TAOという名前はチラシを見るまで全く知りませんでした。怪しげなチラシには仰々しい宣伝文句がいろいろあり、ますます怪しく感じました。でも、ホームページのビデオを見て、半端じゃない集団と感じ、チケットを買いました。

　TAOは大分県久住町を本拠地とし、九州を中心に活動を重ね、海外公演でも実績を積んでいます。しかし、新潟は始めての公演ということで、知名度は乏しいと思います。そんためか、客席前方はぎっしり満員ですが、最後方には空席がありました。

　場内が暗転し、開演です。大小さまざまな太鼓のほかに、笛、三味線、琴などの様々な和楽器が加わって色を添えていました。踊りや棒を使っての曲芸的パフォーマンスなどもあって、息つく間もない見事な舞台を作っていました。

　曲は緩急様々。激しい曲の間には叙情的な曲を挟めてメリハリをつけ、曲としても楽しめました。太鼓演奏のテクニックもすばらしいですが、鼓童や林英哲のパフォーマンスを最近目にしているので、それほどの驚きではありません。

　でも、和太鼓を表現手段として作り出されるステージパフォーマンスは素晴らしく、完成度は高いと思います。エンターテインメントとは完成されており、TAOの世界といえます。

　出演者の年齢も若そうであり、鍛えられた肉体は美しかったです。女性陣も大活躍し、後半のオープニングでの女性のシルエットは芸術的なまでの美しさでした。

　さすがに世界でも活躍しているだけあります。TAOを知ることができてよかったです。来年も新潟公演予定が計画されているとのことです。今度はどんなステージをみせてくれるのか楽しみです。
　

（客席：１階８−６、6000円）