ナント・バロック・アンサンブル ストラディヴァリア新潟公演
2015 |
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2015年9月18日(金) 19:00 新潟市民芸術文化会館 劇場 |
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ストラディヴァリア:
ダニエル・キュイエ、カミーユ・オブレ(バロック・ヴァイオリン)、アナベル・ルイス(バロック・チェロ)
ジョセリーヌ・キュイエ(チェンバロ)
カウンター・テナー:ドミニク・ヴィス
ソプラノ:高橋美千子 |
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市長挨拶
ヘンデル:涙のために生まれ(歌劇「ジュリアス・シーザー」より)
ヴィヴァルディ:私はないがしろにされた妻(歌劇「バヤゼット」より)
ヴィヴァルディ:もし、今日この日 私が死ぬことを(歌劇「モテズーマ」より)
ヘンデル:カンタータ「多くの矢を私の胸に放ち」HWV.197
ヘンデル:トリオ・ソナタ 第1番 イ長調 op.5-1
(休憩15分)
ヴィヴァルディ:カンタータ「もうやめておくれ」 RV.684
ヴィヴァルディ:トリオ・ソナタ ニ短調「ラ・フォリア」op.1-12 RV.63
ヘンデル:私を泣かせてください(歌劇「リナルド」より)
ヘンデル:オンブラ・マイ・フ〜優しい木陰よ〜(歌劇「セルセ」より)
ヘンデル:愛する人よ!美しい人よ!(歌劇「ジュリアス・シーザー」より)
(アンコール)武満徹:小さな空 |
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新潟市とフランスのナント市は20年前から交流が深められ、2009年1月には姉妹都市提携が結ばれています。今回、このナント市のバロック・アンサンブルである「ストラディヴァリア」が来日公演をするにあたり、姉妹都市の新潟でも公演を行いたいとの要請があり、このコンサートが実現したとのことです。
姉妹都市交流特別企画ということで、新潟市民700名を無料招待するとの案内があり、優良なる市民であり、納税者である私も、応募させていただきました。
この「ストラディヴァリア」は、ヴァイオリンのダニエル・キュイエ氏を中心に、バロック時代(17〜18世紀)に活躍した音楽家の作品を、当時の楽器を用いて、歴史学や楽器学の深い研究のもとに演奏しているそうです。
実は、2009年5月に、姉妹都市調印記念として「ストラディヴァリア」の新潟公演が開催されており、そのときも聴かせていただいていました。
前回は今日よりも大きな編成で、J.S.バッハのブランデンブルグ協奏曲や管弦楽組曲が演奏されました。当時の私は、古楽器や古楽器の奏法に馴染みがなく、好んで聴くようなことはありませんでした。今当時の記事を読み返しますと、やはり古楽器による古楽奏法に違和感を感じていたようであり、現在の私からしますと、的外れに思える感想が書かれています。
その後、プロジェクト・リュリ、ネーベル室内合奏協会、アモーレ・マルーの皆さんらによる演奏を通じて、バロック音楽や古楽に親しませていただくようになり、興味深く聴くようになりました。当時の演奏を今聴けば、全く違った感想を持ったに違いありません。
(昔の感想を読み直すと面白いですね。自分の好みの変化や、多少の成長を感じたります。)
さて、平日で厳しいのですが、仕事を早目に切り上げて、雨の中りゅーとぴあに向かいました。駐車場に着きますと土砂降りの雨。傘を差しても濡れてしまうほどでした。こんな悪天候の中、隣の陸上競技場では、なでしこリーグの試合が行われていました。
開演10分前に劇場に到着しましたが、客席はすでにびっしり。後方にどうにか空席を見つけて着席しました。会場はコンサートホールだと良かったのですが、明日からの吹奏楽コンクールの準備で使えなかったものと推測します。
新潟市長の挨拶の後、いよいよ開演です。編成は、バロック・ヴァイオリン2人、バロック・チェロ1人、チェンバロの総勢4人です。ゲストとして、カウンターテナーのドミニク・ヴィス氏とソプラノの高橋美千子さんが加わっています。ヴィス氏は頭頂部で髪を束ねて独特の雰囲気を醸し出し、高橋さんは真っ赤なドレスが麗しかったです。
プログラムはヴィヴァルディとヘンデルのみ。演奏はストラディヴァリアの演奏をバックに、ソプラノとカウンター・テナーの二重唱、ソプラノ独唱、カウンター・テナー独唱、そして器楽演奏のみも交えて多彩でした。
古楽器によるノンビブラート奏法が、古き良き時代の王宮の優雅な雰囲気を醸し出し、癒しの響きを作り出していました。
カウンター・テナーの歌声は、女声でいえばアルトの音域と思いますが、女声では感じられない独特の趣と柔らかさがあって心にしっとりと響きました。オンブラ・マイ・フをカウンターテナーで歌ったのは面白かったです。
ソプラノも耳に心地良く、二重唱も美しかったです。新潟で言えば、風間左智さんの歌声を髣髴させる優しい歌声に、うっとりと聴き入りました。
アンコールは意表をついて武満を歌って終演となりました。バロックの優雅な音楽を、素晴らしい演奏と歌声で堪能できました。4〜5000円払っても良いような内容でしたが、無料招待はありがたかったです。これからも文化交流を進めていってほしいですね。
(客席:20-11、市民招待:要整理券) |