北区文化会館主催のワンコインご縁コンサートも、5月、6月に引き続いて、今回が3回目となります。ご縁があるようにとのことで、五円玉入りの大入り袋が渡されるというのが特徴です。
今回の出演は、アンサンブルオビリーや新潟チェロカルテット等で活躍し、さらに指導者としての活動のほか、朝日酒造SanDoコンサートを企画したりと、多彩な活動をしている片野大輔さんと、新潟市中心に、合唱団のピアニストとして活動している清水美香さんの出演です。
今日は秋分の日。お彼岸ということで、両親と兄、そして昨年亡くなった叔父の墓参をし、療養中の姉を見舞った後、北区文化会館へと向かいました。
ホールに着きますと、ちょうど開場時間となっていて、500円を払って入場しました。5円玉入りの大入り袋をいただきましたので、正確には495円ということになりましょうか。
客の入りとしましては、これまで通りというところでしょうか。地元以外で遠くから聴きに来るのは私くらいかと思いましたが、仕事上で大変お世話になっている知人のお姿があって安心しました。
時間となり、片野さんが登場して、バッハの無伴奏チェロ組曲で開演しました。チェロコンサートの定番ですが、朗々と響き渡るチェロの音に引き込まれました。
2曲目からは清水さんが加わり、片野さんの軽妙なトークとわかりやすい曲目解説を交えながら、演奏が進められました。メロディを存分に歌わせ、しっとりとした演奏は心の琴線をくすぐります。残響2.1秒というホールの響きの良さもあって、チェロとピアノが柔らかに絡み合い、豊潤な響きで魅了しました。
片野さんの演奏は何度も聴かせていただいていますが、場数を踏んでおられるだけあって、落ち着いた演奏で、ダンディなお姿もかっこ良く、エンターテイナーとしての魅力を振りまいていました。
清水さんは、こういう大きなホールでの演奏は初めてと話されていましたが、片野さんのチェロを優しくサポートしながらも、しっかりと存在感を示し、なかなかの実力者と思いました。リベルタンゴでの独奏部は片野さんも絶賛されていましたが、今後の活躍が期待されます。
選曲も演奏も優れており、休日の昼にぴったりの、癒しのひと時を過ごすことができました。次回は10月7日(土)に開催され、尺八の鯨岡徹さん、箏の藤崎浩子が出演されます。きっと楽しいコンサートになることでしょう。遠くからでも行く価値はありますので、皆さんもいかがでしょうか。
(客席::5-9、\500) |