場所:大正ロマンの香りが漂い、華報寺共同浴場と並んで根強いファンを獲得していた出湯温泉共同浴場は改築され、2008年2月8日、同じ場所に新築オープンした。敷地は全く同じであり、トイレが外にあるのも同様である。 料金:玄関正面に券売機があり、左手の受付に渡す。大人250円、子供150円。タオルなし。玄関を入った感じは旧施設の面影が強く残っている。(2019年4月27日、料金改定) 浴室:下駄箱は旧施設同様に形ばかりのもの。浴室は旧来同様に左が男湯、右が女湯である。脱衣場は狭く、鍵なしの脱衣棚が16、鍵付きの棚が8つある。あとはベンチと洗面台があるのみ。浴室は大浴槽があるのみ。旧施設よりはやや大きいようだ。長方形の浴槽に2ヶ所から源泉が注がれ、手前側の浴槽縁から掛け流されている。浴槽は深めで、顎まで浸かるが浴槽の一端は浅くなっていて座れるようになっている。洗い場はシャワーなしの源泉カランが2ヶ所と、反対側にシャワー付きの水道水カランが2ヶ所ある。源泉カランは温度調整できないのでご注意。洗い椅子、洗面器はあるが、石鹸類はない。人気施設で混み合うときは芋洗い状態となる。 泉質:源泉名は出湯温泉。泉質は単純温泉(弱アルカリ性低張性温泉)。源泉温度は41.6℃。湧出量は未測定だが利用量は110L/分(動力揚湯)。温泉前にボイラーがあって加熱して使用されている。湯は無色透明無味無臭で柔らかな湯である。掛け流しされ鮮度は高いはずだが、混み合うことが多いので、その場合は鮮度が低下するのは否めない。華報寺共同浴場のような泡付きはない。 平成27年4月23日付の分析書によると、源泉名は、出湯温泉 出湯新温泉。泉質は、単純温泉(低張性弱アルカリ性温泉)。源泉温度 40.6℃、湧出量 74L/分(動力揚湯)、PH 8.0。 主な成分(イオン濃度:mg/kg)は、Li 0.0、Na 68.1、K 2.0、NH4 1.2、Mg 0.0、Ca 51.5、Sr 0.5、Ba 0.0、Al 0.0、Mn 0.0、Fe(II) 0.0、Cu 0.0、Zn 0.0、F 0.7、Cl 9.9、Br 0.1、I 0.0、NO2 0.0、NO3 0.0、HS 0.0、HSO4 0.0、S2O3 0.0、SO4 235.0、HPO4 0.0、HCO3 22.0、CO3 1.2、メタケイ酸 44.9、メタホウ酸 0.1、遊離CO2 0.0、遊離H2S 0.0 など、ガス性除く成分総計は437.2mg/kg。冬期間のみ加温されるが、源泉がそのまま掛け流しされており、循環はない。 コメント:改築されたが旧来同様に設備は乏しく休憩設備など何もない。トイレも外である。いかにもというような共同浴場であるが、これがまた魅力であろう。料金は若干値上げされたが、それでも200円で掛け流しの源泉を楽しめるので安いと言えよう。早朝から営業しているのもありがたい。純粋に温泉を楽しみたい人向き。 (No.434 2008/2/9、2010/1/10URL追記、2019/4/14追記、2023/9/9追記) |
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