 2.3、SO4 232.9、HCO3 43.1、CO3 0.2、メタ珪酸 39.8、メタ硼酸 4.0、遊離CO2 1.1、遊離HS 2.3であり、ガス性除く成分総計は828.1mg/kgである。エメラルドグリーンの湯は目に鮮やかであり、硫化水素臭が浴室内に立ちこめ、飲むとほどよい硫黄味がする。さらりとした浴感の肌に優しい柔らかな湯である。はじめは熱めに感じたが、すぐに肌になじんでくる。この源泉が湯量豊富に注がれ、浴槽縁より掛け流しされている。 コメント:浴室のすぐ外を流れる阿賀野川を眺めながらの入浴は格別である。他の旅館より阿賀野川をより近くに感じられる。湯量豊富な源泉掛け流しはこの上ない贅沢気分であり、温泉好きの方々を満足させることだろう。 (No.322 2004/5/21、2014/4/22湯巡り手形料金訂正) |
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