毎年恒例の第九です。何だかんだで毎年聴かせていただいており、今年も行くことにしました。いつもは3階席ばかりですが、今年はなぜか思い立って1階にしてみました。特に深い意味はなく、いつもの3階席が売れちゃっていただけなんですけれど。
某所でラーチャンを食べてコンサートに臨みました。チケット完売ということで、立見席が販売されていました。盛況で何よりです。
開演時間より5分ほど遅れて団員が入場。全員揃うまで起立して待つ東響新潟定期方式です。最後に美しき松村さんが登場して大きな拍手が贈られました。
おなじみの伊藤さんが登場して、最初は「魔笛」序曲です。つい先日オルガン連弾での演奏を聴き、先月もプラハ国立歌劇場管弦楽団で聴いています。なぜか続くときは続くものですね。潟響は軽快なリズムでしなやかに演奏して楽しませてくれました。前菜としては十分すぎる良い演奏でした。
合唱団が静々と席に着き、いよいよ第九の演奏です。伊藤さんは速めのテンポでグイグイとオケを引っ張り、軽快に飛ばしました。潟響の演奏は手慣れたもので、アンサンブルの乱れもなく、指揮に応えていました。皆さん良かったですが、ティンパニが特に素晴らしく、演奏を引き締めていたと思います。
第2楽章が終わったところで打楽器奏者が加わってチューニングが行われ、その後独唱者が入場し、オケの後方に着席しました。
第3楽章も速めに飛ばし、天国的な美しさは排除して、さらりと駆け抜けていきました。近くの席のご婦人が退屈そうにガサゴソと挙動不審で、同伴者に注意されていましたが、ちょっと気分悪かったです。
アタッカでなく間をおいてから第4楽章が始まりました。潟響の演奏の見事さに感嘆。おなじみのメロディを奏でる低弦の美しさ。いいじゃないですか。
合唱団が起立し、バリトン独唱、そして、いよいよ合唱の始まりです。箕輪先生に鍛えられた合唱はお見事。いつもの3階席と違って、1階席中央ですので、ソプラノとアルトが左右から聴こえてステレオ効果抜群。なかなかきれいな歌声じゃないでしょうか。
私が大好きな行進曲での大太鼓の響きも良く、伊藤さんのフィナーレでの煽り具合も素晴らしく、興奮と感動の中に終演となりました。
全体として速めの演奏で、若さとエネルギー感を感じさせるもので、若きマエストロ・伊藤さんのなせる業でしょうか。
アンコールは後藤丹先生の編曲によるクリスマスにちなんだ曲のメドレーです。今日がたまたまクリスマスに当たり、この曲が演奏されたようです。なかなか考えれた編曲であり、合唱もオケも良かったです。
客席におられた後藤先生は立ち上がって拍手を受けておられましたが、この曲がこれだけで埋もれるのはもったいなく、再び演奏機会に恵まれると良いですね。
年末を飾るにふさわしい盛り上がった演奏に満足気分で家路に着きました。今年も残すところあと6日。頑張って乗り切りましょう。
今日の演奏はBSNが収録しており、12月30日午前10時から放送されるそうです。楽しみにしたいと思います。
(客席:1階12-17、S席:¥3000) |