ワンコイン ご縁 コンサート 「尺八と箏」
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2017年10月7日(土)11:15 新潟市北区文化会館
 
薫風之音 (尺八:鯨岡 徹、箏:藤崎浩子)
 
1. さくらゆらり
2. 鹿の遠い音
3. 六段の調べ
4. アメイジング・グレイス
5. 春の海
6. 波乱
7. 月ノ雫
8. 風光る
9. 百花咲く

(アンコール)
花は咲く

 本年5月に始まった北区文化会館主催のワンコインご縁コンサートも、今回が4回目となります。北区文化会館が行っているアウトリーチ活動の出演者が、一般向けにもコンサートを行うのがこの企画です。私は初回からすべて聴かせていただいておりますが、毎回期待を裏切らない素晴らしい内容です。

 今回の出演はお馴染みの薫風之音の二人です。いろんな機会で演奏を聴かせていただいており、毎回楽しませていただいていますが、二人の演奏を聴くのは、本年3月に聖籠で行われた「春のジョイントコンサート」以来7ヶ月振りになります。

 家を出るのが遅くなり、ぎりぎりに会場に到着。前方正面に席を取りました。客の入りはいつもくらいでしょうか。空席以外は満席という状況でした。
 ステージ上には箏が2台置かれており、1台は1段高い段の上に設置されていました。音響反射板は使用されておらず、PAを使用しての演奏となりました。
 
 場内が暗転し、赤い衣裳の藤崎さんが登場して「さくらさくら」を編曲した「さくらゆらり」で開演しました。演奏途中から客席右手から鯨岡さんが尺八を演奏しながら登場し、客席を一回りしてステージに上がりました。

 ここで鯨岡さんによる尺八の解説があり、尺八の名曲「鹿の遠音」をしんみりと演奏。闇夜に月明かりが差し込むような、心に突き刺すような尺八の音に心が洗われました。

 次は藤崎さんによる箏の解説があり、段の上の箏で名曲「六段の調」を格調高く演奏しました。その後は二人での演奏となり、箏をドレミファに調弦し直して「アメイジング・グレイス」を演奏。鯨岡さんは客席に出て演奏し、相変わらずの楽しいパフォーマンスでした。そして正月を先取りしたような「春の海」で箏と尺八を堪能しました。

 ここまでは古い定番曲でしたが、後半は薫風之音のオリジナル曲です。静かな前半と打って変わって「波乱」を賑やかに演奏して盛り上げ、「月ノ雫」はしっとりと演奏。スクリーンに満月が投影されて雰囲気を盛り上げていました。続いて「風光る」を明るく軽快に演奏し、「百花咲く」を華やかに演奏して予定のプログラムを閉じました。

 アンコールに「花は咲く」を情感豊かに演奏し、楽しくも心に感動を与えたコンサートが終演となりました。ロビーではCD販売とサイン会が開催されて賑わっていました。

 活発な活動を続けられ、コンサートのつぼを押さえたエンターテイナー振りは大したものです。演奏もさることながら、楽しいお話と演出で毎回楽しませていただき、明るい気分で帰ることができます。今度はどこで聴かせてくれるでしょうか。

 さて、このご縁コンサートですが、まだ次回のアナウンスがありません。今年度はこれでおしまいなのでしょうか。このいコンサートが今後も続きますように・・・。
  

(客席:3-13、¥500)