昼まで京都で仕事。午後は京都観光でもして帰るのが良いのでしょうが、神社仏閣よりは音楽が好きですので、西宮まで出向いてこのリサイタルを聴きました。
京都から兵庫へ。ずいぶん遠いような印象を受けますが、阪急電車に乗ってあっという間に西宮に着きました。広大な新潟県に生活していますと、隣の県に行くのはかなりの覚悟が必要ですが、新潟から長岡へ行くような感じで行けちゃうんですよね。
ということで、あっという間に阪急・西宮北口駅に到着しました。なかなか大きな駅でびっくりしました。この西宮北口の南口に兵庫県立文化センターがあります。駅からは屋根付きの通路でつながっています。
4層バルコニー形式の2001席の大ホール、2層800席の中ホール、417席の小ホールのほか、リハーサル室や練習室があり、巨大かつ豪華な施設です。佐渡裕を芸術監督とし、専属の兵庫芸術文化センター管弦楽団があり、2015年4月に新潟でも公演しています。
館内のレストランで大急ぎでランチをいただき、入場しました。私の席は1階席後方。空席がサイドにごくわずかあるのみで、客の入りは良好です。
ハーンさんとスマイスさんが登場して、モーツァルトのソナタで開演しました。優しく美しいヴァイオリンとちょっと控えめなピアノが融合して、上品な音楽を作っていました。
次はバッハの無伴奏ソナタです。卓越した技巧と音楽性で、難曲を難曲と感じさせずに、さらりとした感じで弾いてのけるのはたいしたものだと思います。
前半は古典的な名曲でしたが、休憩後の後半は現代作品です。ハーンさんがスペインのアブリルに委嘱した無伴奏パルティータに始まり、以後はピアノとの演奏が続きました。
緊張感あふれる音楽に息を呑んで聴き入りました。現代曲ではありますが、見事な演奏に飽きる間もなく時間は過ぎました。
アンコールの3曲を含め、様々な現代曲を聴かせてくれて、その音楽性に感銘を受けました。ノイシュッタッターの曲は世界初演だとハーンさん自身が日本語で紹介してくれました。
このように見事な演奏には違いなかったですが、ヴァイオリンを聴くには、ホールは巨大すぎたように思います。音量の小ささは否めず、聞き耳を立てるような精神集中を要しました。1000席以下の小さなホールで聴けたならもっと楽しめたように思いますが、それは贅沢すぎますね。
終演後はサイン会があり、長い行列が出来ていましたが、私は新潟へ帰らねばなりませんので、後ろ髪を引かれながらホールを後にしました。
(客席:1階X-9、A席:\6000) |