2月最後の週末、春めいた穏やかな天候を期待しましたが甘くはなく、小雪が舞う寒々とした日曜日となりました。今日は聴きたいコンサートがいくつも同時刻に重なり、どこに行こうか悩ましく、苦渋の選択となりました。思案の末、毎年恒例の新潟リング・アンサンブルの演奏会に出かけることにしました。
新潟リング・アンサンブルは、新潟交響楽団のメンバーを中心とするアンサンブルで、多彩な曲を聴けるのが魅力です。室内楽演奏会とともに、毎年楽しみにしています。
いつものように、三吉屋で中華大盛を食べ、だいしホールに赴きました。すでに開場されており、いつもの場所に席を取りました。次第に席は埋まり、最終的にはかなりの盛況となりました。
開演時間となり、メンバーが登場。女性陣のカラフルなドレスが華やかさを醸し出しています。編成は第1ヴァイオリン3人、第2ヴァイオリン2人、ヴィオラ2人、チェロ2人、コントラバス1人、フルート1人、オーボエ1人、クラリネット2人、ファゴット1人、ホルン2人、打楽器2人、ピアノ1人です。ピアノと弦が左、管と打楽器が右に配置されました。
最初は「南国のバラ」。春を呼ぶような明るいワルツを爽やかに演奏し、オープニングを飾りました。ここで代表であるホルンの越野さんの挨拶があり、以後越野さんの曲目紹介により演奏が進められました。
2曲目は「シチリアーノ」。美しく心に染みるメロディを切々と歌い、感動を誘いました。続く「愛の挨拶」を優しく演奏し、ピアノを前方に移動してステージ替えして、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番の第2楽章が演奏されました。片桐礼子さんの素晴らしいピアノ独奏とアンサンブルの演奏が絶妙に絡み合い、聴き応えある仕上がりになっていました。ちなみに美しいクラリネットの山口さんが譜めくりされていました。
休憩後の後半最初は、弦楽合奏での「吹奏楽のための第1組曲」です。吹奏楽の定番曲を弦楽アンサンブルの美しい響きで聴かせてくれました。
続いてステージ替えして、ヴァイオリンの山際さんがアルトサックス、チェロの大石さんがユーフォニウムに持ち替えて、大石さん編曲による「ルパン三世」が演奏されました。ビブラフォンも入ってジャズテイストたっぷりの編曲で、ビッグバンドを聴くようにスイングしました。
最後は元の編成に戻って「ユーミンメドレー」です。誰もが知る名曲を軽快に楽しく演奏し、会場を和ませました。
アンコールは「ムーンライトセレナーデ」。ムーディな美しいアンサンブルに酔いしれました。そして最後に恒例となった「舞踏会の美女」をゴージャスな響きで演奏して終演となりました。
終演後出演者の皆さんが出口に出てきて、観客の一人一人に挨拶してくれました。演奏する喜び、聴く喜びが感じられる素晴らしい演奏会でした。無料で聴かせていただいて感謝です。来年も楽しみにしたいと思います。
(客席:G-6、無料) |