新年を迎えて1週間が過ぎ、新年初の演奏会に出かけました。記念すべき今年最初のコンサートはN響です。私がN響を聴くのは、昨年9月に東京で聴いたパーヴォ・ヤルヴィとの演奏会以来4ヶ月振りです。また、新潟でN響を聴くのは、2013年3月以来ですので、4年近くになり、随分と久し振りです。
前回の新潟公演は、尾高忠明さんの指揮で、新潟が誇る若手演奏家、フルートの小山裕幾さん、ハープの山宮るり子さんとの共演で楽しませていただき、メインはドヴォルザークの8番でした。
そして、今回は小曽根さんとの「ジュノム」と、メインに「新世界より」が演奏されます。メイン曲が8番、9番とドヴォルザーク続きとなりますが、地方公演では仕方ないところでしょうか。
また、指揮の広上さんは昨年9月の東響第97回新潟定期演奏会に来演したばかりであり、4ヶ月振りです。そして、小曽根さんは、2013年4月のラ・フォル・ジュルネ新潟で今回と同様の「ジュノム」を演奏し、新潟の聴衆に大きな感動を与えてくれましたが、残念ながら私は聴くことができませんでした。そんなわけで、N響もさることながら、小曽根さんも楽しみにしていました。
さて、今回の公演は、昨夜の東京オペラシティでの公演と同一であり、明日は高岡市でも同じ公演が開催されます。長距離移動の3日間連続公演であり、出演の皆さんはご苦労様です。でも、東響新潟定期みたいに、前日東京で公演したプログラムをそのまま新潟で聴けるというのは良いですね。
雑務を終えて、夕方余裕を持ってりゅーとぴあに到着。入り口に門松が飾ってあって、新年を演出していました。開場時間とともに入場。私の席は3階正面の最後方。ステージから一番遠い席ですが、見晴らしだけは良いです。チケット完売だけあって、満席のホールは壮観です。
拍手の中団員が入場。小柄な広上さんが登場して、最初は「フィガロの結婚」序曲です。さすがN響というようなアンサンブルの素晴らしさで、前菜としましては文句のない演奏でした。
続いて小曽根さんとの「ジュノム」です。軽快なテンポで演奏が進み、第2楽章ではしっとりと歌わせ、第3楽章では再び駆け抜けるように疾走し、フィナーレへと突進しました。カデンツアでは小曽根ワールドが炸裂。ジャジーな即興演奏で、モーツァルトの時代と現代とをシームレスに行き交い、夢幻の世界へと誘いました。
アンコールも即興演奏的で、クラシックだのジャズだのと、ジャンル分けするのが馬鹿らしく思えるような気持ちにさせる、スカッと爽やかな演奏に酔いしれました。
後半は「新世界より」。これも切れの良い演奏でした。きびきびとした広上さんの指揮に応えて、オケもびしっと決めてくれました。さすがのN響も思わぬほころびが何ヶ所かありましたが、いい演奏ではなかったでしょうか。
アンコールはお年玉ということで「ピチカートポルカ」。3階最後方まで音量豊かに響き渡るピチカートは、N響の弦楽の底力を見せ付けるようでした。新春を飾るにふさわしい曲であり、演奏だったと思います。
N響というネームバリューのためか、ポピュラーな曲のためか、集客は抜群。満席の熱気あふれるコンサートでした。他の公演もこんなに賑わうと良いのですが・・。
今年最初のコンサートは小曽根さんの頑張りもあって、大いに楽しめました。今年もたくさんの音楽を聴けるよう頑張っていきたいと思います。
(客席:3階 I 8-8、A席:¥5000) |