毎年楽しみにしているジュニア・オケの演奏会です。春のスプリングコンサートと並んで、私が一年で最も楽しみにしているコンサートであり、毎年万難を排し、何をおいてもこれだけは聴いてきました。毎年同じことを書いていますが、ウィーン・フィルが来ようがベルリン・フィルが来ようが、私はジュニア・オケを選びます。
ということで、今年も早々に入場整理券をゲットし、急な仕事が入らないことを願いつつ、今日の日を待ち焦がれていました。
今年いただいた入場整理券の番号は「0006」。ちなみに、今年のスプリングコンサートは「0007」でした。2010年に「0001」という整理券をもらったのが私の自慢ですが、誰も褒めてくれません。自己満足に過ぎませんね。私の思い入れの強さとご理解ください。
昨日は過ごしやすかったですが、今日は雨模様。駐車場に車をとめたときには土砂降りの雨。傘を差してもずぶ濡れになってしまいました。いつもの楼蘭で冷やし中華を食べ、外に出ましたら雨が小降りとなっていました。
ホールに着きましたら、すでに開場待ちの列ができており、私も並びました。リハが遅れているようであり、ホワイエではロビコンのファンファーレの練習が行われていました。
ほどなくして開場となり、いつものCブロック前方に席を取り、ロビコンを聴くべく、3階のバルコニーに向かいました。この場所は、見晴らしが良いばかりか、音も良いので気に入っています。
藤井先生の新作ファンファーレで開演です。これまでになくゴージャスなファンファーレで、長さも充分。賑やかに、華やかに盛り上げてくれました。
続いては弦楽アンサンブルでヴィヴァルディの「四季」から「冬」。弦楽のレベルの高さに感嘆しました。ジュニアもなかなかやるなあと感心しました。
しかし、次のヴァイオリン二重奏でさらにびっくりしました。指揮の松村先生が電子ピアノ(チェンバロ)、我らが渋谷陽子さんがチェロで伴奏し、ヴァイオリンの二人がすばらしい演奏を聴かせてくれました。たいしたものですね。二人のうちの一人はコンサートマスターであり、今年のジュニオケのレベルの高さを垣間見たように思いました。
さて、時間となり、本公演の開始です。いつものように、最初は初級者であるA合奏です。ここ数年、A合奏のレベルの高さに感心していましたが、今年のA合奏も良いできでした。
初級者用の編曲での演奏ではありますが、オケのサウンドとしても、ちゃんとしたものになっており、あやふやさを感じることはありませんでした。A合奏にブラボーを贈りたいと思います。
続いて真打のB合奏です。編成も大きくなり、ステージいっぱいのオケは壮観です。最初はシャブリエの「スペイン」。地中海の明るさを感じさせるような色彩感豊かな演奏で、今年のジュニア・オケのレベルの高さを実感しました。
次は「バッカナール」。これも見事としか言いようがありませんでした。ソロもアンサンブルもばっちりであり、オーケストラの醍醐味を堪能しました。目を閉じればアマチュアの演奏とは思えないほどで、ましてやジュニアの演奏とは信じがたいほどの出来だったと思います。
休憩後はメインの「新世界」です。昨年はドボ8で、今回はドボ9。前半同様に、元気溢れる演奏でした。まさに、若者たちが創りだす音楽であり、生命感、エネルギー感に溢れるもので、聴いていて元気が出てくるようでした。
ただし、松村さんの指示なのでしょうが、私の好みから言いますと、第2楽章のソロが若干速すぎに感じました。もっとゆったりと歌わせたほうが情感豊かで良かったかなと感じましたが、好みの問題であり、これはこれで良かったのかもしれません。新時代の「新世界」とでもいいましょうか、若さの爆発に元気をいただきました。皆さん良く頑張っていたと思います。
アンコールはお決まりの「威風堂々」。私はこれを聴くために1年頑張って生きています。演奏が始まると目に涙が溢れてきて、感動の嗚咽を抑えるのに必死でした。オルガンが加わるクライマックスには感動を抑えきれず、涙が頬を伝わりました。
この感動は、プロの演奏では決して味わうことはできません。ジュニアならではのものです。ジュニア・オケにジュニア合唱団、そしてジュニア邦楽合奏団は、まさに新潟市の宝です。これからも大事に育てていってほしいですね。
3年生はこれで卒団です。毎年メンバーが入れ替わるのがジュニアオケや学生オケの宿命です。また新しいメンバーを迎え、来年はどのような演奏を聴かせてくれるか楽しみに待ちたいと思います。
(客席:2階 C2-9、無料:要整理券) |