SanDo concert vol.46 新走るソプラノ 
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2014年10月18日(土) 15:00  朝日酒造エントランスホール
ソプラノ:鈴木愛美
ピアノ:品田真彦
 

山田耕筰:赤とんぼ
山田耕筰:からたちの花

ブラームス:ワルツ 作品39より (ピアノ独奏)

シューベルト:アヴェ・マリア

ショパン:2つのマズルカ 作品24-1、24-2 (ピアノ独奏)

プッチーニ:オペラ「ジャンニ・スキッキ」より 私のお父さん

(休憩:15分)

オルフ:「カルミナ・ブラーナ」より 私の心の揺れ動く秤の上で
ヘンデル:「メサイヤ」より 大いに喜べ、シオンの娘よ

ショパン:華麗なる大円舞曲 作品18 (ピアノ独奏)

グノー:オペラ「ロメオとジュリエット」より 私は夢に生きたい

(アンコール)
武満徹:小さな空
 
 
 

 快晴の空、まさに秋晴れ。好天に誘われ、このコンサートに行ってきました。当初は所用があって、行く予定ではなかったのですが、2時に体が空き、間に合うかどうかは微妙でしたが、出かけることにしました。いつもは分水・与板経由で行くのですが、今日ばかりは高速を使いました。おかげで楽々と間に合いました。時間的には近いですね。

 朝日酒造本社のエントランスホールは、天井の高い広い空間になっていて、豊潤な響きが魅力です。残響時間は長く、聖堂の中にいるかのようです。
 このホールでは、アンサンブル・オビリーのプロデュースで、毎月第3土曜日(さんど)に「SanDo concert」が開催されており、5月にも行きました。今回は大ファンである鈴木愛美さんの出演ということで駆けつけた次第です。鈴木さんの歌は、9月にも聴いたばかりなのですが、また聴きに行ってしまいました。

 ヴィジュアル的にも優れた鈴木さん目当てですので、当然ながら最前列に席を取りました。白地に黒い模様の入ったドレスの鈴木さんと、お馴染みの品田さんが登場して開演です。

 日本の歌を2曲つづけて歌い、鈴木さんと品田さんのトークを挟みながら演奏が進められました。鈴木さんの歌のほか、品田さんの味わい深いピアノ独奏もありました。

 豊かの響きのホールにより、歌声にほど良いエコーがかかって、美しい鈴木さんの声が、さらに魅力的に響き渡りました。品田さんの好サポートもあって、うっとりと聴きほれていました。

 日本の歌のほか、宗教曲、オペラと、どの歌も素晴らしい歌声でした。美しい容姿そのままに、華麗なるコロラトゥーラ・ソプラノに魅了されました。特に最後の「私は夢に生きたい」は最高であり、ブラボーの声も上がりました。アンコールに「小さな空」をしっとりと歌って終演となりました。

 3時開演で、途中15分の休憩を入れて、終演が4時10分位でしたから、かなりコンパクトな公演であり、もう少しボリュームがあった方が良かったように思います。しかし、私のすぐ前で歌う鈴木さんに魅了され、大満足のひとときを過ごすことができました。

 こんな素晴らしい歌手が新潟にいるなんて、喜ばしいことであり、誇るべきことと思います。そして、県内各地で大活躍されている品田さんも賞賛すべきです。その活躍ぶりは、県内のピアニストでもトップではないでしょうか。今後の益々の活躍が期待されます。

 ところで、「新走るソプラノ」ってどういう意味か疑問に思っていたのですが、このコンサートをプロデュースされている片野さんより教えていただきました。
 「新走る」とは、酒屋の隠語で、新酒の事を指す言葉だそうです。今年のSanDoコンサートは酒にちなんだタイトルを付けているそうで、新しくデビューした愛美さんと品田さんを新酒に例えたタイトルとしたとのことです。

 

(客席:1列目右、当日券:\1200)