新潟市北区文化会館で始まった新しい企画です。北区文化会館のアウトリーチプログラムの出演者によるコンサートで、ワンコインで上質の音楽を提供するものです。
ワンコインコンサートは他の施設でも行われていますが、ご縁があるようにとのことで、五円玉入りの大入り袋が渡されるというのが独自の試みです。この大入り袋を提示することで、パートナーショップでサービスが受けられるというのは良いですね。
本年度は5月、6月、9月、10月の開催が既に発表されています。今回のみ夕方開催の“ディナー前コンサート”ですが、通常はランチタイムでの開催になります。入退場自由、曲目は当日発表ということで、気軽なコンサートを目指しているようです。
この栄えある第一回の出演は、“おとかぜ”というグループ名で活躍されているヴァイオリンの佐々木友子さんと打楽器奏者の倉澤桃子さんです。お二人は新潟で活発な活動をされており、私も何度も演奏を聴かせていただいていますので、ここで改めて紹介することもないですが、“おとかぜ”としてのコンサートは、2015年4月以来2年ぶりとなります。
今日は朝から快晴のこれ以上ないというような上天気。気温もぐんぐんと上がり、夏日となりました。16時15分開演という中途半端な時間ですが、私にとりましては参加しやすい時間です。今日は母の命日で墓参を済ませ、車のTVでアルビの勝利を見届け、コンサートに気分良く臨みました。
現金で500円払って入場。大入り袋をありがたくいただきました。差し引き入場料は495円ということになりましょうか。区外にはほとんど知られていないコンサートで、区外から聴きに来たのは私くらいかもしれませんね。客席はホールの前方のみ使用されました。
ティファニーブルーの爽やかなドレスの佐々木さん、紫の衣装の倉澤さんが登場し、カンタービレで開演しました。以後二人のMCを挟めながら演奏が進められました。
残響の豊かなホールに朗々と音量豊かに響き渡るヴァイオリンとマリンバの調べ。佐々木さんのヴァイオリンは歌心にあふれ、激しい曲でも刺激的になることなく、ソフトに心の琴線を刺激します。美しい音色は佐々木さんならではの魅力だと思います。
マリンバの音も豊潤で、このホールと良くマッチしていました。4本のマレットを同時に操り、ソフトな音色は心を癒してくれました。
楽器解説も面白く、佐々木さんは5歳の頃に使っていたという小型ヴァイオリンも演奏してくれましたが、いい音でびっくりしました。倉澤さんのアフリカ発祥というマリンバの解説もためになりました。アウトリーチ先でも興味深く話しを聞けたことでしょう。
また、館長さんや職員の皆さんも大活躍。楽器紹介コーナーでは登壇して体験演奏に参加。「幸せなら手をたたこう」ではステージで模範演技。「浜辺の歌」と「砂山」では“波の音”で楽しませてくれました。
会館の皆さんの手作り感あふれるアットホームなコンサートで、楽しい1時間を過ごすことができました。今後回を重ね、区民の皆さんに親しまれていくことでしょう。
次回は6月10日(土)開場11時、開演11時15分です。出演はヴァイオリンの鈴木理恵子さんとピアノの若林顕さんという一流どころです。この二人のコンサートは、2010年10月に、この北区文化会館で開催されており、私も聴かせていただきました。素晴らしい演奏が期待されますので、皆様にお勧めしたいと思います。
(客席:7-9、¥500) |