ラ・フォル・ジュルネがクラシックの祭典とするなら、和の祭典がアート・ミックス・ジャパンです。今年は4回目であり、2日間に渡って、有料公演が25公演実施され、ほかに無料公演やホワイエ公演もあります。

　歌舞伎や狂言を始めとして、さまざまな日本の伝統芸術に関連する企画、公演が多数あり、多彩すぎて選択に困るほどです。私は7日の、1日目夕方の2公演み参加させていただきました。

　今日は朝から雨模様で、野外公演は中止になったものがあったようです。午後には天候も回復してきました。15時半過ぎにりゅーとぴあに行きますと、すでに開場待ちの長い行列ができていました。コンサートホールからは別の公演の音が漏れ聴こえていて、しばし聴いてから行列に並びました。和の祭典ということで、着物姿の女性が多数おられました。

　最初は、劇場での「にいがた総おどり」の公演です。セイン・カミュさんの司会で進行しました。大音響の音楽にのせて繰り広げられる大人数の群舞は圧巻です。新潟県内のダンススクールのメンバーからなるUNITYというグループはヒップホップの世界大会に日本代表として出られるとのことであり、そのパフォーマンスはさすがと思わせました。
　樽砧の曲芸的な撥裁きに驚きましたが、子供も混じっていたのがもっと驚きでした。名物の「下駄総おどり」は迫力あって良いですね。パフォーマンスとしてどんどん進化しているように思います。にいがた総おどりは今年15周年だそうで、ボンキーズという男女二人のユニットによる記念ソングの発表ライブもあり盛り上りました。

　にいがた総踊りは今年も9月に開催されるそうです。暗いイメージのある新潟ですが、こんなにもパワーあふれるパフォーマンスが新潟の地に生まれ、全国に、さらに世界へと発信していることはすばらしいですね。
　
　終演後、劇場ホワイエで、引き続き万代太鼓の華龍に皆さんによる太鼓、樽砧、笛の迫力ある演奏を楽しみました。響きの良いホワイエでの和太鼓演奏ですから、迫力は凄かったです。太鼓の振動で床が揺れていました。


　しばし会場を後にして休憩し、「DRUM TAO」の公演に臨むため再び劇場に戻りました。開演前のホワイエ公演ということで、書道家の美帆さんによる書道のパフォーマンスがありました。三味線の演奏にのせて、美しい美帆さんが立てかけられた黒い板に白文字で書を書くというパフォーマンスでした。書かれた書はすばらしいものでした。

　劇場内に入りますと、公演前に今回のアート・ミックス・ジャパンのオープニングセレモニーがあり、セイン・カミュさんと総合プロデューサーの能登さんの司会で進行されました。
　まずはFM Port のモーニングゲイトのナビゲーター・遠藤麻里さんにより、番組で公募した川柳の入賞作品の発表と表彰がありました。その後、主催者の挨拶、新潟市長、新潟県副知事の挨拶と続きました。新潟で生まれたアート･ミックス･ジャパンですが、来年は海外でも開催されることが決まったそうです。どこの国かはまだ発表できないそうですが、新潟発のこのイベントが世界に広がるというのは凄いことですね。プロデューサーの能登さんのパワーに驚かせられます。

　そしていよいよ DRUM TAO の開演です。DRUM TAO の公演は以前観たことがあり、感激したことを覚えています。その後新潟に毎年のように来演していますが、スケジュールが合わなくて観れませんでした。今回はアート・ミックス・ジャパンでの招待演奏ということで、1時間の公演と短いですが、一番の目玉と思われ、この公演だけは行こうと決めていました。

　劇場の後方から太鼓を打ち鳴らしながら団員が登場して開演しました。以後、大小さまざまな太鼓、篠笛、鳴り物、箏などを駆使して、迫力ある演奏が続きました。棒術や旗振りのパフォーマンスや、太鼓の曲打ちなど、視覚的にも楽しませてくれました。
　新潟には鼓童という太鼓集団がありますが、それとは全く違った方向での完成形とでもいいましょうか、和太鼓という枠を超えた、ドラム･パフォーマンスで魅了しました。劇場はロックコンサートみたいな熱気に包まれました。
　今年11月4日に、この劇場で公演を行うそうです。ロビーでチケットの先行発売があり、多数の方々が購入されていました。新潟にもファンが多いようですね。

　私は参加できませんが、明日もたくさんの公演があります。新潟駅南口や白山公園・空中庭園での無料公演もあります。天候に恵まれて、たくさんの人出で賑わうと良いですね。
　

　
（にいがた総おどり：15-9、￥2500）
（DRUM TAO：16-23、￥4000）